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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第2章 おともらちが増えたのら

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103ー名付け

「らめ! いまのなし!」

「わふ」

「えー、らってちょっと言ってみたらけなのら」


 もう名付けしちゃったね。と、ピカに言われたのだ。そんなぁ。あまりにも、適当すぎるだろう? だって、フォリコッコを一文字ずつ分けただけなのだよ。


「ピヨッ!」

「ピヨピヨッ!」

「ピヨヨッ!」

「しょうなの?」


 気に入ったアルね! と、本人が言っているからもういいっか?


「アハハハ! ロロ、それはないだろう!?」

「れも、でぃしゃん。もうちゅけちゃった」

「みたいだね。光っちゃたもんね」

「しょうなのら」


 当の、3羽はピヨッピヨッと鳴きながら少し飛び跳ねているのだ。おやおや、まだ雛なのによく動けるのだね。

 うん、そんなところが他の雛とは違うのだ。

 淡い黄色の普通の雛はもっと大人しいのだ。親コッコちゃんに紛れて、俺の側でじっと見ている。


「かぁわいいね~」


 思わず、雛の頭をナデナデしてみた。小さくて可愛い。幼羽がフワッフワなのだ。俺の手に頭を擦り付けてくる。

 すると、オレンジ色した3羽の雛が反応した。


「ピヨッ!」

「ピヨピヨッ!」

「ピヨヨッ!」


 本当に元気だね。自分も自分も。ナデナデしてアル! と、飛びついてきたのだ。ジャンプできるのだね、まだ雛なのに。


「ほんとうにいいの? ふぉーちゃんとりーちゃんとこーちゃんらよ?」


 まあ、本人……いや、本鳥が良いなら良いんだけど。我ながら、とっても安直だ。

 もっと捻りや拘りが欲しい。思いつかなかったのが丸わかりなのだ。

 近所のじーちゃんやばーちゃんに、考えてもらった方が良かったのではないか?

 付けちゃったものは仕方がない。取り敢えず、おリボンで区別しよう。

 大きくなって、違いが分かる様になるといいのだけど。


「まりー、おリボンちょうらい」

「はいはい。3色ですね」

「うん、しょうなのら」


 マリーが出してきたのは、赤、青、黄色のおリボン。前世にそんな歌があったぞ。違うよ、あれは『赤、白、黄色』なのだ。

 フォーちゃんが赤色、リーちゃんが青色、コーちゃんが黄色のおリボンだ。うん、可愛いよ。とっても似合ってるのだ。


 朝から、コッコちゃんパラダイスだったその日。ディさんと一緒にお昼を食べた。

 相変わらず、特盛サラダをモッシャモッシャと食べている。


「ああ、幸せ! ニコのお野菜はとっても美味しい!」


 良かったのだ。ディさんが来るようになってから、賑やかになったのだ。楽しくてついつい足をプランプランとしてしまう。

 お行儀悪いよ、とレオ兄に叱られてしまいそうなのだ。


「マリーさん、午後から予定はあるのかな?」

「いえいえ、特にありませんよ」

「じゃあ、ロロがお昼寝から起きたら『うまいルルンデ』と教会に行こう」

「でぃしゃん、こっこちゃんをみるの?」

「そうだよ。雛が産まれているだろうからね」

「うん、たのしみなのら」


 そっか、孤児院の子供達は上手く孵化できたのかな? 『うまいルルンデ』は本当に食べてしまうのかな?

 そんな事を考えながら、お昼ご飯を食べ終わると俺はお昼寝なのだ。

 最近はディさんがベッドに運んでくれる。時々、一緒に隣で眠っている。添い寝というやつだ。

 ある日お昼寝から起きたら、目の前にディさんの超綺麗なお顔があってビックリしたのだ。

 ふふふ、父さまもこんな事をしたのかな? なんて、ちょびっと思ったのだ。



「ふぁ~」

「わふん」

「ん、ぴか。おきたのら」

「キュルン?」

「うん、下に降りよう」


 ベッドから、モソモソと出て1階に降りて行く。ディさんとマリーが話している声が聞こえた。


「まだ、返事がないんだ」

「そうなんですね。時間が掛かるのでしょうか?」

「そうだね、申請だから順番もあるのだろうね」


 何の話なのだろう? 大人の話なのかな?

 俺が、トントンと階段を降りて行くとマリーが気が付いた。


「ロロ坊ちゃま、目が覚めましたか」

「うん。まりー、おのどがかわいたのら」

「はいはい、果実水でいいですか?」

「うん」

「わふ」

「キュルン」

「まりー、ぴかとちろもほしいって」

「はいはい、分かってますよ」


 ディさんがソファーに座ってた。いつも食事をしているテーブルの下には、コッコちゃんファミリーが勢揃いしている。親コッコちゃん7羽に、雛が6羽だ。増えたね~。


「ロロ、よく眠れたかな?」


 ニッコリとしてくれる。さっきはマリーと、真剣なお話をしていたみたいだけど。


「うん、でぃしゃん」


 俺、ちょっと思っちゃったのだ。今更なんだけど、少し心配したのだ。


「でぃしゃん、おしごとしないの?」

「ん? ディさんはそんなに毎日働かなくてもいいんだよ」

「どうしてなのら?」

「今まで頑張って働いてきたからね。余裕があるんだよ」


 要するに、お金持ちって事なのかな? セレブなのか!?

 だってSSランクなのだ。きっと、SSランクが受けるクエストなんて大変なのだろう。報酬も良いのだろうけど。


「ボクもぼうけんしゃになるのら」

「えー、ロロは戦うの嫌って言ってたじゃない」

「うん、こわこわ」

「じゃあ、無理だよ。すっごく強い魔獣とかいるよ?」

「えぇー、こわこわ。むりなのら」

「ね、ロロに合ったお仕事をすればいいんだよ。ロロは手先が器用だ」

「ししゅう?」

「そうだね。大きくなったら、もっと付与もできるだろう。ポーションだって売れるよ」

「あー、しょっか」

「そうだよ」


 忘れていたのだ。


お読みいただき有難うございます!

3月も後半になりました。

お忙しい方もいらっしゃるかと思います。

花粉症はあと少しの辛抱ですね。

ロロで一息ついて頂ければと思います。^^;

応援して下さる方は、是非とも評価やブクマをして頂けると嬉しいです!

目指せトップ50ランクイン!(トップ10じゃないのかよ〜^^;)

宜しくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[一言] 鳴ーいーたー 鳴ーいーたー フォリコッコのひーなーがー なーらんだー なーらんだー あーかー あーおー きーいーろー どーのーひーなーみーてーもー ひかーったなー
[一言] 目標は書籍化ではないでしょうか。笑 主人公が再び貴族の身分になっても生計は重要ですからね。 魔法の練習を続ければ戦闘も可能ですが、冒険家というよりは製造のほうがよさそうですね。
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