第3298話 今日は毛布が届く日です。(少し協力工房と悪巧みしましょう。)
エルヴィス伯爵邸がある街の庁舎がある区画のとある倉庫。
武雄とヴィクターがエルヴィス家の文官達の毛布の受け入れ準備を見ていた。
「・・・うーん・・・動きに迷いがありませんね。」
「そうですね。
小麦の輸送をする際に同様な事をしておりますので、問題点が反映されているのでしょう。」
「定期的な大規模輸送はした方が良いのでしょうかね?」
「そう何回も要請があるのでしょうか?
それに、その際はどちらかの国で緊急的な事が発生したという事ですから、あまり喜べないと思います。」
「それもそうですね。
ですが、大規模輸送は領内での災害発生時にも対応出来るでしょうからしっかりとマニュアル化して貰いたいですね。」
「確かに。
準備は必要ですね。」
武雄とヴィクターが雑談をしている。
「「失礼します。」」
ラルフとイーリーと数名の男性達が入って来る。
「あれ?・・・まだ早いと思いますが?」
武雄がラルフとイーリーに声をかける。
「居ても立っても居られなくて・・・」
「こちらの手配は済みました。」
イーリーとラルフが言ってくる。
他の男達も武雄に挨拶をしてくる。
「ふむ・・・昨日の今日で良く動きましたね。」
武雄が言う。
「まぁ、入れ替るだけでカトランダ帝国の毛布が手に入りますから。
普通の商いでは、他国産の物、特にカトランダ帝国産は手に入りませんし。」
「他国産は一定の需要があります。
今ならここの毛布と同じ価格で手に入るとなれば協力は惜しまないでしょう。」
ラルフとイーリーが言う。
「・・・まぁ、通常なら輸送料がかかるのが、今回はないですからね。
旨味は十分ですね。」
武雄が言う。
「今までのカトランダ帝国産の物品の値段も加味すれば、ある程度高めにしても良いわけですので、魅力的なのでしょう。」
ヴィクターが言う。
「・・・上物というわけではないので、そこまで需要があるとは思えませんが・・・
あ、ゴドウィン伯爵領やテンプル伯爵領にも卸せるのなら、その他国産が好きな方々への一定の需要で、この街からの輸送料を含んでも利益がありそうですね。」
武雄が言う。
「まぁ、そうですね。」
イーリーが言う。
「ま、私の商流は変わりません。
エルヴィス家が買い付け、キタミザト家が買い、魔王国等の国外に売る。
私達の代理店であり、輸出入の輸送管理をイーリーさんに依頼しています。
私としてはブリアーニ王国に指定された数の毛布が卸せれば良いのですが、品物の良し悪しという所はイーリーさんに任せないといけません。
なので、イーリーさんから見て、輸送する物品の品質に悪い物がある場合は任意で入れ替えをお願いします。」
武雄がイーリーに言う。
「はい、私の目ですらわかる品質の悪い物は同じ価格帯の物に替えさせて頂きます。
どのくらい入れ替えるかは、輸送された品物を確認してから報告いたします。」
イーリーが言う。
「はい、お願いします。
指導、監督をするラルフさん、どう思いますか?」
「建前はそれでよろしいかと。
ブリアーニ王国のお客様に最低限の品質で物を収めるのは当然ですが、あまりやり過ぎると他領で問題になるかもしれません。
その辺はイーリーさんに言い含めています。」
ラルフが言う。
「その辺の加減はお任せします。
でも、昨日、ラルフさんの所に行って、この話を楽しくしたのに、もうイーリーさんが動くとは・・・
ラルフさん、それほど魅力があったのですか?」
「まぁ、他国製品を扱うというのは、そもそもした事ない方々がほとんどなのですよ。
あっても他領製でしょう。
なので、イーリーもキタミザト様の魔王国産の物を扱うという依頼に当初は悩んでいましたね。」
「あー、勝手に買い付けたやつを置いてくれと言ったのと隣国向けの輸出入のとりまとめを頼んだやつですか。
・・・結構、葛藤があったのですね。」
「まぁ、商売は売れなくてはいけませんから。
とはいえ、聞いた話では、キタミザト様の輸入品等を置くのは手厚い補助が出るみたいですね。」
ラルフが言う。
「まぁ、勝手に買って来て置いてくれって頼むのですから、賃料ですよ。
私達の仕事量は減りますからね。
それに、輸入量が増えれば、巡り巡って私達の収入にもなります。
ラルフさん達と同じような物ですよ。」
「そうでしたか。」
ラルフが頷く。
「・・・毛布は売れるのですかね?」
「売れると思いますよ?
カトランダ帝国産の毛布は、この地域では望んでも高くて買わないでしょうからね。
それを今なら手の届く範囲でとなると買ってみたくなると思っています。」
「ふーん・・・まぁ、イーリーさん達に任せますけど・・・
魔王国から毛布とか輸入しますか?」
「輸送費用も加味しての価格でこの地域の同程度の毛布より良ければ・・・私は買いますね。」
「・・・エルフの手縫いとかは付加価値には?」
「凄くなるでしょうね。」
「向こうが落ち着いたら毛布とかの輸入も検討してみるか・・・」
武雄が考えながら言うのだった。
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