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宴のあと

誤字脱字の指摘、たいへん助かっております。

 ランヴァルド王(オッサン)とカリーネが潰れた。

 ランヴァルド王(オッサン)は側近の者たちが用意された部屋へ連れていく。

「王は潰れるほど飲むことはありません。あなたと話をするのが楽しかったのでしょう」

 そう言って、側近は去って行った。


 カリーネはと……。

 太ももがスリットからはみ出し。色々見えそうで見えない感じになっている。

「カリーネ、帰るぞ?」

 声をかけてみたが、

「うーん」

 と体をよじるだけだった。

 仕方ないなぁ……ということにしておく。

 俺はカリーネをお姫様抱っこして玄関へ向かった。

 すると、

「馬車が迎えに来ております」

 と家の者に言われた。

 カリーネが手配していたのかな? 

 言われるがまま俺は馬車に乗り込む。

 冒険者ギルドへ向かうのかね? 

 それなら扉を使えばいいのに……。


 馬車に揺られ、

「指定の場所に到着しました」

 と御者が言うと、そこはカリーネの家の前だった。

 カリーネをお姫様抱っこで馬車から降りると、

「ここの扉から帰ればいいのかね?」

 独り言を言ってみた。

「ちがう!」

 と言って狸寝入りをしていたカリーネが反応する。

「おお、やっと起きた」

「あなた、私が起きてるの気付いてた?」

「気付いてはいないが、『じゃないかなー』って……。わざわざ馬車を準備してカリーネんちの前で止まるんだぞ? 何となくはな」

 俺はニヤリと笑う。

 そして、カリーネの家の中に入った。

 家の中が片付けてある。ベッドのシーツも洗いたてのようだ。

「わざわざ、準備していたのか?」

「そう、仕事の隙間で準備するの大変だったんだから」

「そうか、お前格好の割りに家庭的だよな」

「『格好の割りに』は余計よ」

「はいはい」

 軽く流す。

 まあ、カリーネの意図はわかる。


「すまんが、明日の朝まで離れていてくれないか?」

 俺に纏わりついていた精霊たちが離れる。

 まあ、精霊たちの視線が嫌なだけなんだがね。

 俺はベッドの横にカリーネを立たせる。

 そして、ドレスを脱がすと下には何もつけていなかった。

「おい、ドレスの下が全裸なんだが……」

「えっ、知らなかったの? 横抱きにした時わからない? それで私が誘っているの気付いたのかと思った」

 そんなのわかるか!


抱き合った後、

「私は使い古しだから……」

 カリーネが言った。

 結構気にしてるようだ……。

 正直、カリーネはそれなりの事を知っていた。それは人生経験だから仕方ないと思う。

「それ、前にも聞いたぞ? 俺に会う前にたまたまいい人に会った。それでいいじゃないか。だったら俺も言い返す。俺も前にいい女が居たんだ、さらにそれを引きずっていた。俺も中古だ。それはお前も知っている事」

「うん」

「だからな、まあ……何ていうか、要は幸せになろうや」

 こういうのは苦手だ。

「うん!嬉しい」

 と言った。


 その後、カリーネはとにかく甘えてきた。

「お前、甘えん坊なのな」

 そう言うと、カリーネがいつもの顔に戻る。

「仕方ないでしょ? エリスも居るし女一人だと強がる必要もあるのよ。ここだと安心できるし」

 俺の胸を指すカリーネ。

「まあ、二人で居る時ぐらい甘えればいい。仕事場ではお偉いさんだし、あいつらの前だとお姉さんしなきゃいかんだろうからね」

「ええ、喜んでそうさせてもらうわ」

 そう言うとカリーネは甘えん坊に戻るのだった。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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