第3349話 研究所は年末大掃除中です。(ドラゴンの革を誰が加工するの?)
研究所の1階 試験小隊の詰め所。
試験小隊の面々が1階の詰め所の掃除をしていた。
「掃除、掃除。
1年の汚れを落として、新年に備えましょう!」
「「おー。」」
ブルックの言葉にベイノンとブレアが返事をする。
「トイレは後で良いから、他の場所から終わらせましょうか。
ケード、コーエンはこのまま1階の廊下。
ミルコとアニータは玄関の掃除ね。
ベイノン殿とブレア殿は3階の会議室と総務部の手伝いです。」
「「「「はい。」」」」
子供達が動いている。
「「はーい。」」
ベイノンとブレアが頷く。
「えーっと、アンダーセン隊長とオールストン殿は備品と備蓄の確認中。
アーリス殿は総監室と所長室の掃除の手伝い中。
私とアーキンはこの後は研究室の掃除の手伝いっと。」
ブルックがメモを見ながら言う。
「では、掃除開始です。」
ブルックの号令で皆が動き出すのだった。
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研究所の3階 所長室。
「拒否します。
自分でやりますし、初雪のスライム達のお陰で汚れはありません。
今ある配置がベストなので、動かしたくありません。」
武雄がアーリスとマイヤーに言う。
「ですが・・・まぁ、所長がするなと言うならしませんけど・・・
というよりソファの前の机にどっさりと物が載っていますね。」
「王都行きの書類の山です。
アーリスさん、どう思います?
こんなに報告する必要があると思います?」
武雄がアーリスに言う。
「いえ・・・所長がしてきた結果のこの量だと思いますので、自業自得だなぁと。」
アーリスが言う。
「これの半分くらいは陛下でしょうかね。」
「残りの半分は財政局と専売局です。」
マイヤーの言葉に武雄が言う。
「あ、そうだ、グローリアさんから皮を買ったんだった。
陛下に買わせないと。」
武雄が気が付いたように言う。
「・・・うん、マイヤー殿、前回も買わせたのですよね?
陛下の小遣いで足りるのですかね?」
アーリスがマイヤーに聞く。
「さてな。
だが・・・本物のドラゴンの革で入手経路もしっかりしているんだよなぁ。
所長、脅し文句はなんでしたか?」
「うん?『買わないならウィリプ連合国に売ろうかな?お金欲しいし』ですが?」
武雄があっけらかんと言う。
「・・・陛下は金策に明け暮れるのでしょうね。」
アーリスが言う。
「ちなみに、所長、今何kgあるのですか?」
「えーっと・・・グローリアさんからの立て替えで14kgでしょ、それとは別にリツやビエラ、リーザ、クゥの滞在費として少々頂いていて・・・あ、これはエルヴィス家に入れる物なので、交換はしないから今回は14kgですね。
前にビエラに持って行って貰ったのは40kgなので、今回は少ないですね。」
マイヤーの問いに武雄が答える。
「・・・はぁ、所長、やり過ぎないようにしてくださいね?」
「やり過ぎてはいませんよ?
事前協議で決まった金額で買い取ってもらっているだけです。
私が王都に行くとなると陛下達も覚悟してくれているはずです。」
武雄が言う。
「ん-・・まぁ、しているでしょうけども・・・事前に通達は?」
「していませんよ?
買わないなら買わないで私は別に良いので。」
「・・・はぁ・・・あとで、王都行きの商隊に手紙を載せておきます。」
マイヤーが言う。
「・・・リーザにお願いして、もう少し増やしておくかな・・・」
武雄が不穏な事を呟く。
「14kgで連絡しておきます。
それ以上でもそれ以下でもありません、14kgを提示してください。」
「はーい。」
マイヤーの言葉に武雄が頷く。
「所長はドラゴンの革のレザーアーマーとか要らないのですか?」
アーリスが聞いてくる。
「戦闘ベストがあるのでいりませんよ。
戦闘ベストの方が収納が多くて助かりますし。」
「まぁ、私達も同じ戦闘ベストを着けていますけど。
・・・エルヴィス家には卸すのですよね?」
アーリスが聞いてくる。
「ええ、あっちはレザーアーマーとかフルプレートとかを使っていますからね。
スミス坊ちゃん用に必要ですし、もしかしたらエイミー殿下やアン殿下達にも作らないといけないでしょうからね。」
「・・・ドラゴンの革の加工が出来る者が居るのですか?」
「エルヴィス家のお抱えに頼んだりするのでは?」
「いえ、ドラゴンの革は加工が難しいという話だったと思います。」
アーリスが言う。
「・・・・・・あ、前にステノ技研で挑戦したいと言っていました。
なので、ステノ技研に頼めば良いのでは?
それに今ならダニエラさん経由で魔王国で作ってくれますよ?」
武雄が言う。
「あー・・・そっちの方が良いのが出来そうですね。」
「一度、魔王国に見積もり頼んだ方が良いのでは?」
アーリスとマイヤーが言ってくる。
「うーん・・・あ、ノットさんが居た。
ノットさんをステノ技研に派遣して、加工方法を学ばせれば良いだけでしたね。」
「「そうでしたね。」」
マイヤーとアーリスが頷くのだった。
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