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第3619話 指輪選びは緊張します。(魔王国では明日の準備をしています。)

「で、候補は絞られたのですか?」

武雄がアリスとエリカに聞く。

「はい、ジーナちゃんが後から伝言に来てくれて。

 3人一緒の指輪にしようという事になりまして。」

アリスが言う。

「ふむ、わかりました。

 今しているアリスとの物は大事にしまっておきましょう。

 で、決まったのですか?」

「はい、候補を3つまで絞りました。」

アリスが言う。

武雄が「あれ?前にもこんな事がありましたね。」と思う。

「はい、こっちの3つです。」

 エリカが武雄の前に3種類置く。

武雄が「・・・あの時も思いましたが、こういう選択肢は危険なのでは?」と思う。

「・・・」

武雄が無言のまま、ジーっと3つの指輪を見る。

「・・・」

一つ目は細い3個のリングを草模様で繋ぎ、中央に宝石を配置した組み合わせ。

二つ目は複数の宝石と太いリングの組み合わせ。

三つ目は幅の広いリングだが花柄の意匠が凝っていて咲いている花の中に宝石を配置した組み合わせ。

武雄は「あの時と柄が似ている気がする・・・」と思っている。

「タケオ様、どう思いますか?」

アリスが聞いてくる。

「・・・ま・・前にアリスと一緒に魔法の指輪を選んだ時は、草模様の指輪だったと思いますが・・」

「あ♪覚えていらっしゃったんですね。」

アリスがニコリとする。

「ええ・・・同じ模様があるのですが、良いのでしょうかね?」

「それについては大丈夫です。

 実は、そのあとエリカさんと魔法の指輪を買いに行って、作り直しています。

 なので、意匠はちょっと違っているのです。

 気が付いていましたか?」

「ええ、もちろん。」

武雄が即答する。

「とはいえ・・・うーん・・・どれも良いとは思うのですよね。」

武雄が言う。

「ですね。

 私とエリカさんで、どれになっても良いとなって持ってきました。」

アリスが言う。

「ううーん・・・3人という意味を込めているのは1つ目なのが、わかりやすいでしょうし。

 2つ目は3人の結束の厚みと言えなくもない・・・3つ目は結婚だから花が咲いているのもわかるし・・・

 うーん・・・」

武雄が悩む。

「タケオ様、どれにしますか?」

「私達はどれでも納得しますよ?」

アリスとエリカが言ってくるのだった。


-----------------------

魔王国 王城のヴァレーリの執務室。


「あれ?・・・うん?・・・明日の荷物多いな。」

ヴァレーリがリストを見ながら言う。

「今回のお土産とは別に陞爵の祝い品がありますからね。

 グローリア殿の背に多くを乗せる事になりますが・・・」

アンナローロが言う。

「我から説明しておこう。

 2人の陞爵の祝い品は・・・キタミザト殿は第6軍管轄領の海産物だったな。

 第6軍から朝一で魚類を購入し輸送する手配は終えているか?」

「はい、明日の購入予定のリストが届いています。

 見ますか?」

アンナローロが聞く。

「あぁ、見せてくれ。

 ・・・数種類の魚とタコ、タラの卵巣の塩漬けにされた物を焼いた物、海藻の紙を買えるだけ・・か。」

「はい、費用は金貨2枚までとなっています。

 ダニエラ様、カールラ様共に金貨1枚としました。

 指定は木箱1個分となっているので、どれがどのくらい来るかはわかりません。」

アンナローロが言う。

「・・・どちらにしても相当な量が買えそうだな。

 で、エルヴィス殿へは王都で購入を予定している刺繡が綺麗な布か。

 これは前に言っていたやつだな。

 ・・・カールラはエルヴィス殿への祝い品は何にするか聞いているか?」

ヴァレーリがアンナローロに聞く。

「いえ・・・私は聞いていません。

 ダニエラ様は?」

「聞いていたら聞かん。」

「確かに。

 ・・・前に木箱の大きさはお伝えしていますが・・・まぁ、大丈夫だと思います。」

アンナローロが言う。

「そうであって欲しいな。

 とりあえず、準備は大丈夫という事で良いとして、政策関係での打ち合わせ事項はあったか?」

「・・・今の所は空白地帯に関してはアズパール王国側から了承の話になっています。

 2月1日付けでドワーフ国への通達があるので、臨戦態勢で臨むという所でしょうかね。

 領内の話ではアズパール王国向けではないですね。

 アズパール王国 王都への派遣、エルヴィス家への派遣、ウィリプ連合国への人員異動は準備中です。

 あ、例の第3皇子一家領での拠点のその後を知りたいですね。」

「そうだったな。

 キタミザト殿がアズパール王国の王都で聞き出しているはずだな。」

「どのような立地で建物なのか・・・それにより多少人員を変更する必要があるかもしれませんね。」

「そうだな。

 上手く行けばいいが・・・あとは向こうに着いてから、どんな話になるのか・・・」

「空白地帯以上に驚く事はないと思いますが・・・」

ヴァレーリの言葉にアンナローロが苦笑しながら言うのだった。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
> 「空白地帯以上に驚く事はないと思いますが・・・」   これ、「フラグが立った」 って言うんですよね?   何なのでしょうね?   エルヴィス侯爵が、何か、爆弾を落としそうな   魔王国 方々は…
タケオさんとアリスの指輪って あの王家の紋章入りで外れなかったような それと違う指輪?
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