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必勝ダンジョン運営方法 相手に合わせる理由がない  作者: 雪だるま
大陸間交流へ向けて

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第1917堀:現場での出来立てほやほやがあるんです

現場での出来立てほやほやがあるんです



Side:ユキ



「……色々あったが、新大陸のことだ」


俺はそう改めて言う。

プロフたちはその言葉に頷く。


「はい。軍港の開設、カヤ様からもたらされた蝗害への備えと、やることは一旦終えました」

「あとは、結果を待つだけです」

「準備はしっかりしたんで~、大丈夫ですよ~」

「はい。私たちは新大陸のことに注力しましょう」


正直、仕事を割り振られたオレリアたちが一番忙しかったと思うのだが、疲労は見て取れない。

ちゃんと役割分担と業務量を調整しているようだな。


「ユキさん。新大陸に注力するのははいいけど、今やれることあるの? 北部はまだイオア王国へヴィリアたちが向かっている最中だし、中央もギアダナ王国が調べてくる話でしょ? オーエの方へ向かっているクリアストリーム教会の人たちは旅も後半に入ったのは間違いないけれど到着はもっと先だし……。南側の調査に進展がありましたか?」


リーナの質問に俺は素直に答える。


「いや、南側の調査も、もうすぐ南端の緑地化の森林に出るぐらいで、特に何か発見があったとはきいていないな。まあ、少しでも魔物の情報が出るぐらい期待していたがそれもない」


本当に残念だ。

まあ、純粋にただのはずれルートだっただけという話だな。

魔物が通った痕跡は全然ないし、別ルートから北上してきたんだろう。

とはいえ、あの渓谷、崖下ルートは南端に繋がっているかもというのは便利なことだ。

それが事実かを確認する必要はあるし、南端の緑地は俺たちにとっても新しい開拓の土地だ。

台地の上のように、まだ見ぬフロンティアが広がっている可能性がある。

これは、エージルはもちろん、ルルアやエノラも期待している。

未知なる薬草による、病気の快癒が望めるかもしれないからな。


と、今はこれからどうするかだが……。


「つまり、目立った成果はどこもないってことですよね? 私たちはどこから手を付けるんですか? というか手を出していい状態なんですか?」

「リーアはよく勉強しているな。下手に今、手を出すと現場が混乱するっていうのは同意だ」

「ですよね?」


リーアは最近はしっかり勉強していてこういう発言もできるようになっている。

今までの積み重ねだよな。

昔の右も左もわからなかった村娘の時から随分と成長した。

いや、都会に揉まれてしまったというべきか。

そんなことを考えながら話を続ける。


「じゃあ、そういう状況の中で何ができるかを探そう。あ、その前に通常業務はやらないといけないけどな。何か急ぎの書類とかはあるか?」


新大陸のことは確かに大事だが、通常業務をおろそかにはしない。

まあ、と言っても急ぎに関しては……。


「いえ、本日の仕事は確認しておりますが、カヤ様からもたらされた蝗害の対策関係の書類以外は、私たちで対処してしまっています。細かい面会なども午前中に済ませています」

「やっぱりその手の面会は多いか」


王配なんだけどな~。

気軽にくるんだよ。

いや、そういう気軽さを売りにはしているんだが、こう忙しいときに来られてもな。


「あまり面会希望が多いようなら多忙で断ってもいいんだぞ?」


どうせというと、面会を求めている人たちには悪いが、優先順位というモノがあるしな。

オレリアたちの負担を増やしてまで対応する必要はない。


「はい。限界は心得ています。そして、最近はユキ様よりも、オレリアたちが目的の方が多いようです」

「ん? オレリアたち?」

「どういうこと? オレリアたちが何かしたの?」


リーアも不思議だったようで、オレリアたちの質問をする。


「いえ、そうではなく、私たちがそのまま仲介などをするので、ユキ様に会えなくとも私たちに顔を繋いでおけばというのがあるようです」

「ああ~、そっか。オレリアたちはエリスやラッツと結構関わるし、商人たちはそこを狙うわけか」

「なるほどな。とはいえ、そのまま持っていくことなんてめったにないだろ?」


そんな一般の提案を毎度ラッツやエリスに持ち込むなんてのは、向こうにも迷惑だしな。


「はい。滅多にありませんが、エリス様やラッツ様から有用な新規商人を聞かれることもありますので、それで紹介するということはあります」


なるほど。

ラッツもエリスも相応の伝手はあるが、新規となると、色々情報は欲しいだろうし、オレリアたちに集まる商人も対象になるのか。

まあ、俺と繋ぎを持とうするところは評価できるって言っているしな。


「私は~、オレリアとは違って~、どちらかというと職を探している~って人たちの訪問が多いですね~~」

「ん? そんな話を受けているのか? 元々面会っていうと商人とか貴族だろ?」


そもそも職業訓練所にいくか、冒険者ギルドに行けば斡旋されるだろうに。


「そうですよ~。それで個別の売り込み~って感じですね~」

「ああ、俺の部下に、あるいは関係各所にって感じか」

「そうです~。こういうのはウィード以外ならコネが大事ですから~」

「私もありますね。まあ、ホービスの方が話しやすいというのがあるのでしょうが」

「私もありますよ」

「あ~、そういえば、私もキャナリアと一緒に働いているときとか、休日出歩いていると、そういうことを言われることあるな~」

「私もありますね。売り込みにくる人は一定数いるでしょう」


どうやら、ホービスに限らず、そういう売り込みはあるようだ。

まあ、大事なことではある。

そういう人材はピンキリ、当たりはずれはあるが、相応に能力を持っている場合もある。

今まではウィードは、難民や職を求めて流れてきた人を育てて活用するのが主だったが、ようやく実力のある人たちが来たということだろう。

それだけウィードは未来があると思われているということだ。


「まあ~、そういう人はちゃんと面接を受けさせて~、適材適所に~ってなっていますけど~」

「そうだな。それで、後はヤユイだが、特別な、ヤユイを目的に来ているような面接希望者とかはいるのか?」

「います」


いるのか。

びっくりだな。


「前はホービスと同じように職の斡旋というか推薦が多かったんですけど、グラス港町ができてからは、港町関連の仕事とか、繋ぎを」

「ああ、なるほど」


ヤユイはグラス港町ではシスアやソーナの領主と同じぐらいで名前が売れている。

何せ漁港の最高責任者に近いからな。

実際は漁港を管理している行政の管理官はいるんだが、船の操船の指導や漁の仕方、漁港でのルールを作ったりとヤユイの名前は決して軽い物ではない。

それに、グラス港町完成パーティーではヤユイが堂々と船や魚の説明をしたしな。

偉い人たちからも覚えもめでたいだろう。

そういう意味でもヤユイと繋がりをもとうと思う人は多いだろう。


「そうか。全員が全員、成長しているようで何よりだ。まあ、忙しくなっているところもあるだろうし、そこは注意してな」


改めて俺がそう言うと3人とも頷く。

仕事が忙しいというのはオレリアたちだって実感しているだろうが、上司として言っておかないとな。


「さて、小言とオレリアたちの仕事は問題ないというのが確認できたので、新大陸の話に戻ろう」

「あ、そうだった。それで、何をするかですよね?」

「ああ、どこもこれ以上は動きにくいって話だ。まあ、大事なのは情報だ。それを改めて纏めよう」

「そうですね。現状を把握するのは大事なことかと」


俺の言葉に頷くプロフ。

そう情報の更新、まとめっていうのはちゃんとしておかないといけない。

行動を決めるうえでも大事なことだからな。


「でも、ユキさん。さっきまとめたこと以外、なにかあるんですか?」

「それがある。まあ、何か情報が出てくるかは絶対じゃないけどな。ほら、ギアダナ王国には霧華の部下が行っているだろう?」

「ごく少数しか行けてないって聞いていますけど?」

「そうだな。本当に少数だ。とはいえ、ゼロじゃない。だから、エナ、今話せるか?」


俺がそう言うと即座にコールから反応がある。


『はい。お任せください』

「あ、エナ」

『リーナ様、ご無沙汰しております。現場に問題なく復帰できたのですね』

「うん。意外と問題なかった。キャナリアのサポートは別に休みってわけじゃなかったみたい」

『お店の運営ですからね。リーア様にとっては良い経験だったのでしょう』

「なんだ、2人とも意外と仲がいいのか?」

『はい。霧華様を通じて色々リーア様のサポートはさせていただいておりましたので』

「そうなんです。なんだかんだで色々会っていることが多いです」


なるほどな。

霧華の諜報部は嫁さんたちのサポート、手伝いも多いから、個人的なつながりがあっても何も不思議はない。


「そうか、なら話も聞きやすいだろう。エナ、現在新大陸の状況は把握していることか?」

『はい。現在どの場所も行動している者たちはいるものの、結果を待つばかりですね?』

「ああ、捜索範囲がどうしても広いせいだしな。で、俺たちはその間に暇をしているよりも、何か新しい情報がないかと思ってな」

『なるほど。それで私にということですね。確かに、ギアダナ王国でギアダナ王やダエダ宰相たちとの交渉以外は情報を集めさせてもらっています』

「だろ? 何か面白いというか、地理的な話とかでもいいんだが、何かあるか?」


今までは断片的だったギアダナ王国と周辺国の情報だったが、そろそろ集まっているのではないかと思ったのだ。


『はい。まだ完ぺきとは言えませんが、把握するのは良いことだと思います。では、用意しているデータを送ります』


エナがそう言うとすぐにこの場の全員にデータが届く。


『そのデータのまずは地図を開いてください』


そう言われて俺たちはデータを開く。

それは、ルナが用意した地図の新大陸を薄くして、色々書き込んでいるのが見える。

主に名前と線が引かれていることから……。


『こちらの地図はルナ様の地図を使い、北部中央部の国々を記入したものです。とはいえ、未だ完全ではありませんので、そこはご了承ください』


文字というか地図全体が荒いのはそういうことか。

まあ、最初に完ぺきではないと言っていたしな、現場の資料なんてこんなもんだ。


『それでは、中央モニターの方に注目お願いいたします。大型モニターで説明をさせていただきます』


ということで、今度は執務室の大型モニターをつけて、説明をエナが始める。

どうやら説明用に作っていたようで、わかりやすくしているのだろう。


『まず、こちら』


そういうと、新大陸中央部の所に丸で囲われギアダナという文字が浮かび上がる。


『私たちが活動していて、協力国のギアダナ王国です。そして、シアナ男爵やその他の協力している小国の位置がこちらです』


そしてシアナ男爵たちがいた国が表示されるのだが……。


「どちらかというと、中央右寄りが多いな。これは?」

『こちらはおそらくドドーナ大司教の成果かと。ギアダナ王たちからご説明がありました、隣接している森の魔物を排除が原因かと』

「ああ、そういうことか。脅威だった魔物の住処だった森を解放したことで助かった国か」

『はい。そして、逆に反対側、その影響がなかった国が少ない理由ですが……』

「まあ、状況的に、わけのわからん暗躍をしている連中がいるからだってことだよな?」

『確証はありませんがおそらく。つまり、現状怪しいと思われるのは地図の左側つまり西側の方にこの騒動を起こしている大本があるという予測を立てているところです』


確かにな。

これは怪しい。

とはいえ、気になるところもある。

まあ、じっくり話を聞いていくことにしよう。



新大陸の中央の国々もほかの大陸と見劣りしない国土が会ったりするので、それはもう大変なわけです。

出来立ての簡易地図ですら、面倒ととれる。

さあ、どんなことが起こるのか。

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