リック、必殺技を使う
リックはスケベな妖怪ハンターです。
先発した化けガラス達が、あっさり敗退した事を知ったモンスター軍団は、動揺していました。
どうやら、雑魚の寄せ集めだと思う地の文です。
「うるさい!」
軍団の団長が正しい推理を展開した地の文に切れました。でも、自転車が趣味の人ではありません。
「敵は予想以上に手強いぞ。次は誰を行かせれば好いか?」
団長が尋ねました。団長は見た目は人間ですが、実は只のおおねずみなのは内緒です。
「ばらすな!」
口が軽い地の文に切れる団長です。
「ここは私の出番ですわね」
そう言って進み出たのは、真っ赤な、身体の線がばっちり浮き出た所謂「ボディコン」を着た長い黒髪の女でした。
でも、名前は「亜梨沙」ではありません。
「おお、行ってくれるか、サリア」
団長が嬉しそうに言いました。サリアと呼ばれた女はニヤリとして、
「はい。敵の猫はとんでもない女好きと聞いております。私の魅了で落としてご覧に入れましょう」
恭しくお辞儀をしました。実は只のお喋りインコなのは内緒です。
「だから内緒にしとけよ!」
真実を伝えようとしている地の文に目を血走らせて切れるサリアです。
最初から負けるとわかっている勝負程つまらないものはないと思う地の文です。
リック達は順調に旅を続けていました。
遊魔はサーギナを睨んでいますが、サーギナはスキップをしながら進んでいます。
(敵より二人の動向の方が怖いにゃん)
嫌な汗が出まくるリックです。
「こんにちは」
いきなりサリアが登場しました。扇子を持っています。
「今度は僕が相手にゃん」
リックは敵が女だと知ると、嫌らしい顔で告げました。
「嫌らしい顔なんかしてないにゃん!」
捏造を繰り返す地の文に切れるリックです。そして、
「おねいさーん!」
いきなりの必殺技炸裂です。ところが、子猫が飛び出て来ません。
「にゃん?」
嫌な汗が尋常でない量出るリックです。




