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結婚式の夜

 結婚式の後のドタバタの後、夜が更けランヴァルド王とバルトール王、メイナード王、ヘルゲ院長たちは飲んでいたが、

「そろそろ……」

 とそれぞれの部屋に帰る。

 よそよそしいのは気を使ったかららしい。

 女性陣は今日も女子(?)会を続けるようだ。

 何故かその中にマルティナさんとマリーさん。


 オールですか?


 俺はアイナの手を引き風呂に行く。

 それがアイナとの約束だから……。

 その姿を女性陣が追っているのがわかった。


 風呂に入るとお互いに洗いあった。

 湯船に入りいつも通り頭を縁に置き体を浮かせる。

 すると肉感の増えた体が俺の上に乗ってきた。

「あんなに小さかったのにな」

 俺はそう呟くとアイナの頭を撫でていた。

「嫌?」

 首を傾げるアイナ。

「わかんないよ。

 成長過程を見てみたかった気もするし。

 普通の女性と出会うなら本来こんな感じなんだろうなぁと思うし。

 正直混乱中」

「私はマサヨシに大人の女性として抱いてもらえる。

 それが嬉しい。

 死にそうになったけど……マサヨシは『バカなことしやがって』って思ってるかもしれないけど……私は嬉しい」

 そう言うと抱き付く。

 俺はアイナを抱え上げると脱衣所に向かった。


 体を拭き、寝間着に着替え俺の部屋に行く。

 そして二人でベッドに横になった。


 さて、どうすりゃいいのやら?

 大きくなったとはいえ「娘」感が抜けないのだ


 思いあぐねている俺。

 しかし、アイナは布団の中で寝間着を脱ぐと、俺の胸に抱き付きギュッと胸を押しあてた。

 明らかに育った胸……それが潰れる。

 柔らかさがリアルに俺の胸に伝わった。

 いつもより少し早い鼓動を感じる。

 そして、俺の上の寝間着のボタンを外すと、上目遣いで胸をペロリと舐めた。

 イタズラが成功したような笑顔。

「私の中ではね、出会った時からマサヨシはお父さんじゃなく、彼氏だった。

 だから、いますごくうれしい」

 自分のハードルを下げようとするアイナが居た。


 いい大人のはずの俺が、何でアイナにリードされているのやら……。



「ふう……」

 軽くため息が出ると溜息と共に俺を邪魔していたものが消えた。


 アイナは立派な女性。

 ただ心と体がアンバランスなだけ。


 最初であるアイナを丁寧に扱い、結果お互いに求め合う。

 痛みがなくなり喜びを感じるのか抱き付く。


 俺は、

「アイナ、子供が欲しいか?」

 と聞いてみた。

「うん、マサヨシの子供が欲しい。」

 アイナが頷いた。

「ん?ちょっと違うかな」

「何が?」

 アイナが首を傾げる。

「俺がアイナとの子供が欲しい」

「うん」

 とアイナが頷いた。


 しかしその後、

「アイナだけじゃなく皆のも欲しいなぁ」

 と言うと、

「うー、そこは今だけでも『アイナの子が欲しい』で止めるべき」

 と怒られてしまった。


 確かに失敗……。


 頭を掻く俺に、

「でも、それがマサヨシ。

 そんなマサヨシが大好き。」

 再びアイナが抱き付く。

 そのあと、俺とアイナは朝まで……だった。


 朝になると乱れた緑色の髪がアイナの顔にかかる。

 満足げな寝顔。

 結構激しかったと思う。

 でもアイナは全て受け止めた。

 乱れた髪を整えアイナの寝顔を覗いていると、不意に目を覚ます。

 何も言わず赤くなるアイナ。

「さて、もう朝だ、起きようか」

「うん」

 洗浄魔法で汚れた物を綺麗にして、俺はいつもの黒のスーツに白いローブ。

 アイナは白い緩そうなズボンにシャツ。

「あっ」

 立とうとしたアイナの腰が砕ける。

 俺はアイナの腰を持って支えた。

「悪いな、やり過ぎたか……」

「いいの、やり過ぎるほど私が良かったってことでしょ?」

 アイナにニッと笑って言われると、俺の顔が熱くなった。

 俺が腕を出すと、その腕に掴まる。

 そして俺にもたれながらアイナは部屋を出た。


 階段を降りリビングに行くと、俺たちに皆の視線が集まった。

 そして、

「うるさくて眠れなかったわよ!」

 と大きな声。

 ただ、語勢とは違い、ニヤニヤしているクリス。

(ぬし)よ、遠慮なしじゃな。

 屋敷が壊れるかと思ったぞ」

 リードラが苦笑いしていた。

「そうです、屋敷がギシギシいっていました。

 アイナちゃんの声も屋敷中に響いてましたよ!」

 ちょっと怒ったフィナが続く。

「アイナちゃん良かった?」

 んー、含みがあるマール。

 赤くなったアイナがコクリと頷く。

「マール、そういうのは子供の前では……」

 カリーネが言うが、

「知ってるよ、この前お母さんが教えてくれたでしょ?

 時が来ればアクセルに任せればいいって」

 言わなくていいことをエリスが言い、カリーネが苦笑いしていた。


 と言うか、エリスも起きてたのか?

 聞かれてた?


「私はどこでもいいぞ。

 青い空の下だろうが……」

 ラウラ、俺そんな趣味ないんだ。

「あなた、私はセリュックの執務室で……。

 濃厚なのがいいですね」

 ポッと頬を染めているノーラの言葉に、

「だったら私もオセーレの自分の部屋で濃厚なのがいいです」

 とイングリッドが同じく頬を染めながら……。

 更に便乗して、

「私も屋敷で……」

 とクラーラが……。


 ラーメンじゃないんだから、濃厚って指定は……。

 そりゃ昨日は濃厚だったと思うけどよ。


 そんな会話を聞いて、

「若いっていいわねぇ」

 マルティナさんが俺を見てニヤニヤしながら言った。

「そうね、ここまで凄いのを聞いたら、ちょっとね。

 オセーレに帰ったらあの人に頑張ってもらわないと……。

 イングリッドになかなか子供ができなかったら困るし」

 マリーさんが頬を染めながら言う。

 

 ざまあみろ。

 ランヴァルド王(オッサン)……合掌。



 既に女性陣の中では俺とナニする順番は決まっているらしい。

 今晩はクリス、次はフィナ、まあ出会った順って感じらしい。

 しばらくは種馬モードのようだ。

 俺もしばらく、ランヴァルド王(オッサン)と同じか……。

 まあ、妻を悦ばせるのも夫の仕事。

 全身全霊で奉仕しましょう。

 正直嫌ではない。


 とはいえ、子供を作るなら父親の経済力が必要。

 今のところ大丈夫そうだが「食わせられませんでした」っていうのは無いように頑張らないとなぁ……。


読んでいただきありがとうございます。


暫く忙しいため、在庫放出です。

申し訳ありません。


在庫の多い「トンネル抜けると……転生していました」は更新しておりますので、気が向いたら読んでいただけると幸いです。

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