あと二日。
誤字脱字の指摘、ありがとうございます。
王都騎士団と会うまでに二日あったので……。
まずは大量に確保された危険物……もとい宝箱はクリスとマールが罠の解除と鍵開けを行う。毒や石化、即死等の罠があったようだが、サクサクと解除していった。一応アイナが待機していた。
そこそこ装備も出てくるが今持っているものより良いものはないな。んー後でドランさんに見てもらうか。金貨や白金貨も増えた。
使いきれんぞこれ……。
ダンジョンをクリアすれば莫大な富が入るっていうのは、こういうことなんだろう。
残してあった金箱からヒヒイロカネのガントレットを出しリードラに渡しておく。
「こんな伝説の金属を使ったガントレットを、我にか? 大きさ調整の魔法も付与されておるようじゃから、ドラゴンに戻っても使えそうじゃの」
と、リードラは喜んだ。
あとエイジングの薬も取り出し収納カバンに入れた。誰かの視線を感じたのは気のせいだろうか……。
そしてゼファードの冒険者ギルドに行ってオーククイーンとプリンセス、ジャイアント・ポイズン・スパイダー(メス)の解体状況の確認。オーククイーンとプリンセスの解体は終わっており、肉や皮、牙、爪、骨などの素材を回収した。ジャイアント・ポイズン・スパイダー(メス)については大きすぎてまだ時間がかかりそうだったので一部甲殻の部分と絹糸腺を回収した。
ついでに三つある金箱の一つをゼファードの冒険者ギルド、ギルドマスターの部屋へ運び込んでおいた。
これでゼファードの冒険者ギルドに箔が付くかな?
あとはゼファードの行きがけで狩ったワイバーン。これは野良ワイバーンだからということで、フォランカの冒険者ギルドに頼んだ。ギルドマスターには驚かれたが、快く受けてくれた。
そういやサイクロプスの肉も食べたがっていたなぁ。
俺がドロアーテの冒険者ギルドへ向かい受付のリムルさんに解体所の場所を聞こうとしたとき、ギルドマスターのグレッグさんに声をかけられた。
「マサヨシ何か用か?」
「ああ、魔物の解体を依頼に来たんだけど……」
「おお、それならそこがそうだ」
ギルドの受付の端に暇そうにしている男が居るカウンターを指差した。
「バート、魔物の解体だ」
グレッグさんが担当者に声をかけてくれる。
「で、あんた、何の解体だ?」
「ああ、サイクロプス」
俺がサラっと言うと、
「「えっ!」」
「ん? サイクロプスだぞ?」
「マサヨシ、どこでそれを倒した」
グレッグが食い付いてくる。
「ああ、ゼファードのダンジョン」
「だったらいいんだ、野良で出てこられたら困る」
サイクロプスは出現すると、ちょっとした災害指定になるらしく、俺が狩った場所が気になったのだろう。
「グレッグよぉ、俺サイクロプス捌くの夢だったんだよぉ」
バートという男は涙を流している。魔物の解体屋にとってサイクロプスを捌くというのは「いつかは……」っていう部類の夢の一つらしい。
そんなにすごいの? サイクロプス。
「マサヨシと言ったか? 任せろ、俺の全身全霊をかけて捌いてやる」
そういうことで、ドロアーテの冒険者ギルドでサイクロプスを捌いてもらうこととなった。
一週間ほどかかるらしいから、その頃に焼き肉パーティーかな?
いろいろやっているうちにに二日が経った。
結構あっという間だったな……。
そして俺はギルドマスターの部屋に居る。王都騎士団とやり合うために……。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。




