やっぱり
誤字脱字の指摘、大変助かっております。
「この巣もあれ以来か」
「そうじゃ、母様の亡骸を見に来て以来じゃの」
「あの時は亡骸が無くてお互い愕然としたがな」
「ゼファードに転移しているとは思わなんだ」
「んー、で、なぜこの巣にベッドが?」
ドームのようになった部屋の片隅になぜか結構デカいベッドがあった。
そこで腕を組み悩むふりをしてリードラに聞いてみる。
「『あると便利』あと『でも誘うんだけどなかなかなのよ……』とカリーネが言っておっての、我も買ってみたのじゃ」
カリーネ、何に便利なんだ?
つか、「なかなか」なら買わなくていいんじゃないか?
「ドロアーテでベッドを買ったときにベッドを片手で担いだら大騒ぎされたぞ。あとここまで運ぶのが大変じゃった。あらためて主の収納カバンの便利さがわかったぞ」
そう言いながらリードラは人化して人に戻る。
リードラの姿はホーリードラゴンの純白の容姿に沿っている。白い長い髪、そして髪の間から見える黒い小さな角、白い肌。目は瞳孔が縦に切れた爬虫類の目。よく見ないと分からないけどね。
リードラって胸凄いよな。アンダーとトップの差ってどれくらいあるんだろ……。
「はいはい、皆さんちょっと離れててね」
そう言うと、精霊たちは察したのか、
「僕は見たいんだけどなぁ」
「見たっていいと思うんですぅ」
「見る」
「見たっていいじゃない!」
クレイの意見が前回と正反対なのが気になるが、四体が文句を言った。
「見せません!はい、このドームから出て!」
「「「「ケチ」」」」
ハモって去って行く俺の精霊たち。それに続くように去って行く精霊騎士についていた精霊。
リードラがうつぶせになって燃え尽きている状態になってしまっている。若さなのかステータスなのか俺に疲労感は無い。
俺は再び横になった。
その俺にリードラは抱きついてくると目を瞑った。
洞窟内では夜が明けるのがわからず、ちょっと寝過ごす。
朝と言うには少し遅い時間になってしまった。
精霊を回収し扉でリビングへ帰ると、出勤組が居ないのかと思いきや……待っていた。
帰ってきたリードラを皆が囲み、情報共有を始めた。
被害が無い今のうちに逃げておくかな……。
玄関から家の外に出ると、
「ぶひひひひーん」
「ケケケケケ……」
神馬たちは歯茎を出し、キングは口角を上げ笑う。
「仕方ないじゃないか、俺は女に弱い……」
その俺の言葉を聞き、頷く神馬とキングだった。
ここまで読んでいただきありがとうございました。




