第3297話 これからの話。(小言も大事な事ですよね。)
スミス達の馬車は移動をし続ける。
「はぁ・・・私の無意識の話はもうおしまい。
で、父上と私の話をずっとしていたの?」
エイミーが聞く。
「はい、そうですね。」
「うむ。」
スミスとチビマリが頷く。
「はぁ・・・困ったものね。」
エイミーが疲れた顔をさせて言う。
「うむ、最後にニールが『エイミーを幸せにしてくれ』とスミスに懇願していたか。」
「え?」
エイミーがスミスを見る。
「あはは・・・まぁ、ね。」
スミスが苦笑しながら頷く。
「・・・・・・うん、敢えてスミスからの返事は聞かない。
それは父上とスミスとの話だったのだろうからね。」
エイミーが考えながら言う。
「あら?エイミー殿下、聞かないのですか?
どんな素晴らしい名言が出たのか気にならないのですか?」
「聞きたいけど、聞かない。
男同士で話したのでしょ?
その際に交わした約束うんぬんは私は聞かない方が良いし、それはスミスが成すべき事だからね。」
エイミーが少し顔を赤らめて、外を見る。
「まぁ♪スミス様の決意を聞かないなんて♪
まぁ、良いでしょう。
私も聞かない事にします。」
ドネリーがにこやかに頷く。
「そういえば、スミス様。
来年の春は第3皇子一家の異動があるので、無理でしょうが、夏の長期休みにはエルヴィス家に顔を見せに来られるのですよね?」
ジーナがスミスに聞く。
「そうだね、そのつもりで居るよ。
エイミーとアンを連れて行かないと、お爺さまもアリスお姉様も心配するだろうからね。」
「・・・いえ、スミス様の心配をすると思いますが・・・まぁ、伯爵様もアン殿下とエイミー殿下の事を気にかけるとは思いますから・・・ま、まぁ、良いです。
で、夏にエルヴィス家ですが、また来年末は第2皇子一家の方に行かれますか?」
ジーナがスミスに聞く。
「うーん・・・そうだね。
エイミーも年に1回は戻りたいだろうし、それも良いね。」
スミスが頷く。
「え?スミス良いの?」
エイミーが顔を向ける。
「えっと・・・ダメなのですか?」
「ダメじゃないし、私としてはありがたいけど・・・スミスは実家に戻らなくて良いの?」
「実家の様子は定期便があるので、わかりますしね。
急用が無ければ、夏に戻れば良いかと思います。
毎年の年末は第2皇子一家で過ごせば良いとも思いますよ。
とはいえ王都に居るのはあと2年ですけどね。
・・・ジーナ、エイミーがエルヴィス家に入ったら第2皇子一家に遊びに行くというのは出来ないかな?」
「出来なくはないですが・・・長期の旅路になってしまいますね。
急用が無ければ、エイミー殿下は実家に遊びに行く事は出来ないかと。」
ジーナが言う。
「そっかぁ。
年に1回ぐらいは実家でのんびりとしたいだろうけど、難しいんだね。」
「え?スミス、平気よ?
平気、平気、そういうものだと知ってるし、長期の旅をしてまで戻る気もないし。」
エイミーが若干慌てて言ってくる。
「あら?これは・・・夫婦の危機ですか?」
ドネリーが楽しそうに言ってくる。
「ドネリー、お黙りなさい。
スミス、大丈夫、エルヴィス家にこの間住まわせて貰ったけど、大丈夫だとわかったし。
実家に帰る気もないわよ?」
「そうなのですか?
まぁ、エイミーが良いなら良いのですけど・・・無理はしないでくださいね。」
「大丈夫、大丈夫。
何とかするし、アンもアリス様も居るし、大丈夫よ。
はぁ、びっくりした。」
エイミーが安堵の息をつく。
「??」
スミスがにこやかにしながらもわかっていない顔をする。
「・・・スミス様、妻に来た者を容易に実家に戻しては・・・風評が悪いのです。」
「?そうなの?」
「ええ、特別な理由なくして、安易に帰省させると、何か夫婦間で拗れて・・・離婚寸前とか言われかねません。」
「???そういうものなの?
それはしてはいけないね。」
「はい、お気を付けください。」
「うん、わかった。」
スミスが頷く。
「・・・一度、レイラお姉様達にスミスの教育をお願いした方が良いのかしら?」
エイミーが呟くのだった。
「エイミー殿下、第1皇子一家邸までの道すがら、バビントン男爵領を通りますが、如何なさるのですか?」
ドネリーが聞いてくる。
「・・・宿は取ったのでしょう?」
エイミーが「面白くない」という顔をさせてドネリーに言う。
「はい、取っていますが・・・男爵様達に挨拶は?」
「しないわけにはいかないでしょうね・・・クリナの件をどうするか・・・」
エイミーが考える。
「エイミー殿下、正式にはクリナ殿下と向こうの長男の顔合わせは破談しているのですよね?」
ジーナが言ってくる。
「しているわね。
クリナ自体が王立学院に入る前に特定の男子に会う気はないと言っているしね。
・・・小言を言っておくかな?」
「嫌な役回りですね。」
「父上やクリナに言わせるわけにはいかないからね。
そんな事すれば一大事よ。
私のように嫁ぎ先が確定している半部外者が言うのが丁度良いの。」
エイミーが言うのだった。
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