表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/328

隷属の紋章

 クリスとフィナが風呂から出てくる。

「下着はやめろ、小さな子が居るんだ」

 タンクトップのような下着の脇から、クリスの胸が見える。フィナに至っては、見えてはいけないものがちらちら見えている。

「アイナの体は全部見たんでしょ?」

「俺は幼児の体に興味は無い。それに、『娘が居たら、こんな感じかなあ』とか思った程度だよ」

 あれ? アイナの機嫌が悪くなった。何で? 


 アイナが俺をじっと見る。

「だって、俺精神年齢45だぞ?」

「えっ!」

「??」

 フィナとアイナが驚いていた。

「フィナは言ってなかったっけ? アイナは初めてだな。俺この世界の住人じゃない。別の世界から来た。それも今日。元々は45歳だった。嫁も居たんだぞ? 死別したがね。身体能力が上がって冒険者ギルドで22歳って出た時は本当に驚いたんだから」

「だから、手を出さないって言うのよ。どう思う?」

 クリスが二人に聞く。

「フィナは、手を出してほしいです」

 コクコク頷くアイナ。

「まあ、アイナはもっと大きくなってからだろうけど、私とフィナはねぇ……」

 クリスはジト目で俺を見る。

「だから、嫁の顔がちらつくんだわ。今はそういうの、考えられないって」


 俺はこの雰囲気から逃げようと必死だ。あっ、そういえば。

「クリスちょっといいか? アイナにも隷属の紋章がついているんだ。どういうことだろう」

 一番詳しそうなクリスに聞いてみた。

「わからないわ。今度ガントさんにでも訊いてみたら?」

「そうだな、近くに行ったら訊いてみるか」

「でも、ついでにアイナも所有したら。あなたなら上書きできるでしょ?」

 それもそうか、クリスのように制約があっては面倒だ。

「アイナ、俺が所有してもいいか?」

 コクリ

 アイナは大きく頷く。

「じゃ、上書きするかな」

 2回目になったので手慣れたものである。紋章に魔力を流す。徐々に紋章の色が黒から赤に変わった。

「フィナ、このことは内緒だぞ?」

「わかりました」

「おし、完了。俺の奴隷になった二人にも言ったことなんだが、俺の奴隷にならなくてもいいからな。アイナがアイナらしく居ればいい」

 アイナが抱き着いてきた。

 おっと、アイナの勢いがアップした。やっぱり引き上げてしまったんだろうな。


「さて、クリスとフィナどっちから髪を乾かせばいいんだ?」

「私は髪の毛が長いから、時間がかかる。フィナからしてもらえば?」

「はい、マサヨシ様お願いします」

 フィナが近寄ってきた。

「じゃ、俺の前に座って」

 左手にヘアドライヤーをイメージ、フィナの頭をブラシで漉く。

「あーん、気持ちいいですぅ」

 フィナも気に入ったようだ。


「ところで、今後はどうする? 俺は冒険者としてランクを上げたい」

「私はそれでいいわよ?」

「あぁ、私もそれでいいです」

 コクコク

 三人とも問題ないらしい。

「そこでだ、俺はアイナもパーティーに入れようと思う。今後は一緒に行動するだろうし、宿屋に一人置いていくのも忍びない。多分俺によるステータスの引き上げで、訓練さえすれば戦える。どうだ、アイナ?」

「私も戦う」

「わかった。そこで、明日は冒険者ギルドへ行って、アイナを冒険者登録しようと思う。何に適性があるのかも知りたいしね」


「この温かい風が、あーん、気持ちいいですぅ。髪の毛がこんなにふんわりするなんて、初めてですぅ」

「マ、マサヨシ。まだ?」

 クリスは早く乾かして欲しくてウズウズしているようだ。

「ギルドの件はわかった?」

「クリスさん、まだですぅ。私には尻尾もあるので……」

「あー、譲るんじゃなかった」

「へへっですぅ」

 二人とも聞いちゃいない。

 アイナはニコニコとクリスとフィナの二人を見ていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 面白い。けど↓ [気になる点] 貞操観念が気持ち悪い。そういう考え方をする男設定にするならもっと根本から枯れさせるかスレさせるか達観させて精神老いさせないと無理がある。 まぁそんな主人公…
[一言] 元の年のゴリ押しってことは年齢詐称するってことだ(笑)
2019/11/10 12:43 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ