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ダンジョン攻略完了

誤字脱字の指摘、ありがとうございます。

「おう、ただいま」

 俺が最後の部屋から出てくると

「お帰りなさい」

「お帰りです」

「お帰り」

「お帰りなのじゃ」

「お帰りなさいませ」

 皆が俺を出迎えてくれる。

「ああ、何とかね。攻略できました」

「マサヨシ様おめでとうございます」

 マールが俺に抱きついてきた。

 おっと、視線が集まるね。

「私も」

 入れ替わりでアイナが来る。

「私もです」

 次はフィナ、

(われ)もじゃ」

 その次リードラ、

「最後は私ね」

 最後はクリス。

「ん? お前らじゃんけんしただろ」

「なんでわかる?」

 アイナが聞いてきた。

 俺にはわかるのだ、

「クリスが最後だから。じゃんけん弱いからなクリスは」

「悔しいけどその通りよ……」

 認めるしかないクリスだった。


「マサヨシ様、ダンジョンコアはどのようにしたんです?」

 突然フィナが聞いてくる。

「コア? ああ、隷属化してるぞ?」

「へっ? 隷属化? 奴隷にしたってこと? 相変わらず出鱈目なことするわね」

 クリスが呆れ顔だ。

「んー、色々事情があってな」

 リッチとダンジョンコアの契約と妻ドラゴンが呼ばれた理由、契約解除のためには俺がダンジョンコアと契約する必要があったことを説明した。

(ぬし)がダンジョンマスターになったって事じゃな」

 リードラが言う。

「いいや?俺ダンジョンの管理なんてしないしラスボスになる気は無いぞ?」

「マサヨシ様、それでもダンジョンマスターには変わりないのです」

「そうなの? フィナ」

「ダンジョンコアに認められたものがダンジョンマスターとなります。マサヨシ様はダンジョンコアを隷属しましたから、認められたと考えていいと思います」

「ダンジョンコアがリッチを従える関係が、(ぬし)がダンジョンコアを従える関係に変わったわけじゃ。ダンジョンさえ従えるとは(ぬし)は凄いのお」

 リードラ興奮気味。

「まあ、ダンジョンのことは気が向いたら考えるよ。とりあえずダンジョンは四十階のボスを倒してもその先には行けなくしたから。魔物の再配置があれば今までと変わらないんじゃないかな? あの川を魚を避けて越えるのは難しいだろうし、ダンジョン無くなるとカリーネが困るでしょ?」

 まあ、何かあったら考えるか。


 クリスが俺をチラチラ見ている。

「ん? どうしたクリス」

「契約書」

 そういや、契約書作ってたな。ちゃんと成立しているといいんだが……。

「ああ、ちょっと待て」

 収納カバンから契約書を出すと契約書は俺側の条件で成立していた。

「これ見ろ! 契約成立だ」

 俺は契約書をクリスに渡す。

「本当だ」

「クリスは俺の奴隷ってことになってる。バカな娘が悪い男に捕まったってことで……シナリオ成立だな」

「バカは余計よ!でも、ありがと」

 でもクリスは笑っていた。

 これ使ってうまく立ち回らないと……。最悪、攫っていくか。


「おっと、コレ金箱ね」

 リッチが昇天した後に残った金箱を出した。気になるのが「エイジングの薬の宝箱」と書いてあったことだ。

「エイジングの薬って何?」

「えっ、ああ残念でした。ハズレね。エイジングの薬は歳を取る薬。一瓶でランダムだけど五~十歳年をとると言われているわ。でも人には寿命が短くなるのと一緒だから人気が無いわね。他の種族もそうじゃないかしら。魔物を飼ってて、進化条件に年齢がある時に使うとは聞いたことがあるけど……。私たちの周りに居る魔物ってコカトリスぐらいだし……」

 そうクリスが教えてくれた。

「まあ、とりあえず鍵は開けておくから」

 そう言ってクリスが罠を外し鍵を開ける。ギイという音とともに蓋が開いた。

 十本のエイジングの薬が並ぶ。

 ん?じっと眺めるアイナ。

「どうした?」

「ん、何でもない」

 ふむ、まあいっか。

 とりあえず金箱を仕舞う。


「さあみんな、冒険者ギルドへ行くかい? カリーネたちが待っている」

 俺は例の扉を出すと直接冒険者ギルドのカリーネの部屋へ乗り込んだ。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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