第3338話 エイミーは第1皇子一家を動かしたい?(もっと教育に参加して欲しいよね。)
第1皇子一家邸の客間。
エイミー達とクリフ達が挨拶を終え、第1皇子一家のメイドや執事達が退出して、歓談をしている。
「で・・・クリフ伯父上、西側の第一研究所の監視の為に設置領の領主家に王家から輿入れさせる件ですが。」
エイミーが言うと今までの和やかな空気が一変する、主に第1皇子一家の面々なのだが。
「う・・・うん、エイミーはどう思う?」
クリフが聞いてくる。
「対象の女子・・クリナの意向を重要視する事で、保留となっていると認識しています。
・・・その件の考えはお爺さまから聞いています。
それと同時に研究所に王家の女子が嫁ぎ先での不遇な目にあっていないかの監視という側面もあるという事も聞いています。」
「う、うむ。」
「ですが、クリフ伯父上、嫁ぎ先の待遇等々は輿入れする前に確認をする物です。
相互の監視というのは、エルヴィス伯爵家とキタミザト子爵家の関係を持ち出して説明しても説得力はありません。
アルダーソン殿とバビントン殿の不和を招きかねません。」
「・・・うむ、だが、監視は必要だと思うんだよ。
互いにな。」
「そうですね。
ですが、嫁いだクリナに第一研究所の監視をさせるのは酷です。
誰も知らない土地と家に居て、よくわからない研究所を監視するなど、精神を病みかねません。
この案はクリナに対し、過度の精神的な重圧をかける政策です。
私としては、そんな政策を支持できません。
それに監視されるアルダーソン殿も良い顔をするとは思えません。」
「この政策が実施された場合、西側では・・・アルダーソンは反発すると思うか?
タケオの第二研究所は大丈夫そうなんだが。」
「・・・そもそも第二研究所自体が監視に対し、これっぽっちも不快感を示さないですけどね。
タケオさんとエルヴィス殿が常に話し合っているので、反発するような事にもなっていません。
ですが、バビントン殿とアルダーソン殿では、どうなるのかは・・・わかりません。
少なくとも監視されているとわかっているのであれば、何も問題が無くとも不快に思うのが人の常と思います。」
「・・・うむ。」
「それに次期王候補の妃に娘を、次期当主の自身の息子に王家から・・・西側の貴族が黙っていないと思います。」
「・・・エルヴィス伯爵家では似たような事をするよな?
エイミーとアンが入る事に対し、今の所、他の魔王国側の貴族から文句を言って来たとは聞いていない。」
「エルヴィス伯爵家で出来るのは対応する3貴族間が仲が良い事があります。
次期当主が見初めたというだけで、納得してくれているのです。
西側のバビントン男爵殿は、そう言った信用を周囲と構築出来ていないと考えます。」
「うむ・・・」
「クリフ伯父上、性急すぎます。
今はパットに婚約者が出来た事で満足するべきです。」
「・・・わかった。
エイミーの言が正しいだろう。
父上と相談して今後の政策に反映させる。」
クリフが言う。
「ありがとうございます。
・・・で、お聞きしているとは思いますが、バビントン家の長女のラナ・ウィル・バビントンの教育をお爺さまから依頼されていますけど、どこまでしますか?」
「ふむ・・・どこまで知らせるべきかも関係しているな。」
「はい。
私の裁量に・・・というのはお止めください。
私が教える事、ローナお姉様方が教える事、陛下が教える事。
それを明確にしていただきたいです。」
「・・・わかった、それも父上と話そう。」
「お願いします。」
エイミーが頭を下げる。
「ねぇ、エイミー、実際にエイミーはどこまで教えたいと思う?」
セリーナが聞いてくる。
「はぁ・・・マナーや各王家の関係のみで終わらせたいですね。
タケオさんとの事は、私やアンとスミスの事があるので、私の口から言っても贔屓目に見ていると思われるでしょう。
私の言葉を真に受けずに、タケオさんに喧嘩を売る、もしくはパットを唆したり文官を唆してタケオさんと敵対する事を画策されると困ります。
はっきり言って、今、タケオさんと敵対するという事は魔王国、ブリアーニ王国を敵に回す事です。
申し訳ありませんが、今の我が国がその形が存続しているのは、魔王国が本気になっていない為であり、その機嫌取りはタケオさんが担っています。
その窓口であるタケオさんに何かがあった場合、魔王国がどう動くかわかりません。
最悪、我が国自体が無くなりますよ?」
「・・・それは流石に困るわ。
王都の文官達は・・・」
「直近の問題であるウィリプ連合国との事で大忙しです。
ウィリプ連合国関係だって、負ければ、我が国が無くなるでしょうし、戦争の場になった所は荒廃します。
ウィリプ連合国には絶対に勝たないといけません。
王城の文官達はその為に必死です。
そして王城の文官達は魔王国には穏便に過ごして欲しいと思っているのです。
その為にタケオさんとエルヴィス殿に対魔王国の交渉を認めているのです。
ですが、パットの婚約者としての立場を利用すれば、タケオさんや魔王国側に何かしらちょっかいを出せるでしょう。
・・・強めの諫言をする必要があります。
それは私の役目ではないです。」
エイミーが言うのだった。
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