ジュカブ逃亡?
リックはスケベな妖怪ハンターです。
リック達は手分けして周囲を捜索しましたが、どこにもサーギナは見当たりません。
「やはり、魔王がサーギナ様をどこかへ移動させたのではないでしょうか?」
美人姉妹の一番年上のコーミが言いました。
「その言い方、気に入りません!」
年齢的な発言をした地の文に抗議するコーミです。
女性に年の話は厳禁だと思う地の文です。
「もしそうだとすれば、およその見当はつきます」
次女のユーミが言いました。
「一体どこですか?」
何故か母親のキーミの手を取って尋ねるバカ皇帝です。
「うるさい!」
事実をありのままに伝えた地の文に切れるベカサク帝国皇帝のケスウヨリです。
「陛下、何をしておいでですか?」
皇妃であるコーミが目だけ笑っていない笑顔で背後に立ったので、
「ひい!」
身体が凍りつきそうになったケスウヨリです。
「そうなんですかあ」
それでも美人幼妻の遊魔は笑顔全開です。
『リックよ』
どこかから、猫神の魔遊の声がしました。
「魔遊しゃん、一体どうしたにゃん?」
リックは辺りを見回して尋ねました。
『魔王の結界のせいで、遊魔と入れ替われなくなってしもうた。早う魔王を倒してたもれ』
魔遊が言いました。
「はいにゃん!」
リックは魔遊とのあんな事やそんな事を思い浮かべてニヘラッとしました。
早速、遊魔に報告しましょう。
「ダメにゃん、そんな危ない事をしては!」
涙目になって地の文に懇願するリックです。
その頃、真っ暗な空間での戦いは続いていました。
「さすが大神官だな。次はそうはいかぬぞ!」
ジュカブはフッと笑って言うと、
「死の霧当社比二倍!」
先程より濃い霧を出しました。サーギナは、
「ダイ◯ンタイフーン!」
懐から小型の掃除機のようなものを出して霧を吸い込んでしまいました。
「うおおお!」
それを見たジュカブは絶叫し、走り去ってしまいました。




