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ソファーで居眠り

誤字脱字の指摘、大変助かっております。

「ふぁー、眠い! あくびで涙が出てくる」

 俺はキングたちが居る牧場の柵に立っていた。

「何かあった?」って感じで首を傾げるキング。

「何かあったのはお前だろう? また増えてるじゃないか」

 知らない間に増えてる。まあ、柵なんて有ってないようなものだからな。どこかで戦って増やしているのだろう。

「コケコッケ? (ひろげるの? )」

「ああ、広げるぞ? 人や魔物も増えるから変に攻撃しないようにな」

「ケッコッケ! コケケ(了解!言っとく)」

「じゃあ、中に入るわ」

「コケ! (じゃあ!)」

 俺がリビングに戻るとまだ誰も起きてない。

 まあ、まだ空が白んだ程度だしな。

「アグラ俺ここで横になるから、適当なところ行ってな」

 アグラは肩から離れ、天井にあるシャンデリアへ止まった。

 リビングのソファーに座ると俺も眠くなりそのまま記憶がなくなる。


「あっ、マサヨシが寝てる」

 声が聞こえる。

「私『お父さん』って呼んでいいのかな?」

「いいと思うわよ。多分マサヨシは怒ったりしない」

 アイナとエリスか……。

「お父さん」かあ、呼ばれるようになるんだよなぁ。

「潜り込んじゃおっか? 私は右側」

「じゃあ、私、左」

 俺の両脇がゴゾゴゾする。

「これじゃ、マサヨシがよく寝られない。朝ごはんを食べに行く」

「うん」

 そう言うと、両脇に有った気配が食卓に向かった。


 再び気配。

「誰も居ないわよね……」

 クリスの声だ。

「私の事も忘れないでよね」

 クリスの事も考えないとなぁ。そのうちエルフの国にも行かないと。

 唇に軽い感触。

「さーて、ごはんたべよっと」

 クリスの気配が去った。


 半分眠っているような感じ。周囲の気配は感じる。

「さーて、館に戻らないと……」

 ノーラの声が聞こえた。

「あなた、疲れているのね……よく眠っている……」

 いや、眠っていないぞ? 

 頬に軽い感触を感じると

「行ってきます。ゆっくり眠ってくださいね」

 そう言ってノーラの気配が消えた。


 ノーラが去ったあと、

「ノーラがキスをしておった。寝てるときにキスをしてもいいのじゃな。知らんかったぞ」

 リードラ登場。

 勘違いしてなきゃいいんだけど。

 俺の上にのしかかるリードラ。

 お前、『寝ている人を起こさないように』って部分わかってないだろ? 

 俺の唇が吸引される。

「もっとしたいのじゃが、今日はこの辺にしておくのじゃ」

 悪役のセリフを吐くリードラ。

 そして、気配が去っていくのだった


 寝たふりをしていたが、本当に眠ってしまう。

「まあ、疲れて寝てしまったのね。ソファーでなんて寝ちゃって……」

 カリーネの気配が去る。しばらくすると再び誰かが来た。

「このまんまじゃ風邪ひくわよ?」

 俺の上に柔らかいものが乗った。

 ああ、毛布か……。

「さて、行ってくるわね」

 カリーネがそう言うと、頬に軽い感触。

 そして、カリーネの気配が消えた。


 ガチャガチャという金属音

「出来る女性というのはああいう感じなのかも。マサヨシ殿へのフォローが素晴らしい」

 ラウラの声が聞こえた。

「えーっと、誰も居ませんね」

 再び頬に軽い感触。

「私も騎士団に行ってきます」

 ラウラの護衛のため俺からフウが離れる。

 鎧のガチャガチャという金属音とともに、ラウラとフウの気配が遠くなっていった。


 カリーネの毛布が温かい。

 再び眠りが深くなり、記憶が途切れる。

「ぴちゃ、ぴちゃ……」と音がする。

 顏がくすぐったい感じ……。何かに舐められている? 

 俺は寝たふりモードになる。

「まだみんなの匂いがします」

 フィナの声が聞こえた。

 再び「ぴちゃ、ぴちゃ……」。

「ご主人様、銀狼族は好きな人の顔を舐めて自分の匂いだけにするのです」

 今起きるのは危険な気がする。

「よし、コレでいいです。朝ごはん食べに行きますね」

 そう言うと、フィナの気配が去った。


 暫くなんの気配もなくなった。毛布の暖かさで再び眠りが深くなり記憶が無くなる。

 静かな気配を感じ、再び寝たふりモードに……。

 毛布の中に誰かが入ってくると、一気にソファーが狭くなる。

 暫くすると寝息が聞こえてきた。

 目を開けると既に日が高い。

 隣にはマールが寝ていた。

「起こさないように、起こさないように……っと」

 俺はそのつもりで動いたのだが、マールが目を覚ます。

「悪い、起きたか?」

「いいえ、暖かかったのでついつい寝てしまいました」

 マールが苦笑いしながら立ち上がる。

「悪いが軽い食事を作ってくれるか?」

「はい、少々お待ちください」

 そう言うとマールが調理場に走っていった。



ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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