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リック、旅を再開する

 リックはスケベな妖怪ハンターです。


 実は男のお喋りインコだったサリアがリックの高等テクニックで降参して去ってからしばらくして、リックはようやく意識を回復しました。


「おお、気がついたか、リック」


 目を開けると、そこには美人幼妻の遊魔の顔が大きく見えていました。


「遊魔、元に戻ったのかにゃん?」


 リックはまだ頭が朦朧とした状態で尋ねました。すると遊魔はホホホと笑い、


「今はわれじゃ、リック」


 どうやら、遊魔は眠ってしまったようで、彼女に取り憑いている猫神ねこがみ魔遊まゆうが出て来ているようです。


「そうにゃんですか」


 思わず某お師匠様の口癖で応じるリックです。


「取り敢えず、敵はいなくなった。先を急ぐとしよう、リック」


 魔遊は妖艶な目つきでリックを見て、スッと腕を組んで来ました。


「デヘヘ」


 リックはだらしない顔になり、魔遊を見つめました。


「あれ? 何だ、もう気がついちゃったの? 折角、人工呼吸してあげようと思ったのに」


 魔法使いのサーギナが言いました。


「え?」


 ドキッとしてサーギナを見るリックですが、魔遊から殺気を感じ、問い詰めるのを断念しました。


「ほう、人工呼吸とな? どのような事をするつもりだったのじゃ?」


 目だけ笑っていない笑顔で尋ねる魔遊を見て、リックは漏らしそうです。


「こうするんだよ」


 サーギナはニコッとして、どこからか取り出した大きな木槌を振り上げ、地面に叩き付けました。


「ひいい!」


 それを見て、とうとう漏らしてしまったリックです。


 


 その頃、モンスター軍団は化けガラスに続いてお喋りインコも撃退されたので、更に動揺していました。


「こうなったら、誰が行くべきだ?」


 団長のおおねずみが言いました。モンスター達は一斉に団長を見ました。


「え?」


 ビクッとする団長ですが、皆の視線に堪え切れなくなり、


「わかりましたよ! 行けばいいんでしょ!」


 切れ気味に言いました。

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