団長の襲撃
リックはスケベな妖怪ハンターです。
モンスター軍団の団長(仮)であるおおねずみは、部下達の冷たい視線に責め立てられて、リック達を襲撃すべく、進みました。
おおねずみも、お喋りインコと同じように仲間を呼ぶ能力があります。
(サリアは一体どうしたんだ? 負けたのはわかっているが、どこかに行ってしまったみたいだ)
団長は、まさかリックが高等テクニックを駆使して、サリアを落としたとは夢にも思っていません。
リックはどちらも大丈夫になったようです。
「僕が好きなのは女の子にゃん!」
どこかで聞きつけたリックが、魂の叫びを上げました。
(お喋りインコは攻撃力があまりないからな。猫には敵わなかったのだろう)
全く間違った推理を展開する団長です。もう負けが見えてしまったと思う地の文です。
「不吉な事を言うな!」
地の文の鋭い分析を聞きつけ、顔を引きつらせて切れる団長です。
連勝したリック達は、更に最果ての大陸へと進んでいました。
もうすぐ団長と出会ってしまうと思う地の文です。
「む?」
今は美人幼妻の遊魔の身体を乗っ取っている猫神の魔遊は何かを感じて眉をひそめました。
「どうしたにゃん、魔遊しゃん?」
魔法使いのサーギナのローブの裾から見え隠れする綺麗な脚に見とれていたリックが尋ねました。
「そんな情報、ばらさなくていいにゃん!」
嫌な汗を流しながら、地の文に抗議するリックです。
「見たいのならそう言ってよ」
天真爛漫なサーギナが言いました。
「見たいなんて言ってないにゃんよ、サーギナしゃん」
リックは魔遊の半目にビビりながら告げました。
その時でした。
「よくも化けガラスとサリアを倒してくれたな! ここより先は行かせぬぞ!」
団長が現れました。魔遊がハッとして、
「先程の妖気はお主か?」
団長はニヤリとして、
「俺様に会ったのが運の尽きさ。覚悟しな」
やられキャラの台詞を吐きました。




