疲れる風呂
皆さまの感想、頑張る気力にしております。
誤字脱字の指摘、助かっております。
風呂場に行くと俺が最後だったようだ。すでに脱衣籠にはそれぞれの服や下着が入っていた。
服を脱ぎ風呂の入口を開けた。
んー壮観だね。洗い場や湯船にそれぞれの人種の綺麗どころが揃う。まあ、アイナとエリスは気にしないってことで……。綺麗と言うよりはかわいい子ってところだから対象外です。
いろいろ揃っちゃったね。ある意味男のロマンってとこなんだろうが、俺としてはちょっと刺激が強すぎる。元々カミさんでさえコントロールできんのだ、こんだけ揃えばどうにもならん。こりゃゆっくり風呂が入れないのは確定か……。
気にしないようにして中に入ると、アイナとエリスがやってきた。
「マサヨシ、洗って」
「洗ってください」
まあ、このままウロウロしても場が決まらんかな?
俺はそのまま二人を連れて洗い場に行った。
風呂用の椅子に座り、俺はお湯で浸した海綿に石鹸をつけてニギニギして泡立てた。
「どっちからだ?」
俺が言うと
「エリスから」
残念そうに言う。
「いいの?」
アイナを見て言った。
「私はお姉さんだから」
そういうことか……我慢したんだな。
「偉いなアイナ」
俺はアイナの頭を撫でる。
「ん」
アイナは気持ちよさそうに目を閉じた。
「体を冷やしちゃいかん。湯船で待ってろ」
アイナはトタトタと湯船へ向かった。
「それじゃ体を洗うぞ?」
エリスの体を洗う。ごしごしと丁寧に……。
カリーネがそれを見ていた。
「痛くないか? 手加減が難しくてな」
「大丈夫、私お母さま以外に頭を洗ってもらったことが無いから……。でもお母さまより丁寧」
俺がクスリと笑うと。
エリスがニーって笑う。そしてカリーネは真っ赤になっていた。
「さあ、頭を洗うぞ? 目を瞑っておけ」
「うん」
エリスの頭にお湯をかける、一度海綿を洗い石鹸をつけなおしニギニギして泡を増やす。その泡をエリスの頭に付け指の腹の部分で優しく洗う。
「んー気持ちいい! マサヨシさんは洗い上手!」
俺はお湯をかけて石鹸を洗い流し、
「はい、おしまい」
そう言うと。
「残念、もっと洗ってほしかったなぁ」
不服そうにするエリス。
「もう洗う所ないだろ? さあ、風呂に入ってろ」
「はーい」
エリスは湯船に行った。
「アイナ、お待たせ」
そう言うと、アイナがやってくる。
「さあ洗おうか」と思った時に、アイナが俺に抱きついてきた。
「どうした、アイナ」
「ん、何でもない」
そう言うと俺に背を向けアイナは立った。
海綿で泡を作りアイナの体を洗う。
「マサヨシは私のことどうするの?」
「俺の妻になるんだろ?」
「本当にしてくれるの?」
「するぞ?」
「本当に?」
「不安か?」
「うん、私小さいし何も持ってないから。マサヨシしか居ないから」
俯きながらアイナは言う。
「そうか? お前、聖魔法凄いだろ?」
「それは、私がマサヨシの奴隷になったから」
「でも今その力を持っている。何もないってわけじゃない」
「でも……」
「お父さん後夫なんだろ? アイナが言った言葉じゃないか。アイナがそうするならそれでいい。嫌われて出ていかれても、俺は文句言わないけどね」
「酷い、私は出ていかない!」
アイナが大きな声で言った。アイナが大きな声を出すことは少ないので周りの奴らも驚く。
「だったらアイナの好きなことすればいいだろ? ほい、こっち向け」
アイナは泣いていた。
「一人は寂しい。一緒に居てくれればいいんだ。何もないなんて言うな。誰かが居るだけで俺は嬉しいんだよ。さて、あとは髪だな」
アイナの髪を洗う。
「知らん間に、というか欲望のままになんだろうな。周りに人が増えた。女性ばっかり。好きでもない女性を近くに置きたいとは思わないんだ」
「私が好き?」
「そういうことになるかな」
「結婚したい?」
「大きくなったアイナと結婚はするぞ? 指輪は渡してあるだろ?」
「手を出す?」
「フィナみたいなことを言わない! 今、アイナに手を出したら俺の心が許さないと思う。だから最低成人してからだろうな」
「わかった、今は娘で居る」
「そのほうが助かるかな。石鹸流すぞぉ」
俺はアイナに湯をかけた。
「アイナ、終わりだ」
「ありがと」
そう言って湯船の方へ向かった。
アイナの背後にフィナが立つ。
「何?」
「私も……」
「大人はしません。自分で洗え!」
俺がそう言うと
「「「「「えーーー」」」」」
洗われていない奴らから声が上がる。
「お前らもう体洗ってる奴も居るだろ?」
「ご主人様に洗ってもらうのが良いんじゃないですか。触ってもらえるんですから」
マールが言う。
「そうよ、触ってもらえることって無いでしょ?」
クリスも同調する。
「我はどっちでもいいが、できれば……のう」
リードラはどっちでもいい感じ?
「私だって久々に触ってもらいたいわよ!」
カリーネはくねくねしている。
「ふむ……」
「アイナ、エリスと一緒に風呂を出てもらえるか?」
アイナは俺に何か考えがあることに気付いたのだろう。それも子供には刺激が強い奴。
コクリ
とアイナが頷くと、
「エリスちゃんお風呂出て一緒に寝よ」
そう言ってエリスと手をつなぎ風呂から出ていった。
俺も前の世界で四十五年生きてきたわけで……エロビデオやDVD、何ならブルーレイを見ている。
例の物をイメージ。
「ヴーン」
指が振動を始める。
「お前ら触ってほしいんだな! 後悔はしないな?」
「「「「「へっ?」」」」」
「触ってほしいんだろ?」
俺は表情を変えずに五人に近づく……。
事が終わりリビングでくつろいでいると、エリスが寝たのだろうアイナがやってきた。
「奇声が聞こえては消えること五回。その後は何も聞こえなくなった。その後マサヨシが『あーめんどい』って言いながら一人一人部屋へ運んでいるのが分かった。何やったの?」
「お仕置き。まあ、あいつらも気持ちよかったみたいだから良いんじゃない?」
「私は?」
「言うこと聞いてエリスを連れていっただろ? お仕置きは無いよ」
「大人だからお仕置きした?」
「そういうことになるかな? まあ、言うこと聞かないってのもあるが……」
「だったら、私も大人になりたい」
「我儘な大人はもう一杯居るから、そこは勘弁」
「残念」
アイナは残念な顔はしてない、逆に笑ってる。
「明日はあいつら動けるかな? 大分色々やったからなぁ」
「明日は私と二人?」
期待してるかな?
「いいや、俺一人で行くよ。アイナを守れる自信が無い。罠とかのこともあるからね。アイナは皆を見ていてくれ。疲労と腰が抜けるのは魔法じゃ治らないだろうからね」
「行きたいけど、留守番する」
「おう、任せたぞ」
時計を見ると既に日が変わっていた。
「さあ、もう寝ろ」
アイナは自分の部屋に行く。
「これは、明日だな」
俺はカリーネの食事を中の時間が止まっている収納カバンに丁寧に入れ、部屋に入って寝た。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。




