第3611話 452日目 ラルフの仕立て屋に行こう。(そういえば、協力工房にエリカの事話してないですね。)
今日は昨日行けなかったラルフの仕立て屋に武雄とアリス、エリカ、ジーナとルフィナで訪問し、店内のソファでラルフと話している。
「・・・えーっと・・・整理しましょう。
キタミザト様の正室はアリス様、来月には双子をご出産予定。
側室にエリカ様がなられ、この度ご懐妊に?
そしてエリカ様はエルヴィス侯爵邸に住みながら第3皇子一家の相談役を続けると。」
ラルフが難しい顔をさせながら言ってくる。
「「「はい。」」」
3人が頷く。
「・・・」
ラルフが腕を組んで天井を見上げる。
「えーっと・・・タケオさん、アリスさん、どうしたのでしょうか?」
エリカが武雄とアリスに聞く。
「さぁ。
良い事の報告なんですけど・・・それにエリカさんは以前もここに来ていますから、そこまで説明は不要と思っていましたが。」
アリスが首を傾げる。
「ここ半年で・・・いや、アリス様とキタミザト様のご婚約から始まる吉事。
婚約、爵位、挙式、懐妊、戦勝、陞爵・・・で側室との婚礼と妊娠・・・
なんです?毎月何か吉事を発生させないといけないのですか?」
ラルフが言ってくる。
「いや、そういうわけでは・・・」
武雄が困った顔をさせる。
「はぁ・・・挙式はされましたか?」
「いえ、するつもりもありません。
私の親族は他国に居るので、呼べませんし。
タケオさん側もアリス様だけなので・・・」
エリカが言う。
「・・・ダメでしょう。
小さくても構いません、しないといけません。
指輪とかは?」
「なんだかんだとタケオさんも私も王都で忙しかったので・・・買っていませんね。」
エリカが言う。
「ダメですね!
買いに行きましょう!このあとすぐ!」
アリスが言う。
「そうですね。
すぐに買わないといけない・・少なくとも決めないといけませんね。」
ラルフが言う。
「ネックレスは貰いましたが。」
「あ、魔王国のですよね。
あれ?そのネックレスはどうしたんですか?
確か、エリカさんの目の色と同じネックレスを買ったと聞いていましたが。
こっちで見たことないような・・・」
アリスが首を傾げる。
「はは、大事にしまっています。」
エリカが苦笑しながら言う。
「ふむ、今度見せあいっこしましょう。」
アリスが言う。
「はぁ・・・身内だけで良いので挙式をしてください。
そして挙式の日付に合わせて、協力工房達が挨拶に行きますので、対処お願いします。」
ラルフが言う。
「わかりました。」
「「はい。」」
武雄達が返事をする。
「はぁ・・で、魔王国から来たカーテンからドレスでしたね。
赤い刺繍の入った物をとの事でした。」
ラルフが一仕事終えてるぐらい疲れながら言う。
「はい、出産が終われば着れるという希望を元に毎日頑張っています!」
アリスが言う。
「で、今回はエリカ用のを探そうかと思いまして。」
武雄が言う。
「なるほど。
頂いたカーテンから生地への修正は大まかに終わっています。
その中から選んでいただいて構いません。
今、用意させましょう。」
ラルフが言い、傍に控えていた店員が奥に小走りで向かっていく。
「少し、お時間を頂きます。
その間に・・・あ、経過報告をしましょうか。
ジーンズのズボンですが、デザインも終わりまして、今試作しています。
近いうちにご確認していただくと思います。」
「・・・随分前に話した内容ですね。」
「1年程度前の話ですからね。
急いでいらっしゃらなかったので、デザインを考えてから試作をしています。
もう何回かやり直しをさせているんですけどね。」
ラルフが苦笑しながら言う。
「うーん・・・概念しか説明していないと思うのですが・・・」
武雄が思い出しながら言う。
「はい、作業ズボンで丈夫で長持ちが特徴の紺色のズボン。
ズボンのポケットの端部分の両端を金具で強制的に留めてある、弱い箇所を補強済みズボンという説明でした。
使用用途も考慮し、生地やデザインを考えながら今まで検討していました。
それと少しスズネさんに飲みながら聞いて貰っています。」
ラルフが言う。
「なるほど、なら、私のイメージ通りの物が出来るかもしれませんね。」
武雄が言う。
「はい、発表をお待ちください。
それとこの街と4町で提供するペナントは下地案が出来上がってきました。
今ハワース商会等と話して印刷方法とエルヴィス家への意匠案を検討している段階です。」
「おー、出来てきましたか。
エルヴィスさんに言ってきます。」
「それとミア様、ビエラ様方のドラゴン等のヌイグルミですが、どこまで抽象化、簡易化、可愛い化出来るかでデザインと試作をしています。
こちらはもう少し、日数がかかると思います。」
ラルフが言う。
「ふむ・・・順調という事ですね。」
「はい、納期にバラつきはありますが、各商品は着実に進んでおります。」
ラルフが言うのだった。
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