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第3632話 ローの店に行こう。(アンナローロは採用できます。)

摸擬戦も終わり、武雄とヴィクターはヴァレーリ達とローの酒屋に来ていた。


「運動の後の酒は格別だなぁ!」

ヴァレーリが出された試飲のワインを飲みながら言う。

「まぁ、運動だったよね。」

ブリアーニも飲みながら言う。

「最後にジーナ殿が魔眼を繰り出してきたのには驚きましたが。

 ダニエラ様は難なく対処されていましたね。」

アンナローロが言う。

「まぁ・・・なんだ、実戦経験が足らんのがわかっていたからな。

 それに綺麗な剣技だ。

 対処は難しくはない。」

ヴァレーリが言う。

「そんな事言えるのはダニエラ様だけですよ。」

ヴィクターが言う。

「そうかなぁ?・・・キタミザト殿はどう思った?」

「私は武官ではありませんから、『良くやるな』としか思いませんよ。

 まぁ、ダニエラさんと打ち合えるだけでも我が国でも相当な上位なのでしょうけどね。」

武雄が自分の戦績の事を考えないで言う。

ヴィクターは「ジーナも大変な方々と勝負している物だ、普通ならもてはやされるだろうに」と思っている。

「まぁ、そういうものか。

 だが、あの魔眼があれば我が王軍の上位をも狙えるだろう。」

ヴァレーリが言う。

「戦闘を見た感じでは個人の戦闘では中隊長クラスでしょうか。

 あとは指揮が上手く出来れば、上を狙えるでしょうね。」

アンナローロが言う。

「ですって。」

武雄がヴィクターを見る。

「私もジーナも当面はキタミザト家に従事しますので、魔王国の王軍への就職は考えられませんね。」

ヴィクターが言う。

「ふむ、まぁ、我が軍もそこまで人材不足ではないから今は必要としないがな。

 選択肢はあると伝えておこう。

 とはいえ、キタミザト家は現時点で良い人材を手にしているな。」

「ジーナも含め、うちの従業員は将来有望な子ばかりですので。

 その部分は家として誇っても良いかもしれません。」

ヴァレーリの言葉に武雄が言う。

「うむ、キタミザト殿の横にはアリス殿とエリカ殿の才女が控え、部下達はジーナを筆頭に若い子達だ。

 指導をするのはヴィクター達各種の第一線に居た実力者達という事だろう?

 理想的な教育が出来るだろうな。」

ヴァレーリが言う。

「少数精鋭の人員達ですからね。

 今後もベテランと新人を採用しないといけないでしょうね。

 まぁ、当面はベテラン勢を多くして動ける人を雇わないといけないでしょうけどね。」

武雄が言う。

「ちなみに、キタミザト家は我の次の就職先候補でもあるぞ!」

ヴァレーリが言う。

「えー・・・」

武雄が微妙な顔をさせる。

「いやいやいやいや、なんで嫌な顔をするかな?

 我は最強!有望だぞ?」

ヴァレーリが聞いてくる。

「いえ、ダニエラさんは元国王ですよね?

 うちの予算では給金が賄えないので、欲しいと思っても雇えません。

 ね、ヴィクター。」

武雄がヴィクターに言う。

「確かに実力と経験を元に給金を決めますが、元国王陛下という肩書は・・・破産しますね。

 他の方々を解雇しないといけないでしょう。」

「うん、来ないでください。」

武雄がヴィクターの指摘に即答する。

「拒否しないでくれ!

 安くするからさぁ。」

ヴァレーリが言ってくる。

「あ、ちなみにアンナローロ様なら雇えますね。

 マイヤー殿は元王都守備隊の分隊長で次期王都守備隊総長の候補と伺っています。

 なので、マイヤー殿とほぼ同じ立ち位置と考えるとアンナローロ様は雇用が出来ると思います。」

ヴィクターが言う。

「なぬ!?」

ヴァレーリがアンナローロを見る。

「あら、第7軍勤務が終わったらキタミザト家に転職しましょうかね?

 ちなみにヴィクター殿、役職は?」

「研究所全体の統括は元王都守備隊のマイヤー殿がしております。

 王軍の指揮官補佐をしているアンナローロ様が来られるのでしたら、キタミザト家の事務系の仕事をお願いするかと。

 申し訳ありませんが、私の下で農業部門と契約関係の仕事をしていただくかと。

 輸出入部門と収支関係処理は他の者にさせます。」

ヴィクターが言う。

「・・・ヴィクター、凄い信頼ですね。

 それほどまでに魔王国の王軍の指揮官補佐という役職は信頼に足るのですね。」

武雄が少し驚きながら言う。

「え?キタミザト殿、それはどういう意味で?」

アンナローロが聞いてくる。

「いえ、農業部門ということは我が国の王都、ブリアーニ王国、魔王国・・・エルヴィス家以外の全てに対しての情報封鎖をしている部門です。

 キタミザト家の将来に対しての食に関しての研究と普及方法を試験する場です。

 領内の食生活だけでなく、各町への作物生産量への影響も多大にあるであろう事業部門です。」

「「!?」」

ヴァレーリとブリアーニが驚愕の表情をさせる。

「えっと・・・機密系ですか?」

アンナローロが聞いてくる。

「ええ、皆さんが欲しがっているウスターソースのような調味料の生産方法を研究しているような部門ですもの。」

「「!?」」

ヴァレーリとブリアーニが更に驚愕の表情をさせるのだった。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
ジーナの個人戦闘力でも中隊長の平均レベル。魔王国の層の厚さは驚異的ですねぇ。
転移者や転生者って魔王国方面には居ないのかな… 長命種の国だから確率は下がるだろうけど人数が多いんだけど... 若干の偏りが少し気になっただけです。
ダニエラさんの次期就職先…まさか接頭詞に「永久」付きとか…? アンナローロさんの場合は個人の能力もさる事ながら ガミジンの深い知啓もあるし精霊組もますます濃い感じに あー…でも銃砲開発関連の密約がダニ…
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