傷物にされた妹&元カノ?
《血液型検査初体験 よしのの場合》
「い、いくぞ、よしの……。」
「は、はい。来て下さい。お兄様!」
カチッ!プスッ!
「ああ……んっ……!お兄様の(針が)入って来ちゃうんっ……。」
「よ、よしの。変な声を出すんじゃないっ////」
俺は自動的に出るタイプの針をその指に刺すと、よしのにあられもない声を上げられ赤面していると……。
「い、いやらしいわねっ///変態兄妹!!」
何故か理不尽にましろに罵倒された。
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《血液型検査初体験 ましろの場合》
「次はましろだ。ホラ、早くしろ?」
「ちょ、ちょっと待って。まだ心の準備が…。やぁっ…!!」
カチッ!フスッ。
「あっ。逃げるなって。無駄打ちしてしまっただろうが!これ(自動で刺せる針)、1回きりしか使えないみたいだな。今度は俺がいれるしかないか……。行くぞっ!!」
「や、やめっ…!!」
ブスゥッ!
「あっ。きゃあんっ!!いたぁいっっ!!義隆先輩、そんな深くいれないでぇっっ!!ああっ……!!」
「いや、嫌なのは分かるけど大げさ過ぎないか…?ホラ、もう終わったぞ。」
ましろが動いた為、自動的に出るタイプの針を仕損じてしまい、手動で刺すタイプの針をその指に刺すと大声で喚かれ、俺が苦笑いしながら宥めていると……。
「お、お兄様……////結構、鬼畜……!あっ。いけない。鼻血がっ…。」
何故かよしのが鼻を押さえ、違うところからも血を出しそうになっていた。
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「それぞれから採った血液をそれぞれの列のA、B、Dの枠に一滴ずつ垂らしてと……。ふうっ。これでいいか? 黒崎……」
ジーッ。
「はーい。バッチリですよぉ?会長、そこで爽やかなドヤ顔お願いします。」
「いや。撮ってんのかよ?!」
スポイトによって採った血液で判定用キットの枠内を埋め、黒崎を振り返ると、スマホのカメラを向けられている事に目を剥いた。
「はい!鷹宮さんと虎田さんの(血液型検査)初体験というメモリアルなシーンですから、これは記録に収めて置かなければと思いまして。」
「いや、そんないいシーンか??これ……。」
「うっ。うっ。も、やだ。お家帰るぅっ……。」
「まぁまぁ。ましろさん。初めてがお兄様でよかったじゃないですか。私達二人共お兄様に傷物にされちゃいましたねぇ。」
大泣きするましろを誤解を招くような言葉で慰めているよしのを見遣り、俺はため息をついた。
そして、数分後ー。
気になる血液型検査の結果が明らかになった。
よしのは、BとDの枠、ましろはDの枠にのみ赤く染まっており……。
現在のよしの→B型(本来はO型)
現在のましろ→O型 (本来はB型)
との結果になった。
血液型検査の結果を信じるならば、やはり、彼女達は姿形が変化しているのではなく、体が入れ替わっているとみるべきだろう。
「やっぱり私達……。」
「入れ替わっているのね……。」
よしのとましろは、真顔でその事実(仮)を受け止めていた。
「血液型検査キットの精度は、かなり高いと思いますよ?僕はAB型ですけど、3回チャレンジして、正しい結果が出ていますからね?きっちり判定したいなら、病院に行った方がいいですし、お金が少しかかりますがDNA検査もしてみてもよいかもしれませんね……。」
「そうか!兄の俺とセットで検査すれば、よしのの体がどちらか正確に判定できるものな。検討してみるよ……。」
黒崎の言葉に感心して、俺は正蔵叔父さんに貰ったお小遣いで懐が潤っていた筈だと目算しながら答えた。
「さて、これから、鷹宮さん、虎田さんどうします?入れ替わりをそれぞれのご両親に説明して、自分の家に帰りますか?それとも入れ替わった相手側の家で過ごしますか?」
「「…………。」」
よしのとましろは微妙な表情でお互いの顔を見詰めていた。
無論よしのもましろも自分の家に帰りたいだろうが、両親にこの姿で自分と説得するのは、ハードルがかなり高いように思えた。
「ちょ、ちょっと……。ましろさんと二人きりでお話させてもらってもいいですか……?」
「そ、そうね……。ド天然妹と二人きりは嫌だけど、男子には聞かれたくない話もあるし……。」
よしのとましろは、引き攣り笑いを浮かべて、俺達に向き直った。
「まぁ、そうですよね?どちらにせよ、
女子同士詰めた話をしなきゃならないでしょうし、会長。僕の部屋に移動しましょうか?」
「あ、ああ……。お前達、ケンカするなよ?」
黒崎に促され、俺は二人に針ならぬ釘を刺してその場を離れたのだった……。




