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リック、術にはまる

 リックはスケベな妖怪ハンターです。


 一瞬の隙を突かれ、リック達は敵モンスターのサリアが振っている扇子から出ている何かによって、朦朧としてしまいました。


(何にゃん? にゃんだか知らにゃいけど、いい気持ちにゃん……)


 リックは夢見心地になっていました。


「お前様、何だか楽しい気分ですう」


 美人幼妻の遊魔もホンワカした顔で嬉しそうです。それを見たサリアは勝ち誇って笑い、


「そのままずっと浮かれていてもらってもよいのだが、魔王様のご命令もあるので、死んでもらおうか」


 いきなり物騒な事を言いました。


「ねえねえ、私、全然浮かれ気分でよろしくにならないんだけど、どうしたらいい?」


 魔法使いのサーギナが大真面目な顔でサリアに尋ねました。


「どひゃー!」


 サリアは術にかかっていないサーギナに気づき、眼も飛び出さんばかりに驚きました。


 リアクションがバブル時代みたいで古臭いと思う地の文です。


「うるさいよ! あんたも浮かれ気分にしてあげようか!?」


 年齢的な事を指摘した地の文に凄みを利かせた目つきで切れるサリアです。


 ご遠慮致します。申し訳ありません。素直に謝罪するプライドの欠片もない地の文です。


「ねえねえ、どうしたらいい?」


 サーギナはサリアのボディコンの裾を引っ張って言いました。


「うるさいよ! 向こうに行ってな!」


 イライラしているサリアは鬼の形相でサーギナに怒鳴りました。


「ひどーい」


 サーギナは口を尖らせてサリアから離れます。サリアはリックを見ると、


「よく見るといい男だねえ。殺す前にいい事しようか、猫?」


 吐息がかかる程に顔を近づけました。その時でした。


「お前様!」


 条件反射のように遊魔の踵落としが発動します。


「うひゃあ!」


 サリアは紙一重でかわしましたが、 リックには直撃しました。


「むぎゅう……」


 倒れてしまったリックですが、


「やっとからくりがわかったにゃん」


 そう言って立ち上がりました。


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