表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
167/328

カリーネに……

差し込みです。短いです。

 とりあえず家に一度帰ると、アグラに

「悪いがリビングで待っていてもらえない?」

 と言って肩から離れてもらった。

「さて、ちゃんとしてくるよ」

 扉を出しゼファードの冒険者ギルドへ向かう。

「お待たせ……」

 と部屋の中へ入ったと同時にカリーネが抱きついてきた。

 精霊たちに離れていてもらう。

 俺の体は若いころの姿に戻る。

 わざわざ恥ずかしいところを精霊たちに見せる必要はないかな? 

「で、何で全裸?」

「だって、見てもらいたかったから。私の体……」

「綺麗だな。狐の獣人で良かったんだっけ?」

 大きくフカフカした尻尾を布団にして寝た記憶がある。

「そう、狐の獣人。希少なのよ」

「そうなんだ、知らなかった」

「興味なさそうね」

「獣人ってとこには興味ないかな? 俺的には、お前に興味があるから。柔らかい尻尾とピンと伸びた耳。んー全裸だから気付いたとかではないんだが胸もあるしな。強そうだが弱く見える時もあるし。そういうところに興味がある」


 急に元気がなくなると、

「私は既に使い古しよ? あの子たちとは違う」

 と、カリーネが言う。

「それを言うなら俺も使い古しだ。妻は居たんだからな。そんなことを気にする必要はない。気にしてたのか?」

「だって……私は子持ちだし……」

「今更何を言ってるんだ? よいしょっと」

 俺はカリーネを抱き上げると、

「俺お前の事好きなんだよ。だから結婚してくれないか?」

「ごめん、私プロポーズって初めてなの……だから……涙が出る」

 俺を抱きしめるカリーネ。ふわっといい匂いがした。


 ギルドマスターの部屋のソファーに座る。

「全部見えてるのが困るぞ」

「見たことない訳じゃないでしょ?」

「まあね。見たことない訳じゃないが、我慢するのが辛い」

「我慢しなきゃいいのに」

「ふぅ」ってかんじでため息をつくカリーネ。

「でも『簡単に我慢できる』と言われるのも嫌じゃないか?」

「それはそれで困るわね。『私に魅力が無いのかしら』って思う」

「つまりカリーネに魅力があるから困るんだよ」

「そういうことにしといてあげる」

 そう言うと、カリーネは服を着はじめた。

「あーあ、せっかく全裸で迫ったのに。結構勇気いるのよこれ……」

「ごめんな、もうちょっと待ってもらえるか?」

「それこそ今更でしょ? 待ってあげる」

 カリーネは唇に軽くキスをしてきた。

「残念、慌てないのね」

「ちょっと慣れた。一緒に帰るか?」

「もう少し仕事をしてから帰るわ」

「ほどほどにな」

 俺はそう言うと、精霊を呼び偽装する。そして家へ帰るのだった。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ