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虜にされたリック

 リックはスケベな妖怪ハンターです。


 それがあだとなり、敵であるユーミの妖気で縛られました。


 間抜けだと思う地の文です。


「うるさいにゃん! これも想定内にゃん!」


 正しい事を指摘した地の文に○エモンのような事を言って強がるリックです。


「さて、どうしてくれようかね?」


 ユーミは縛ったリックを手繰り寄せて言いました。


「痛いのは嫌いにゃん。優しくしてにゃん」


 リックは愛想笑いをして言いました。


 痛いのは貴方だと思う地の文です。


「うるさいにゃん!」


 またしても無実の罪の地の文に切れるリックです。


「よく見ると男前だねえ、猫。私の奴隷にしてあげるよ」


 そう宣言すると、ユーミはいきなりリックに口づけしました。


(にゃあん……)


 あまりにもエロい口づけに恍惚とするリックです。


(このおねいさん、キスが上手にゃん。遊魔より、魔遊まゆうしゃんより……)


 この期に及んでもアホな事を妄想するリックです。


「おのれ、リックに何をする!?」


 美人幼妻の遊魔に取り憑いている猫神ねこがみの魔遊がいきり立ちましたが、


「少しでも私に攻撃したら、こいつの首をポキッとへし折るよ」


 舌舐めずりして言うユーミです。


「そんな酷い事をしないで欲しいにゃん。君の名を教えて欲しいにゃん」


 トロンとした目でリックが言いました。ユーミはニヤリとして、


「私はユーミ。貴方のご主人様よ」


「ユーミしゃまでしたか。失礼致しました」


 リックはその場にひざまずき、ユーミの靴の先を舐めました。


「リック!」


 その行為に仰天し、魔遊が叫びました。


「どうしたの?」


 賢者のサーギナはコーミの治癒を終えて、顔を上げました。


「リック様……」


 コーミはサーギナの手を借りて立ち上がりました。


「リック、其方そなたに可愛がって欲しい女がいるぞ。行け」


 ユーミが狡猾な笑みで告げました。


「はいにゃん!」


 目が逝ってしまっているリックが応じました。

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