第3671話 夕食後の雑談。(リツの家の選定をします。)
夕食後のエルヴィス侯爵邸の客間。
武雄達がティータイムをしていた。
「うむ、確かにわしの所にも王城から入金の連絡が来ておったの。」
エルヴィス爺さんが言う。
「労い金がありましたか?」
「慣例の戦争時には出るの。」
「王城への出張では出ませんか・・・」
「ふむ、出た事はないの。
あくまで戦争への参戦でじゃ。
王城への出張でも出たら無駄に出張してくる者も居るだろうしの。
まぁ、それは領主達だからかもしれぬが、タケオの場合は王城と交渉すれば良いじゃろう。」
エルヴィス爺さんが言う。
「わかりました。」
武雄が頷く。
「まぁ、これで関の強化を進められる。
人工湖が終わり次第の着手になるじゃろう。
ちなみに人工湖は7割方出来ているとの報告を受けておる。」
「随分と進みましたね。」
「当初からの想定よりかなり遅れておるがの。
それが終わり次第に関の強化をすると考えておる。
他にする事は・・・あー、リツ殿の住処を作る事もあったの。」
「ありましたね。
陛下から早めに引っ越しして欲しいと催促されましたよ。
リツの引っ越した跡地に村を作って、私から買っているドラゴンの革の秘密工房村にするんですって。」
「ほぉ・・・ドラゴンの革の加工のぉ・・・誰がそんな無理な企画をしたのかの?」
「エイミー殿下だったかと。」
「ふむ、無謀じゃの。」
エルヴィス爺さんが言う。
「そうなのですか?」
「通年で手に入る魔王国でならいざ知らず、こっちは、ほぼ初めて扱う革じゃ。
上手く出来るとは思わんがの。
それを主力商品とした工房をとな・・・何かあると思うが・・・」
「王城が何か企んでいると?」
「いや、そこまでは思わんし、他の事で色々企んでいる場所だから当然とも思うがの。
話を戻すと、ドラゴンの革の製品とは普通に考えてレザーアーマーの事を指す。
タケオが定期的に購入というか換金しておるからそこそこ手に入っているがの。
それを使うにしても、多数を作れるとは思わんよ。
で、それを作る村を?・・・何を考えているのやら。」
エルヴィス爺さんが呆れながら言う。
「少数・・・例えば10個作れる材料を王城は持っているとしましょうか。
これを作るのと修繕という事でしょうか。」
「まぁ、そうなるかの。
それを例えば毎年3つ作れるとして、3年分ある。
じゃが・・・3年で10個作った後はどうするのじゃろうの?
ドラゴンの革のレザーアーマーは高額じゃ。
一般に売れるわけもないと思うのじゃがの。」
「貴族とか豪商とか相手に売るという事でしょうか?」
「それも1つの方法じゃの。
とはいえ、ドラゴンの革の工房は1つで足りるじゃろう。
そこを中心に村を作るか・・・わしならそういう村を作りたいとは思わんの。」
エルヴィス爺さんが言う。
「まぁ、そうですかね。
むしろ何か1つを目的とした村を作るというのなら穀物関係の村でしょうか。」
「そうじゃの。
街中の工房のどこかにドラゴンの革の加工を依頼して終わると考えておるから、それ専用の村というのもの・・・常に仕事があるという事じゃからの。
わしは思いつかぬが、何かをするというのはわかるの。
・・・まぁ、こちらに何かあるとは思わぬが、一応何があっても良いように準備する程度に考えておるが、ドラゴンの革の代替品というのは何があるのかの?」
エルヴィス爺さんが腕を組んで考える。
「何かあるのでしょうが、陛下が多めに買って良いように、グローリアさんに声をかけて、私の手持ち材料を多く持っておきましょう。」
武雄が言う。
「うむ、それしかないかもしれぬの。
まぁ、ドラゴンの革を加工する村は良いとして・・・リツ殿の住処の候補案を絞らないといけないの。
前に選考しておると伝えておったが、最終案の3つまで絞り込んである。
わしの執務室にあるから、持ってこようかの。
タケオ達に見て貰って、最終案を決定したいと思う。
タケオ、平気かの?」
エルヴィス爺さんが武雄に聞く。
「はい、私は大丈夫です。
アリス、エリカは大丈夫ですか?」
「「はい、大丈夫です。」」
アリスとエリカが頷く。
「うむ、ビエラ殿も良いかの?」
「大丈夫だよ。
リツの家を決めるのなら、しっかりと見ないといけないね。」
「ぎゅー。」
「きゅ。」
ビエラ、リーザ、クゥが返事をする。
「うむ、頼むの。
今日、依頼するのは最終案を決める事じゃの。
その案を元に工事計画を立てようと思う。」
エルヴィス爺さんが言う。
「そうですね。
そこで具体的な費用がわかりますね。
確か王城からリツの住処の造成費用と周辺住民への対策費用として、年金貨48枚を貰っています。
今年で2年目なので、金貨96枚は費用として使えるかと思います。」
「ふむ・・・それも考慮して金額を算出する事にしようかの。
なら、ちょっと書類を持ってくるかの。」
エルヴィス爺さんが席を立つのだった。
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