表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/114

光の一族の力

 リックはスケベな妖怪ハンターです。


 大神官のサーギナが魔王に監禁されているはずのコーミ達の母親と妹を救い出しました。


「あり得ぬ! その二人は魔王様の強力な結界に守られた牢獄の一番奥に閉じ込めて、幾百もの屈強な兵が守っているのだ! きっと偽者であろう?」


 動揺した悪魔のリーダーのブリーザーがサーギナを指差しました。


「偽者じゃないよ! 失礼だな、黒山羊くろやぎくんは」


 サーギナはほっぺを膨らませて腕組みをしました。


「黒山羊じゃねえよ!」


 確かに一見すると山羊に見えなくもないブリーザー一味です。


「ならば、本物の証を見せてやろう!」


 コーミが言いました。ブリーザーがギョッとして彼女達を見ると、四人は光り輝いていました。


「にゃん?」


 リックはその神々しさに浄化されてしまいそうです。


「僕は悪者じゃないにゃん!」


 十分悪者の素質があるリックが地の文に切れました。

 

「そうなんですかあ」


 美人幼妻の遊魔は笑顔全開で応じました。


「我ら家族を魔王が取り込もうとしたのは、この光の力を恐れたからだ。我らが再び四人揃った以上、お前らのような不浄の者はこの世に留まる事はできぬ!」


 次女のユーミが言いました。


「光溢れよ!」


 三女のサーミが唱えました。


羅翹らあ!」


 母親が声を張り上げて言いました。その途端、四人の身体から発していた光が広がり、悪魔達を取り囲みました。


「うぎゃあああ!」


 ブリーザー達はなす術なく、光に飲み込まれ、浄化されて消滅してしまいました。


(危なかったにゃん)


 リックは少し消えかけたので焦っていましたが、助かってしまったようです。


「その言い草は酷いにゃん!」


 正義の味方の地の文の言葉にいちゃもんをつけるリックです。


「素晴らしい!」


 ベカサク帝国の皇帝のケスウヨリが拍手して言いました。


 実は彼も消えかけたのは内緒です。


「内緒にしてくれ!」


 涙ぐんで自分に抗議するケスウヨリです。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ