リック、モンスターと戦う
リックはスケベな妖怪ハンターです。
途中で合流した超巨乳の魔法使いであるサーギナを仲間にし、一触即発の状態のまま、リックは最果ての大陸に向かいました。
(それにしても、残念にゃん)
リックは美人幼妻の遊魔に気づかれないように小さく溜息を吐きました。
何故なら、サーギナが黒いローブを身に纏い、ビキニ姿を隠してしまったからです。
こっそり、遊魔に教えようと思う地の文です。
「そんな事をしたらダメにゃん! 連載が終了してしまうような惨劇が起こるにゃん!」
リックは蒼ざめた顔で地の文に抗議しました。
地の文としては、連載が終了しても何も差し支えがありません。
「酷過ぎるにゃん!」
パリダカより過酷な事を告げる地の文に血の涙を流すリックです。
その時でした。
「お前か、リックとかいう猫は?」
そこに突然、リック達の十倍くらいの背丈がある一つ目で一本角がある巨人が現れました。
「ひいい!」
あまりの大きさに顔を引きつらせるリックです。
「わあ、私、巨人て初めて見た! 嬉しいな!」
緊張感の欠片もない事を言って、大喜びしているサーギナです。
「ほお、なかなか可愛い女を連れているな? そいつを俺によこせ。そうすれば、お前の命は助けてやろう」
巨人は嫌らしい顔をしてリックを見ると、ニヤリとしました。
外道なリックは、せめて遊魔ならよかったのに、と思いました。
「そ、そ、そんな事、思っていないにゃん!」
臨床心理士並みの洞察眼を持つ地の文に怯えて切れるリックです。
「その子は僕の大事な仲間にゃん! そんな事はできないにゃん!」
リックは凛々しい顔で言い返しました。すると巨人は大笑いして、
「ならば、そっちの猫女でもいいぞ」
リックは目を吊り上げて、
「ダメにゃん! その子は僕の奥さんにゃん!」
「お前様」
遊魔はそれを聞いて感動しました。
「お前なんか、僕がやっつけてやるにゃん」
リックは巨人を睨みつけました。




