表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第4章 お祭りに行くのら

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

192/485

192ー成長

 帰ってきた翌日、ディさんはみんなを精霊眼でしっかり見たのだ。そのディさんの見解だ。

 レオ兄は、鑑定眼のスキルが各段に上達していた。

 それに風属性魔法だ。あの大きなヒュージスライムを、湖から出した時にピカを補助していた。とても強力なのだ。

 今なら中級魔法まで使えるだろうと、ディさんのお墨付きだ。

 それ以外にレオ兄は、今までもリア姉を補助魔法で強化していたりする。全属性が使える訳じゃないけど、魔法に関してはレオ兄が1番だろう。

 ニコ兄も土属性魔法と水属性魔法が使えるようになっていた。水やりをしていたように、自在に水を出す。土属性魔法の方はまだよく分かっていない。ただ、少しの壁なら作れるらしい。

 それに、以前ディさんが話していた『緑を育む手』だ。植物を上手に育てるから、ディさんは比喩のつもりで言っていた事だ。

 それがニコ兄の、土属性魔法の特性なのかも知れないと俺は思うのだ。

 俺はと言うとだ。


「ロロ、風の刃を飛ばせるようになったの?」

「え? しらないのら」

「なんでだよ、ロロ。ほら、ロック鳥に飛ばしてたじゃんか」

「え? にこにい、あれがしょう?」

「アハハハ! ロロは無意識なんだよ」


 またレオ兄が笑っている。最近レオ兄はよく笑うようになったのだ。良い事だ。うんうん。

 確かに俺は、ロック鳥に向かって風の刃を飛ばしていた。あの時、手に持った木の短剣から飛んだのがそうだ。

 だからといって、またできるかと聞かれると、分からないとしか答えられない。

 だってあの時俺は、無意識だった。みんなを守らなきゃと、必死だったのだ。

 さて、お待たせしました。リア姉だ。

 リア姉は今までも炎は出せていた。でも、今回は剣に火属性を付与したんだ。その上、炎を飛ばした。

 そこで俺が一つ、重要な情報を出そうではないか。


「でぃしゃん、あおいほのおらったのら」

「ロロ、本当に青い炎だったのかい?」

「しょうなのら、びっくりしたのら」

「そうなの? それが本当なら凄い事だよ」


 ディさんは、炎の温度を知っていた。流石なのだ。

 魔法は初級、中級、上級と区別されているらしい。俺は知らなかったのだけど。


「ロロは枠に収まらないから、特殊なんだけどね」


 ディさん。俺の事は良いのだ。それで、リア姉の炎なのだ。

 火属性魔法が使える人は結構いる。一番メジャーな属性と言っても過言ではない。

 だが、その中で青色の炎を出せる人はほんの一握りらしい。それは上級魔法に属するからだ。

 あの時、ピンチだったのだ。とんでもなく大きいヒュージスライムが、リア姉に飛び掛かろうとしていた。そしてリア姉も怒っていた。その事が一気にリア姉の魔力を覚醒させて、あの強力な青い炎を出せたのだろうと、ディさんは推測している。


「れもなぁ」

「ロロ、どうしたの?」


 みんなが出掛けて行って、相変わらず元気にやって来たディさんと一緒に、畑の中を歩いているのだ。

 何処かから、ちびっ子戦隊の鳴き声が聞こえてくる。今日も元気に、パトロールだと言って走り回っている。いつもの事なのだ。


「らって、りあねえは、ポカポカぐるぐるしないのら」

「そうなの? 今もしないの?」

「うん、しない」

「駄目だね」

「なのら」

「わふ」


 おやおや、ピカさんまで、駄目だよ。なんて言っているのだ。


「ロロ坊ちゃま! 行きますよ!」


 マリーが家の前で手を振りながら、大きな声で呼んでいる。俺も大きな声で、お返事しよう。


「わかったのら!」

「ロロ、何処に行くんだい?」

「まりーといっしょに『うまいルルンデ』と、きょうかいにいくのら」

「そう、僕も一緒に行こう」


 うんうん、みんなで一緒に行こう。あ、ちびっ子戦隊はお留守番なのだ。と、いってもみんな畑に出て行って、誰も残っちゃいない。

 どこかで鳴き声だけ聞こえる。きっとドルフ爺と一緒にいるのだ。

 柵の近くにいるのは、クーちゃんと、親コッコちゃん、そして普通の雛だけだ。みんな軒下でのんびりしているのだ。


「そうだ、あのピンクの雛だけどね」


 ああ、そうだ。忘れていたのだ。一羽だけチロが温めて孵った、ピンク色の雛がいたのだ。


「普通の色になっちゃったんだ」

「え? しょうなの?」

「うん、なんか色が薄くなっているなぁとは思っていたんだ。もう今は他の雛達と変わらないよ。能力もないんだ」

「えー、しょんなことがあるんら」

「ね、チロが孵したから一時的に能力が移っていたのかも知れないね」

「へえー」


 なんだ、残念なのだ。回復は大事だ。今はチロしかいない。状態異常でも怪我でもチロに頼るしかないのだ。じゃあ、チロがいなかったらどうするのだ? ちょっぴり不安なのだ。


「ロロがいるじゃない」

「ボク?」

「そうだよ。ロロだって、回復魔法が使えるじゃない」


 そうか、そうだった。でもなぁ、心許ないのだ。


「アハハハ、ロロが作った中級ポーションもあるし充分だよ」

「しょっか」

「そうだよ」

「ロロ坊ちゃま、行きますよ!」


 また、マリーが呼んでいるのだ。


「よし、ロロ。行こう!」

「あい!」


 ディさんがヒョイと俺を抱き上げた。畑の小道を走って行く。慣れたものなのだ。


お読みいただき有難うございます!

とうとう4章に突入しましたぁぁぁ^^;

まだ書いている途中だったりして、焦ってしまいます。

3章を書き終えて、気が緩んでしまったのですよね〜

なかなかエンジンがかからない。^^;

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は、是非とも下部にある☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!俄然、やる気が出ます!

宜しくお願いします。

今日はハルちゃんをどうぞ〜(๑˃̵ᴗ˂̵)/

挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] やはりリア姉はダメです(๑>◡<๑) ロロが言う様に魔力操作の訓練をしなくてはいけません。 ディさん厳しくご指導をお願いします。 レオ兄は、流石ですね。 ニコ兄も格段と魔力操作が上が…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ