第3657話 456日目 キタミザト家首脳陣で少し確認しましょう。(遠くの慣例の戦争では影響は限定的です。)
研究所の3階 会議室。
研究所の皆が出勤し、武雄、アリス、エリカ、マイヤー、ヴィクター、ジーナが話し合いをしていた。
「ふむ、こうやって地図を見ながら話していると動きがわかりやすいですね。」
アリスが言う。
「そうですね。
文章では知っていましたけど、視覚的に見る事も大切ですね。」
エリカも頷く。
「こっちのカトランダ帝国との国境で夏に慣例の戦争がある。
所長は、その際にこっちの街道を通ってウィリプ連合国に視察ですよね。」
マイヤーが地図の前に行き、指し棒で指しながら言う。
「確か、ウィリプ連合国側の貴族の者が500名ずつでしたかね?
まぁ、領主と共に500名程度抜けても国境で警備する数に変動はないでしょう。
経路としては、第3皇子一家領と第2皇子一家領を経由して行く予定です。
帰りは王都経由で帰る予定です。」
武雄が言う。
「タケオさんの行程は問題ないにして。
慣例の戦争中にエルヴィス家への影響はどのくらいあるのでしょうね?」
エリカが考えながら言う。
「各領主軍が500名とはいえ、4000名ですからね。
兵站関係で小麦が大量に必要になると考えられますがエルヴィス家への影響については、領外から買い付けする穀物価格が少し上がるかもしれませんね。
ですが、その程度ではあります。」
マイヤーが言う。
「王城と私としては、慣例の戦争に向けては穀物や鋼材関係の価格は変わらないとして話をしています。
4年後に控えるウィリプ連合国、カトランダ帝国との開戦に向けては鋼材の価格が高くなり、品薄になるのでブリアーニ王国からも購入するという事になっていますね。
今回はそういった話は王城から来ていませんから、少し輸入穀物価格が上がる程度でしょう。
慣例の戦争の話はエルヴィスさんにも伝わっているので、価格の上昇は織り込み済みで予算を組むはずです。」
武雄が言う。
「エリカさんがこっちに来るまでにお爺さまから、今年の穀物輸入について何か困りそうな事になるとは言っていませんから、許容範囲と考えていると思います。」
アリスが言う。
「慣例の戦争程度では基本的にエルヴィス家に影響がないという事ですね?」
「そうですね。
王城、エルヴィス家共に手持ちの装備、自前か周辺の備蓄穀物で事足りると考えています。
それに備蓄穀物の放出依頼が来るにしても、エルヴィス家の収穫量は王城も知っていますから、一番最後でしょう。」
「確かに。
悲しいかな、現実として穀物を他領から買っている私達には放出依頼が来るのは相当後になるでしょうし、そんな事になっているとしたら、タケオ様が王城か慣例の戦争に呼び出されているでしょうね。」
武雄とアリスが言う。
「確かに。
ウィリプ連合国に行っているタケオさん達が急遽呼び戻されるでしょうね。」
エリカが頷く。
「そんな事態は考えたくないですが、マイヤーさん、緊急時にアシュトン子爵領まで駆ける行程を考えておかないといけないかもしれませんね。」
「そうですね。
万が一を考えて、検討だけはしておかないといけないでしょうね。」
武雄とマイヤーが言う。
「主の行程も考えておかないといけませんが、万が一、エルヴィス家への大量の穀物販売依頼が王城から来た際に補填としてブリアーニ王国ないし魔王国から輸入する事も検討した方が良いでしょうか?」
ヴィクターが聞いてくる。
「可能性は低いと思いますけどマイヤーさん、輸入する事態になるほど、供出するなんてあり得ますかね?」
武雄がマイヤーに聞く。
「慣例の戦争に関しては、そこまで行くとは考え辛いですね。
先ほども言いましたが、あったとしても他領からの穀物輸入価格の変動だけで終わるでしょうね。」
マイヤーが考えながら言う。
「では、事前相談はしないでおきます。」
ヴィクターが言う。
「マイヤー殿、慣例の戦争で売れそうな物、品薄になりそうな物はありますか?」
アリスが聞いてくる。
「慣例の戦争では、無いでしょうか」
マイヤーが言うのだった。
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