リック、意識を取り戻す
リックはスケベな妖怪ハンターです。
無意識のうちに子猫達を発動し、奇しくも虜となる事を免れたリックは、コーミが子猫達の攻撃で気絶したため、意識を取り戻しました。
「にゃん? 僕はどうしてこんなところで裸になっているにゃん?」
ボンヤリとした頭で、辺りを見渡します。
「わわ、皇后陛下!」
リック寝台の脇で生まれたままの姿で倒れている皇妃コーミを見つけました。
(もしかして、皇后陛下とあんな事やそんな事を……)
妄想して鼻血を垂らしかけるリックですが、
「無事か、リック?」
いきなり美人幼妻の遊魔が飛び込んで来たので仰天し、
「あ、その、えーと、遊魔、取り敢えず落ち着くにゃん! こ、これはその……」
浮気現場を押さえられた○口の心境です。すると遊魔はクスクス笑い、
「案ずるな、我じゃ。魔遊じゃ」
今は猫神である魔遊が遊魔の身体を借りているようです。
「はあ、びっくりしたにゃん」
ホッとしたリックですが、魔遊は、
「よもや、コーミと契ってはおるまいな?」
鬼の形相で詰め寄りました。
「ひいい、僕は気を失っていたから、何も覚えていないにゃん!」
少しちびりながら告げるリックです。魔遊は倒れているコーミを見て、
「その心配は無用のようじゃな。この女が倒れているのが何よりの証拠じゃ」
「どういう事にゃん?」
リックはキョトンとしました。すると魔遊は目を細めて、
「コーミは一度契った男を自分の虜とし、魔王ジュカブの忠実なる僕にしてしまうのじゃ。危ういところであった」
「そうにゃんですか」
思わず某お師匠様の口癖で応じてしまうリックです。
「それにしても」
魔遊は裸のリックを舐め回すように見て、
「其方の裸を見てしまうと、このままではいられぬな」
「魔遊しゃん!」
リックは魔遊とハッスルしました。
「遊魔殿、どちらに行かれたのです?」
その頃、皇帝は遊魔を探していました。




