第3319話 418日目 スミス達、バビントン家がある街に向かって移動中。(武雄の評価を聞いてみよう。)
スミス達を乗せた馬車が遠めに見える街に向かって進んでいる。
「エイミー殿下、何事もなくバビントン男爵領を進んでおりますね。」
ドネリーがエイミーに言う。
「・・・そうね。
それにしても・・・道の整備までは手が回らないみたいね。
それでも領境に比べればマシになったけど。」
「バビントン男爵は新しい土地で一から作っていますから全てが足らないでしょうし、優先する事業は他にいくらでもあるでしょうね。」
スミスが言う。
「それはわかってはいるけど・・・この辺は領主の考えがわかるものよね。
スミスなら新しい土地を治める事になったらまずは何をする?」
「まずは農地を作るのと木を切り出して、家を作らないといけないでしょうね。」
「まぁ、そうよね。
普通ならその案が一番最初に来て、皆が思い浮かぶから着手するわね。
バビントン殿もそう考えているみたいね。
他にはある?はい、ドネリー。」
「私ですか・・・他なら街道整備を先にと考えると・・・いや、食べ物と住処が優先度高すぎですよ。
スミス様案以外は難しくないですか?」
ドネリーが言う。
「うん、難しいわよね。
でもここで色んな案が出るのがタケオさんとエリカ殿ね。」
「いや、ある意味変態な方と比較にされましても・・・」
「・・・2人の前で言うんじゃないわよ?」
「そんな命知らずではないで・・・あ、ここに忠誠心の塊がいらっしゃいました。」
ドネリーがジーナを見て、口が滑ったのを認識する。
「ご主人様には内密にします。
私がその言葉を告げるのは、個人的に嫌ですので。」
ジーナが言う。
「まぁ、そうよね・・・で、ジーナはタケオさんの評価はどうなの?」
「天才にして奇抜であり、文武共に最強ですが?」
「うん、そういう評価もあるわね。
スミスは?」
「行動力と決断力があり、若輩の目標となる人ですね。」
「うん、なるほど。
ドネリーの評価が悪いわね。」
「いやいやいや、奥様が国家最強と王家の相談役という文武ともトップの2人を妻に持ち、自身も能力超高め。
一般人からしたら、人知を超える人としか映りませんよ。
ご本人も奥様方も普通じゃないので、変態としか言えません。」
ドネリーが言う。
「・・・まぁ、良いわ。
感想は個人の自由だし、ただし、本人の前では言ってはダメだからね?」
「わかっています。
そういうエイミー殿下はどうなのですか?」
ドネリーが聞く。
「変革者かな?
色んな事に新しい考えを吹き込んでくれるからね。
それが良いのかどうかはまた別の話だけど、今の所、上手く行っているわね。」
エイミーが言う。
「あ、なるほど、変革者と言っておけば良いのですね。」
ドネリーが言う。
「待ちなさいよ。
これは私の考え、ドネリーはタケオさんとアリス様とエリカ殿は変態なんでしょ?」
「おぉぉぉ、キタミザト様だけですよ。」
「・・・うん、わかった。
あー・・・なんだっけ?
そうそう、更地を貰って、町を作る時に何から始めるかだったわね。
スミスとドネリーは農地と家からだったわね。
ジーナはある?」
「どこに領地を頂けるかによるでしょうけども・・・既存の街道に沿って街を作っていくというのはどうでしょうか?
新しく街道から道を繋ぐのではなく、今の街道を使うという事にすれば、新たに道を作る予算を既存の街道の整備に回せるので、多少は道が良くなると思います。」
ジーナが言う。
「なるほどね。
街道の脇に領主が住む大きい街を作るのではなく、街道の上に町を作るか。
となると・・・街の中心を街道が突っ切る形になって・・・
うん、良いかもしれないわね。
ただ、街道上に作るとこの街に関係のない商隊からも税を取らないといけないから、通行量がどうなるかを考えないといけないかもしれないわね。」
エイミーが言う。
「それは・・・ですが、税収の一端になるという方が大きいのではないでしょうか。
その税収を街道の整備予算に入れる事も出来ますから、商隊の方にとっても良い事かもしれません。」
「うん、それは言えるわね。」
エイミーが頷く。
「そういうエイミー殿下は、何をされますか?」
「うーん・・・基本はスミスやドネリーのを1案としておくという建前はあるとして。
宿舎と商店、工房を誘致するとか?」
「え?農地はどうするんですか?」
スミスが聞く。
「食料は外から買う。
それよりも人が来るように商店や工房の開発を進めるのよ。
最初は実入りは少ないけど、工房が活動を開始すれば、生産品を大量に作れて、近領から依頼が来るかもしれないしね。」
エイミーが言う。
「「「うーん・・・」」」
スミス、ジーナ、ドネリーが首を傾げる。
「いや、机の上での議論はこのぐらい常識外れでも良いと思うのよ。
発想が大事と考えるのなら、このぐらい皆が考えない事を発案していかないと新しい事が提案できなくなるわ。」
エイミーが言うのだった。
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