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リック、魔王の居城に向かう

 リックはスケベな妖怪ハンターです。


 最果ての大陸に一足先に到着したリックは、銀髪の美女のテンコに助けられました。


 そして、事情を聞くうちに、テンコの姉が魔王の側室として拉致監禁されている事を知りました。


(テンコしゃんのお姉さんなら、きっと美人にゃん)


 スケベ心満載のリックです。テンコにチクりましょう。


「ダメにゃん! 何があってもダメにゃん!」


 必死に地の文を止めようとするリックです。とことん外道街道まっしぐらだと思う地の文です。


(お姉さんを助けて、テンコしゃんと三人であんな事やそんな事を……)


 とてもお伝えできないような事を妄想し、鼻血を垂らしそうになるリックですが、テンコが訝しそうな目で見ているのに気づき、何とか踏み止まりました。


 テンコはともかく、美人幼妻の遊魔には報告の義務があると思う地の文です。


「そんな義務、憲法には書かれてないにゃん!」


 動揺し過ぎて、意味不明な事を口走るリックです。


「もうすぐ、僕の仲間が来るにゃん。そうしたら、魔王なんてたちまちやっつけて、テンコしゃんのお姉さんも助けられるにゃん」


 リックは凛々しい顔を作って、テンコに言いました。


「でも、魔王は精力絶倫と聞きました。もしかすると、姉はもうすでに……」


 テンコは泣き崩れてしまいました。それを見たリックは、


「わかったにゃん! 今すぐ、僕がお姉さんを助けに行くにゃん!」


 また欲望が先走るリックです。


「嬉しい」


 テンコが抱きついて来たのですが、必死にいけない自分を押さえ込むリックです。


(今はそんな事をしている場合じゃないにゃん!)


 何故そう考えたのかと言うと、早くしないと、遊魔達が追いついてしまうと思ったから、と言うのは絶対に内緒にしなければいけないと思う地の文です。


「だから、絶対に内緒にして欲しいにゃん!」


 口が軽い地の文に懇願するリックです。


「行って来ます」


 リックは気取って言いました。

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