第3668話 キタミザト家に連絡が入っています。(そろそろ銭湯を形作りたいね。)
研究所の3階 所長室。
武雄が今日の分の決裁書類を終わらせ、のんびりとキセルをふかしていた。
「失礼します。」
入り口から声がかかり、ヴィクターとジーナが入って来る。
「・・・」
武雄が「え?追加?」という顔をしながら見つめる。
「主、そう嫌な顔をしないで頂きたいのですが?」
ヴィクターが苦笑しながら言う。
「今日はもうすぐ終わりですよ?」
「知っておりますが、お伝えしなくてはいけない事もあります。
とはいえ、問題事ではありません。
そのままで結構です。」
「はーい。
それで?」
「はい、王城より魔王国との慣例の戦争での労い金と試験小隊の出張精算、その後の魔王国出張精算が支払われました。」
「あー、支払われましたか。
良かった、魔王国関連の費用は研究所の持ち出しでしたからね。
ヴィクター、内容に不備が無いか確認を。」
「はい、実施しました。
こちらが受領したという書類をお持ちしました。
で、主への労い金をお持ちしました。」
ヴィクターが言うとジーナが武雄の前に革袋を置く。
「いくら?」
「金貨50枚との事です。
これが書類です。」
ヴィクターが書類を2枚、武雄の前に置く。
「はーい・・・金貨50枚ですか。
随分と出ましたね。
あ、内訳も載っている。」
武雄が書類にサインをする。
「そうですね。
慣例の戦争と魔王国の出張費用を合わせているのでしょう。」
「カトランダ帝国とウィリプ連合国への出張時はなかったですけど・・・あ、あれは個人として行っているからないのか。
今回はちゃんとした辞令ですから、出張費用が出たの・・・あれ?戦争関連だから出たようですね。
まぁ、要は王城の気持ちで出たりする感じですかね。」
武雄が言う。
「そうなのかもしれませんね。
という事は8月のウィリプ連合国への出張では費用が出ないでしょうかね。」
「それにしても結構おおざっぱですね。
96日行ったのに綺麗な数字になっています。」
武雄が書類を見ながら言う。
「まぁ、切り上げてくれているようですね。
たぶん、エルヴィス家の方にも同様の話が行っているでしょう。」
「となると、関の強化費用が振り込まれたかな?」
「以前、主が話していた物ですね。
ドラゴンやワイバーン以外の地上戦力に対しての防御を高めるという強化案でしたね。」
「ええ、通常は1本道ですが、戦時では横の広場に誘導する道に入れ、四方からクロスボウや魔法で狙い撃つという方法を取ります。
ヴィクター、やられる身になるとどう思いますか?」
「物凄く嫌な砦・・いや関になるでしょう。
とはいえ、ワイバーンを投入出来ればそれほどの脅威ではないでしょうが。」
「そうですね。
裏に回り込んで兵士を降ろし、関の制圧をしてしまえば良いのですからね。
地方領にワイバーンは居ますか?」
「あっても少数ですね。
あくまで王都との連絡用でしょうか。
なんだかんだと言って、軍として数を用意出来るのは王軍だけです。
パーニ伯爵の所は持っていないでしょう。
私達もでしたが、走ればすぐに着きますので。
ブリアーニ王国は持っていますが、戦力というよりも連絡用です。」
「ふむ、大規模侵攻以外には有効な方法ですね。」
「はい、厄介極まりないものでしょう。
その辺の話は侯爵様としてください。」
「はーい。
臨時収入が手に入りましたね。」
「主、何に使いますか?」
「うーん・・・銭湯を早く作りたいですね。
あとでトレーシーさんに催促してみますかね・・・あ、いや、鈴音からちょこっと催促する程度にしておきます。
下手な物を作らせる訳にも行きませんしね。
パナ、言っておいてください。」
「わかりました。
ビシッと言っておきます。」
チビパナが武雄の肩に現れて言う。
「まぁ、銭湯が出来れば街の衛生環境も少しは良くなるでしょうからね。
あまり強く言わないようにね?」
「わかりました。」
チビパナが頷く。
「銭湯、楽しみですね。
スズネ様も行きたがりそうですが。」
ジーナが言う。
「鈴音は酔い覚ましにかな?」
「スズネには飲酒直後の入浴はしないように言っておかないといけませんね。」
「テトが監視してくれるでしょう。
ジーナは大きいお風呂に入った事は?」
「・・・ないかと。
あるとするのならば、ご主人様と一緒に王都への行き来でクゥが居た所の湯浴み程度です。」
ジーナが言う。
「ふむ・・・パナ、銭湯をする際に注意書きが必要でしょうかね?」
「あー、そうですね。
湯船に入る前に体を洗うとしないといけませんね。
それに入浴料も考えないといけないでしょう。
お湯のかけ流しですから、少々高めになってしまうかもしれません。」
「それはエルヴィス家と一旦、話さないといけないでしょうね。
適正価格というのを考えないといけないでしょう。
店内で売る商品も改めて考えないといけないでしょうし。
とはいえ、お湯張りの実験しないとなぁ。」
武雄が言うのだった。
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