勘違い?
誤字脱字の指摘、助かっております。
ラウラに扉を開けてもらい、転移の扉の部屋に着いた。
その後リビングに行くと……女性陣がずらりと並んでいた。
えっ、エリスも?
「ん? 何かあったか?」
「マサヨシ、ラウラとどこに行ってたの?」
一歩前に出てクリスが聞いてきた。
「オヤジさんのところ? 俺んちに住んでいいか許可を貰いに行ったんだが……」
「何で、私たちを連れて行ってくれなかったの?」
うんうんと頷く置いてけぼりたち。
その中にはリードラとカリーネは居ない。
リードラは事情を知ってるからな。リードラが面倒くさそうに並んでいるのはそのせいか……。
カリーネはそこまで気にしていないのだろう。これまた面倒くさそうだ。
ん? エリスはニコニコしている。怒った風は無いな。並ぶのが楽しいだけ?
アイナも行きたかったのは本音だろうが、言いたいこと言ってるし、すっきりしてるみたい。
「お前ら、酔っ払って寝てただろ? 部屋に運んだのも俺だぞ?」
俺の言葉を聞いてクリスの勢いがなくなる。
「でっでも、起こせばいいじゃない!」
「起こさなかったのは申し訳ない。でもな、人の娘の家に挨拶に行くのに、それも先触れなしでいきなり行くのに娘以外の女連れて行くのってどう思う?」
「うっ、そっそれは……。でもイングリッドは連れて行ったじゃない!」
「イングリッドはオークレーン侯爵の件で頼みたい事があったから呼んだの!」
マールはオークレーン侯爵の名を聞きビクリとする。
「ラウラのオヤジさんと『魔族の貴族が絡んでる証拠にオークレーン侯爵も絡んでいるみたいだから、ついでに潰しちゃおうか』って話してたわけだ。マールに手を出した貴族相手だ。やれることはやりたい。クリスもフィナもアイナもマールを買ったときの状況を知っているだろ?」
「………………」
黙り込む三人。
「一応、遊びだけで王都に行ったわけじゃないってことだけは覚えておいて」
アイナがちらりと俺を見た。
「遊びだけじゃないってことは、遊んだ部分もあるってこと」
敏いな、アイナ。
「ああ、買い物と食事ぐらいには行った」
「それはデートと言う」
「そういう部分もあるねえ」
「私たちは、あまりデートに行ったことがない」
アイナが追い込んでくる。
頷く女性陣。
えっ、リードラとカリーネも頷いてやがる。
エリスもだ……君は関係ないだろ?
えっ、イングリッドも? ラウラはなぜ混じる?
「だから、マサヨシはみんなと一人ずつデートしなければいけない」
増えた女性陣がウンウンと頷く。
「デート?」
「そう、デート」
「それはいいが、今は無理だぞ? イングリッドの事がある。終わったらダンジョンの絡みで王都行きだろ? そのあと、オークレーン侯爵絡みもありそうだし。結構忙しいぞ?」
「その合間でのデートでいい。二人っきりのデートがしたい。朝から次の日の朝まで……」
この提案に色めき立つ女性陣。
「添い寝込み?」
「添い寝だけじゃなくってもいい」
「まあ、俺がしないからいいけど。じゃあ、順番決めといて、一日空くようなら声かけるから」
じゃんけんが弱いクリスがじゃんけんを教え始めた。
ああ、じゃんけんで決めるのね。
じゃんけんは公平だからいいね。
あっ、ラウラは最後確定らしい。
仕方ないね。
にしても、なぜエリスが混じっている?
えっ「お父さんとお買い物に行ってみたいんです」って?
ああ、憧れなのね。許す。
そしてじゃんけん大会が始まる。
じゃんけん一回目……。
それにしても、八人でじゃんけんして、一発目に一人だけ負けるクリスのじゃんけんの弱さも大概だと思うぞ?
「私じゃんけん弱いのにー」
と、負けたあとに言うクリス。
結局その後七人のじゃんけんの時間が長かった。
壮絶なじゃんけんの結果(一部壮絶じゃない奴も居たが)、リードラ、イングリッド、フィナ、アイナ、マール、カリーネ、エリス、クリス、ラウラの順に決まるのだった。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。




