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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第4章 お祭りに行くのら

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243ールルウィン祭 7

「でもこれで、ピカをどうにかしようなんて奴はいなくなるよ」

「でぃしゃん、しょう?」

「そうだよ。みんながロロのワンちゃんだって知っているからね」

「なるほろ~」


 教会ではビオ爺が待っていた。一緒に馬車に乗っている俺達を見てびっくりしていたのだ。


「なんだ、ロロも乗っていたのか?」

「しょうなのら」

「アハハハ! そりゃあいい!」


 よくないのだ。


「ロロもララも可愛いかったよ」

「でぃしゃんは、いちばんきれいらったのら」

「そう? ありがとう」


 ララちゃんと順に馬車から降ろしてもらっていると、みんながやって来た。

 リア姉達やフィーネ達もみんな一緒だ。


「ララ! 心配したぞ!」

「とーしゃま! たのしかったのよ~!」


 フィーネのお兄さんだろう人が、ララちゃんを抱き上げる。


「そうか! 楽しかったのか! アハハハ!」


 ララちゃんを抱き上げ、そのままくるくると回った。

 良かったのだ。俺の服を握って泣いていた時は、どうしようかと思ったのだ。

 

「ロロ、おつかれさま」

「りあねえ、びっくりなのら」

「ふふふ、そうなの?」

「しょうなのら。ボクがのるなんて」

「でも、見つかって良かったじゃない」

「うん、よかったのら」


 リア姉が俺を抱っこしてくれる。俺の家族なのだ。



 ◇◇◇



 俺が馬車に乗った頃だ。

 俺達を、物陰から見ていた人がいたなんて全然気づかなかったのだ。


「やっと見つけた」

「はい、確かに」


 二人の旅人らしき男性。フードを被っているが、一人の男性は藍色の長い髪が見えていた。



 ◇◇◇



「ディさん、この子達ですね」

「そうだよ。よろしくね」


 ララちゃんのお父さんが、俺達を見た。

 大きくてガタイがいい。でも、ギルマスやオスカーさんとも違う。やっぱ貴族なのだ。

 着ている物が違うという事だけではなく、纏っている雰囲気が違うのだ。

 フィーネと同じ色でサラサラの髪を短くしていて、ララちゃんと同じ藍色の瞳の爽やかさん。熱血だとは思えない。優しそうな人なのだ。


「アウレリア・レーヴェントです。この度はお世話になります」


 リア姉が、とっても丁寧にお辞儀をした。家名まで言うのは滅多にないことだ。こうしていれば、ちゃんと品のある綺麗なお姉さんなのだ。


「レーヴェント家のご令嬢だね。君達の事はフィーネとマティから聞いているよ。私にできる事なら力になろう」

「有難うございます。僕はレオナルト・レーヴェントです。次男のニコラウスと……」

「ろろなのよ!」

 

 ララちゃんが横から俺を紹介してくれた。ちょっぴり恥ずかしい。


「アハハハ、はい。末っ子のロロアールドです」

「こんちは~」

「はじめまして」


 俺とニコ兄も挨拶をした。流石に手をフリフリするのは止めておいた。


「ララが世話になったね。ロロくんか」

「ろろれいいのら」

「アハハハ、そうかい? ロロ、有難う」

「いいのら」


 マリーとユーリアも紹介して、俺達はディさんも一緒に『うまいルルンデ』に移動した。

 エルザは忙しくしているのかな? 『うまいルルンデ』は忙しいだろうなぁ。

 ララちゃんはずっと抱っこしてもらっていた。


「わふ」

「ぴか、いいのら。あるくのら」

「わふん?」

「へいきなのら」


 人が多いから大丈夫? て、心配してくれている。でも、レオ兄やリア姉と手を繋いでいるから大丈夫だ。

 まだまだ街はお祭りなのだ。


 『うまいルルンデ』の中はお客さんでいっぱいだった。みんなコッコちゃんの卵料理を目当てに来ているらしい。オスカーさんが大きな声で言っていた。


「すんません! フォリコッコの卵料理はもうないんだ! 売り切れだ!」


 するとお客さんから、ええー! と、声が上がる。仕方ないのだ。限りがあるのだから。『うまいルルンデ』は他のお料理も美味しいぞ。


「なんだ、もうないのか。食べたかったのに」


 と、残念がっているのはフィーネとマティのお兄さんで、クリスティアス・アウグストさん。


「クリスでいいよ」


 と、言っていたからクリスさん。フィーネより4歳上のお兄さんだ。


「ねえ、リアの家にないの?」

「え? コッコちゃんの卵? どうかしら? マリー」

「はいはい、ありますよ。食べにいらっしゃいますか?」

「マリー、本当!? いいの?」

「はい、構いませんよ」

「ええッ!? いいのか!? それは嬉しい!」


 それは良かった。

 でも、俺は少し休憩したいのだ。

 ジュースを飲んでも良いかなぁ?


「ロロ、疲れたかな?」

「れおにい、おのどがかわいたのら」

「あらあら。ジュースをたのみましょうか?」

「うん」

「ららも、のみたいの」


 ふふふ、可愛いのだ。


「いっしょにのむのら」

「うん」


 あらあら。と、言いながらマリーが見ている。

 エルザがお水を持って来てくれた。


「いらっしゃい。ロロ坊ちゃま、パレードの馬車に乗ったんですって?」

「しょうなのら。びっくりなのら」

「ふふふ、見たかったです」


 見なくて良いのだ。もう恥ずかしい。


「エルザ、僕いつものちょうだい」

「はい、ディさん」


 いつものなんて注文をしている。常連さんなのだろう。

 きっと特盛サラダだぞ。絶対にそうなのだ。


「ロロ、当たりだよ」

「しょうらとおもったのら」


 俺達はジュースを貰って、ディさんは特盛サラダをシャクシャクと食べていた。

 その間リア姉とレオ兄は、クリスさんとお話しをしていたのだ。


お読みいただき有難うございます!

パレードが終わってしまいました。お話のストックが不安^^;

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は下部↓にある☆マークから評価をして頂けると嬉しいです。

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暑さに負けないように元気をもらいましょう!ちゅどーん!と、ハルちゃ〜ん!♡

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
[気になる点] お祭り騒ぎのなか物陰は居るのは不審者にしか見えないけど、さてさてどっちでしょうか。
[良い点] やっとパレードが終わってララちゃんもお父様に会えて良かった٩(^‿^)۶ やはりディさんは、策士ですね。・:*+.\(( °ω° ))/.:+ 今後の事を考えてロロ達を馬車に乗せたのです…
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