第3618話 乾燥ナッツを輸入出来ないか。(まずは4種類輸入可能か確認が必要です。)
「うーん・・・新しい菓子ですか。」
「候補が何個もあるような話になっていたのですか。」
指輪選びを一旦止めたアリスとエリカが武雄達に加わって話している。
「どれも材料が少なくて、これからのエルヴィス家の動きに合わせて増加していくだろうという段階なんですよ。」
武雄が言う。
「「うーん・・・」」
アリスとエリカが考える。
「とはいえ・・・材料がないなら余裕のある所で作って貰って、輸入するのも手ですよね。」
武雄が言う。
「輸入ですか?」
「輸送の日数や幌馬車等の運送関係の改善と容器の問題はありますが・・・例えば、ブリアーニ王国で作って貰うのも良いでしょうね。
向こうは輸出したいと言っていましたので、食材に余裕があればしてくれます。」
「・・・ブリアーニ王国は異動したばかりですが・・・ご主人様、余裕はあると思われますか?」
ジーナが聞いてくる。
「ないと思いますよ。」
武雄が即答する。
「ですよね。
ご主人様も例えとして言っただけですね。」
ジーナが言う。
「今、教えておけば、来年か再来年には輸入品目になるかもしれませんよ?
今から国造りをするのです、農地の割り付けも半分から3割はこれから決めるでしょうからね。
むしろ、今がチャンスかも。」
武雄が言う。
「うーん・・・お菓子を輸入ですか・・・
お菓子とはいえ、食料品を他国に依存はなぁ・・・」
「エルヴィス家の酪農関係の政策は今年4月から実施をするとして、再来年が最短の成果が出る時期ですね・・・
お菓子にまで波及させるのに、あと何年かかるのか・・・」
アリスとエリカが難しい顔をさせて考える。
「「・・・」」
ルフィナとセレーネが絶望した顔をしている。
「・・・ご主人様、一からお菓子を作るのではなく、今ある物に何かを足すことで普及は出来ませんか?」
ジーナが聞いてくる。
「ふむ・・・ジャムでしょうかね。
生産量と輸送の問題で各町毎に流通しているようですね。
以前、北町に製造個数が少ないジャムが出回っていると聞いた事があります。
あ、稀少と言えば、シモーナさんにお願いして、魔王国全土のハチミツが輸入されますね。
こっちからは魔王国側3貴族のハチミツを送ると話をしていましたが、他の2地域のハチミツが来ます。
当面はハチミツを楽しみつつ、各町のジャムを取り寄せて食べてみるとかですかね。」
武雄が言う。
「ハチミツとジャムでビスケットを食べるというのをしていくという事ですね。」
ジーナが言う。
「うん・・・あ、前に考えたのですが、生地に木の実や干しブドウを入れたビスケットがあったと思います。
ルフィナ、セレーネ、街中で、そういうビスケットを見たことはありますか?」
「・・・私はありません、セレーネは?」
ルフィナがセレーネに聞く。
「街中をくまなく見た事がないので、確証はありません。
ですが、私も見たことはありません。」
セレーネが言う。
「ないのかぁ・・・アリス、干しブドウって高価なのですよね?」
「・・高価ですね。
前に干物屋で店長さんが言ったと思いますが、街中で出回っている干しブドウは領内産で入荷と同時に事前予約されている方々で消費し、店頭物は他領産になると。
そして、干しブドウは王都経由だから王都で消費が高まると、こっちには回ってこないと。」
アリスが言う。
「ふむ・・・干しブドウや木の実をシモーナさんに頼んでみるか。」
武雄が考えながら言う。
「あ、そういう手もありましたね。
輸出入業なのに思い至りませんでした。」
アリスが感嘆する。
「木の実・・・タケオさん、何を購入するのですか?」
「クルミ、カシューナッツ、アーモンド・マカダミアナッツ・・・で、どうでしょう。」
武雄が考えながら言う。
「タケオ、それはミックスナッツですね。
塩分控えめで食べるように。」
チビパナが現れて言う。
「あると、ついつい手が伸びてしまうんですよね。
あれも一種の中毒のようなものでしょうか。」
武雄が言う。
「中毒とは言いませんが、依存度は高いかもしれませんね。
袋から直接食べるのではなく、『今日はこの程度』と別の皿に出して食べないといつまでも食べてしまいますよ?」
チビパナが言う。
「あれ?パナちゃん、ミックスナッツは栄養価は高いんだっけ?」
チビコノハが現れチビパナに聞く
「食物繊維や不飽和脂肪酸などの栄養素が豊富で、腹持ちが良く、健康維持に役立つと言われていますね。
ですが、摂りすぎにも注意が必要でしょう。」
チビパナ言う。
「ふむ・・・まずはシモーナさんに連絡を入れて調査して貰いましょうか。」
武雄が言う。
「で、ビスケットの生地に練りこんで焼いたり、バターサンドに入れていくって事だね。」
チビコノハ言うのだった。
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