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第3602話 ベルテ一家に到着。(共同住宅の個人部屋は広いのか、狭いのか。)

ベルテ一家の味噌蔵と日本酒蔵と蕎麦焼酎の為の蔵の前。

武雄達が現状の確認をしていた。


「・・・これといった綻びはないようですね。」

武雄が土蔵を見上げながら言う。

「はい、作って約1年ですが頑丈に出来ています。

 で、あちらが建設中の共同住宅です。

 1人1部屋が基本ですが、2人ないし3人でも過ごせるような間取りの部屋もあるそうです。」

ドナートが隣接地に建設中の共同住宅を指しながら言う。

「うん、前に来た時よりも建っていますね。

 建て始めると早い物ですね。

 どんな部屋になるか、楽しみですね。」

武雄が頷く。

「はい、エルヴィス家の方々が内装等の事を決めております。

 文官方が決めているので奇抜な内装ではないと思いますが。」

「内装等はお任せですが、私の部下達の各部屋の紹介の時は、備え付け家具や内装は問題なかったので大丈夫でしょう。」

武雄が言う。


武雄達から少し間をおいて、聞いているアリス達はというと。

「あまり部屋は大きくはないのでしょうね。」

「ベッドと机とクローゼットがある程度でしょうね。

 旅先での1人部屋より少し大きいくらいかと思いますね。」

「共同住宅は旅路で使う一般的な宿の個室という事でしょうか。

 私としてはもう少し広くあった方が良いと思います。」

「確かに。

 ですが、広ければ良い訳ではないでしょう。

 広いと物が散らかり易いとは思います。

 適度な広さが求められます。」

アリスとエリカ、ジーナ、ルフィナが言う。

「・・・狭いとやりくりをしないといけないので、散らかさないという事ですか?」

カーティアが首を傾げながらルフィナに聞く。

「手の届く範囲に物を置く事になるから毎日同じ場所に同じ物を置いたりしたり、通路を確保しなくてはいけなく、結果、物が散らからず、まとめて置かれると考えます。

 カーティアが言うように散らかすスペース(・・・・・・・・)が、そもそもないというのもあります。」

ルフィナが言う。

「まぁ、そういう考えもありますね。

 ですが、散らかる散らからないは基本的に性格と習慣が関係している物です。

 ご本人がしっかりしていれば、そこまで散らかす事はないでしょう。

 それに少々広い方が服を買って仕舞うための家具や本棚を増設したりと家具の追加と空いた場所を個人の趣味に使える事もあります。

 拡張空間がある方が良いとも考えられますね。」

ジーナが言う。

「ふむ・・・ジーナ様とルフィナの言葉、色んな考えがあるのですね。」

カーティアが考えながら言う。

「ふふ、カーティアちゃん、それで良いのよ。

 他の人がどう考えるかも知っていかないとね。

 カーティアちゃんが部屋について、自分の考え・・拘りを持つ事もいつか必要になるかもね。

 それは趣味や仕事で変わって来るだろうから、これからかな?」

アリスが言う。

「それにジーナ殿とルフィナ殿は、ああ言っていますが、実際に決定しているのはエルヴィス家であり、もう間取りは決まっています。

 自身の考えで部屋を持ちたいのなら、自分で借りる時に探すか、家を建てる際に最初から協議に入らないとダメですね。

 それ以降は与えられた部屋で何とかしていくしかないんですよ。

 大概は、この与えられた部屋に順応するようにしていく事が求められるでしょうね。」

エリカが言う。

「ふむ・・・とりあえず、今は仕事をしながら趣味を探す感じで行きます。」

「「ええ。」」

カーティアの言葉にアリスとエリカが頷く。


「キタミザト様、味噌の土蔵のどれを試食しますか?」

ドナートが武雄に聞く。

「・・・ふむ・・・一番奥のを。」

「わかりました。

 持ってきます。」

ドナートが味噌蔵に入り、壺を1個持ってくるのだった。

・・

ベルテ一家の食堂の机の上にドナートが持って来た開封前の味噌壺や浅い樽等が置かれていた。

コノハが人間大で実体化していた。

「うん、開封しよう。

 うーちゃん、だーちゃん」

「「あいよ!」」

ウカとダキニが壺を開けると塩が変色して固まっているのがわかる。

「タケオ、塩の上蓋部分だよ。」

コノハが言う。

「大豆と塩と麹を混ぜて大量の塩で蓋をするのでしたね。

 煮汁が塩に浸透しているという事ですか。」

「そそ。

 で、ウカ。」

「はーい。

 こうやって慎重に取り除いていくんだ。」

ウカが盛っていた塩を取り除き、桶に置いて行く。

「塩を取ると・・・上の方がちょっとカビちゃうんだよね。

 そこの部分を取り除く。

 はい、ダキニ。」

「あいよ。

 ・・・・もう少しか・・・」

ダキニがスプーンで上部の味噌を取り除いていく。

「・・・結構捨てるんですね。」

武雄がダキニの作業を見ながら言う。

「これでも当初より少ないよ?

 もっとごっそり行くと思ってたよ。

 気候が良かったのかもね。」

コノハが言う。

「・・・こんなものかな?」

ダキニが作業を終わらせ、コノハと武雄を見るのだった。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
おおおぉぉぉ 開封と塩除去の時点で 魚醤の時みたく腐敗臭で逃げるのがいないのと 味噌の匂いがダメといって逃げる人もいない 行ける?行けちゃう? …黒スライムで箱と縁溝付の蓋作って 溝にケシゴムパッキン…
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