第3382話 研究室とベルテ一家。(今後の予定と改善と検討。)
昼前の第二研究所の2階 研究室。
トレーシー、スズネ、ノットが仕事をしていた。
「んーーー・・・・はぁ・・・ノットさん、どうです?」
鈴音が机で伸びをしてから席を立ち、ノットの元に行く。
「・・・うん、何とか机上の理論は出来上がった。」
ノットが書き物をしながら言う。
「次は試験ですね。
小型の作れそうですか?」
「あぁ、これなら行ける・・・はずだ。」
ノットが顔を上げて言う。
「トレーシーさん、ノットさんが銭湯の基本設計終えたそうです。」
鈴音がトレーシーに言う。
「そのようですね。
なら、まずは私とスズネさんに説明して貰いましょうか。
その後、質疑によって問題点を洗い出して改善していきましょう。
ノットさん、簡単な説明用資料はいつ準備できますか?」
トレーシーがノットに聞く。
「あー・・・2、3日欲しいな。」
「わかりました。
それが出来たら説明をして貰いましょうか。」
ノットの言葉にトレーシーが言う。
「わかった。
トレーシー殿もスズネもよろしく頼む。」
「ええ。」
「わかりました。」
ノットの言葉にトレーシーと鈴音が頷く。
「で、スズネさんの方はどうですか?」
トレーシーが聞く。
「駆動部の稼働時間は試験を重ね、2時間連続運転は成功しています。
変速機はサテラ製作所で試作が終わり、試験小隊が戻るまでに駆動部に組み込みを実施。
戻り次第、変速機の稼働を確認する試験に臨みます。」
鈴音が言う。
「順調ですか?」
「大幅に遅れそうですが、1つずつ課題を解決しながら進めているので、今の所は順調です。
確か今年の6月以降に人工湖が使えるそうなので、それまでにローチ工房で試作している船に乗せられるくらいの駆動部を目指したいです。
その後は船の動力で水面を動かす外輪の設計と舵の設計が必要です。」
「ふむ・・・何とか船に搭載して動かす所までは今年中に行きたいですね。」
トレーシーが考えながら言う。
「私としては浮いてくれるのかの心配はあります。」
鈴音が心配そうな顔をする。
「まぁ、今年は俺の銭湯とスズネの駆動部か。
トレーシー殿の方は?」
「強化した盾はほぼほぼ出来上がっています。
改修が上手く行けば、製品化になるでしょうね。
分割式盾の方は成果がイマイチです。
発想は悪くないと思うのですけど・・・これはもう少し考察が必要ですね。
あと、銭湯も大事ですが、研究所として非魔法師用武具関係で1つ開発に着手したいと思います。」
「非魔法師の武具か。」
ノットが腕を組んで考えながら言う。
「ええ、一研が魔法師向け、二研が非魔法師向けですので、もう1つくらい研究した方が良いでしょう。
あ、まずはしたい事をリスト化して王城の方で一旦見るのでしたい項目を列記してください。」
トレーシーが言う。
「ふむ・・・なんでも良いのか?」
「さぁ?とりあえずしたい事、出来る事を列記してくれるとその中から選べると思います。
まずは候補を並べてみないと、取り組むべきか否か判断出来ませんからね。」
「わかった、リスト化しよう。」
ノットが頷くのだった。
------------------------
ベルテ一家の庭。
畑の水やり等々をし終わり、皆でお茶をしていた。
「ふぅ・・・この広さの水やりがこうも早く終わるとは・・・スライムの凄さがわかるな。」
ドナートが言う。
「それ前にも聞いたよ。
これから他の野菜や米も作るんだから、夏に向けてもっと水やりの時間は増えるからね。
どこかに水を溜める大きな桶でも作る?」
エンマが言う。
「そこに水を持って行くのが大変だよ。
まぁ、私達は魔法があるから、皆で一気に朝の内に溜めるというのは出来るけどさ。」
フローラが言う。
「タンポポは朝に水を与えておけば問題ないので、そこまで水は必要じゃないですよ?」
「だねー、トマトとかも水はそこまで必要ないよね。」
ニルデとジルダが言う。
「まぁ、でも畑の真ん中に水瓶があるというのは何かあった際に対応するのに便利だから欲しいけど・・・蚊が発生するわよね?
・・・あまり水瓶は放置したくないわ。
作るなら小池にして、川を作って、水が常に移動しているようにして欲しいわ。」
ボーナが言う。
「蚊かぁ・・・確かに。」
フローラが頷く。
「流石に川をここまで通すのは難しいな。
近隣や文官方と話さないと出来ないだろう。
なので、当面は魔法で水を作るか、ここの井戸で水を汲んで持って行く事になる。」
ドナートが言う。
「なら、向こうで魔法でアクアを使って、水を撒いた方が楽だね。
持ち歩くの大変だし。」
「そうだね。
魔法を使えば、水を運ぶという重労働はしなくて済むね。」
エンマとフローラが言う。
「アクアで水を撒くの楽しいよね。」
「ばーって撒けるものね!」
ニルデとジルダが言う。
「いやいや、ニルデとジルダは本当に撒いているよね。
空に向かって!
野菜の根元に向かっていないからあれはダメよ?」
「「はーい。」」
ニルデとジルダが素直に返事をするが皆が「絶対に空に撒くな」と思うのだった。
ここまで読んで下さりありがとうございます。




