143_継暦141年_夏 + マトメ
トライカでジグラムが記憶を得て、死ぬ一方。
そのトライカに向けて馬蹄を鳴らし進む騎士の姿が一つ。
ルルシエットの北からアドハシュ原野北を抜けるそこは、ルルシエットから見てトライカへの最短の道であった。
※EP142ならびにEP043からの続きとなります。
騎馬が走る。走る。走る。
一人の騎士と騎馬を追うように、騎士たちを乗せた騎馬が走る。
「なぜ付いてきた!」
「総長と共にあると我らは誓ったからです!」
ビウモード軍から単騎でトライカへと向かうヤルバッツィであったが、その人望からか独断でその背を追う騎士たちは少なくなかった。
伯爵がそれを許さないのであれば一喝をして彼らを止めていただろうが、そうなっていないということは暗黙の了解がそこにあったということでもある。
至当騎士団はビウモード家にあって伝統的な──ともすれば、貴族たちのお遊びや手習い程度に考えられているものであった。ヤルバッツィが就任するまでは。
ヤルバッツィが就任して二年もしない間にその意識は改革され、ビウモードを守るために命を燃やす熱血の騎士たちで構成されるようになった。
それは簡単な行いではなかった。
何もかも、ヤルバッツィがことあるごとに血を流すようにして事件の解決にあたったからだ。
ビウモード辺境で賊の群れが活発となれば進み、自らが最前線に立って武器を振るう。
川の氾濫あらば率先して救助や解決を手伝う。
ビウモード伯爵令嬢であり、トライカ市長でもあるメリアティの夫となった身分でありながら、その行いは一人の騎士として変わりなく務め続けた。その姿が『ごっこ遊び』などと後ろ指をさされていた至当騎士団の団員を変えていった。
「今の私はメリアティ様のために名誉を捨て、トライカへと向かっている!
主たる伯爵閣下を守らずに進んでいる、その意味がわからない貴卿らではないだろう!」
「であっても、我らは総長と供にありたいのです!」
「……ッ」
ヤルバッツィは苦しげな表情を浮かべる。
もはや彼にとって、騎士や総長といった身分は纏うにふさわしいと思えなかった。
返すべき恩を持っていた人の命を奪わせた日から。
であれば、せめて誰より大切な人を守るためだけにあろうと考え、それだけが彼の正気を支えていた。
そんな自分に付いてきてくれるものたちがいる。
彼らを見捨てるも同然の考えをした自分にだ。
「私は……考えを誤っていた。すまない。貴卿らもまた私の大切な家族であることを、どこか忘れていた」
「メリアティ様が第一なのは理解しているつもりですよ、我々は」
「ですから、我々は我々で勝手に想っているだけなのです、総長を──」
騎士の一人の言葉は途中で途切れる。
災禍というものには彼らの間にある美談やかけがえのない思い出は関係しない。
ぐしゃり、とひどい水音が響いた。
馬がその音に、気配に、存在に嘶き、暴れる。
どうどうと騎士たちがそれを諌める。それを邪魔するものはいない。
血しぶきからゆるりと立ち上がる姿が一つあった。
騎士、いや、落ち武者と表現するべきか。
それよりも酷い姿だった。幽鬼。その言葉こそが似つかわしい。
鈍い光を湛えた瞳が騎士たちを睨む。
「その紋、ビウモード領のものと見受ける」
見た目こそ騎士のようではあったが、その誉れたる武器は備えていない。
あるのは盾だけだった。大盾は血に汚れている。
縁も、側面も、当然正面も。
至当の騎士と騎馬が諸共に粉砕したのは盾であるようだった。
「な、何者か」
騎士たちもそれなりに戦場を駆けている。
総長と供に都市ルルシエットを陥落させもした。
戦いに不慣れなわけではない。しかし、彼らは怪物と戦う経験は持っていない。
眼の前にいるものは見た目こそ年頃の、女性というにはまだ幼さが残る少女であっても、纏う気配も姿も、行いも怪物のそれであった。
「私情で賊をしている。奪うものは決めている。お前たちの命だ」
「我らの……」
「そうだ、ビウモードの騎士。奪うのはお前たちの命。無感情に始末するか、怒りに任せて壊して散らすかは返答次第。
問う。
都市ルルシエットを襲ったか」
その声に、問に慄く騎士たちを押しのけるようにして総長ヤルバッツィが前に出る。
「襲った」
鈍い光は怒りに染まりつつある。
「次に問う。
少年を殺したか。冒険者の少年だ。身なりは──」
その質問に該当するものをヤルバッツィは知っていた。
(グラムさんの、縁者……なのか……)
自らの裡に絶望が吹き出てくるのを感じていた。
だが、無言を貫けるほど器用な人間でもなかった。
「……殺……した。
彼を、グラムさんを……」
爆発めいた踏み込みと共に少女──フェリシティが盾でヤルバッツィをひき肉に変えようと襲いかかる。
それを阻止するのはすぐさまに動いた至当の騎士たち。
だが、怒りに任せた一撃を止められるものはいない。半分は騎馬から振り落とされ、もう半分は騎馬か自らの命を失った。
「どうして、どうして殺した!
ようやく、ようやくあの日の恩義を返せるはずだったのに。それが他人でも、わかってる。彼はあの人じゃない。わかっている、でも、返したかった。返したかった、のに──」
狂気が迸る。
誰が彼女の狂気を知る。恩人と似た姿であったからというだけでそれを失ったことが狂ったわけではない。
刻印聖堂が、あるいは彼女を利用したチャール司教や付与術によって行動を制限させていたオーガスト男爵が彼女の心の根底を狂わせていたのか。
彼女の内心を知るまで、その答えが明かされることはなく、その狂気が落ち着かない限りはやはり語られることもない。
支離滅裂な言葉を並べる少女が盾を構え直す。
騎士たちが武器を手に攻撃を始めた。
最早、会話は成り立たない。命を奪われるわけにもいかず、怪物を退治する以外に選択肢はない。
合図を受けた騎馬が走り出す。
いの一番に突き進んだのは槍を持っていた騎士であった。彼──騎士デニッツェルは先日、当主である父を失い、騎士の上、男爵の下に当たる準爵の誉れを受け継いでいた。申し出れば荘園を与えられる程度の働きをしていたデニッツェルであったが、至当騎士団で働き続けるのはこの場所こそ居場所であるとしたからだった。
その槍は都市ビウモード攻めにおいても鋭くうなり、多くの兵士や困難を打ち払っていた。至当騎士団の中でも目立つ功績を持つ一人だった。
だが、その槍がフェリシティを穿つことはなかった。
槍は止められていた。
人の手で。
それは馬上で扱うことを専門としたもので、重く、大ぶりで、騎馬が発揮する加速と衝突の力は騎士鎧を纏っていようと文字通り鎧袖一触にする威力があった。
それが、止められた。
止めたのはフェリシティの盾ではなかった。
長身の女が、手でそれを掴んで止めていた。
その女はメイドだった。だんびらも持たず。具足も備えていない、メイドでしかなかった。
みしりと音が鳴る。
手袋に包まれた手が槍をひしゃげさせていた。
次に気がついたときにはデニッツェルは槍ごと持ち上げられ、その刹那、彼ごと槍は騎馬に叩きつけられて砕けて死んだ。
功しを持つ騎士デニッツェルがまるで路傍の石をはねのける程度の扱いで殺された。
恐怖と絶望が至当の騎士たちに広がった。
「下がれ!」
ヤルバッツィは己にある絶望から目を背け、号令する。
自らが育ててきた騎士たちはビウモードでも精鋭に含めてよいだろう。だが、眼の前にいる二人を相手にするには技術も、場数も、才能も、覚悟も足りていない。
あるいは、自分も彼らと同様に。
それでも騎士たちの前に出るのは彼が至当騎士団の総長であり、先代ビウモードから当代ビウモードをまたいでビウモード伯爵領の守護と繁栄を願われたからだった。
「どうして殺したか、の答えだけはしよう。幽鬼殿。
それは──」
あれは事故だった。
不注意であった。
だが、そんなことは理由にならない。
主君がルルシエットを攻めると決めたとき、それを反対しなかったことが根源的な原因だ。
つまり──
「あの少年は……。
グラムさんは、殺されるべくして私に殺されたのだ」
「お前ぇぇぇッッ!!」
トライカへの道は幽鬼たちの背に。
死力を尽くせば突破できるかもしれない。そのときには夥しい数の輩の死体を踏み越えることになるだろう。
メリアティを、愛する妻を守るために進もうとした道は閉ざされた。
ヤルバッツィは手を振るう。それは撤退を意味するハンドサインだった。
驚きと、しかし眼の前の怪物の戦力を見た騎士たちは納得もあった。そして、妻の道ではなく自分たちの命を重く見た総長の判断に自分たちの至らなさ、申し訳なさと、感謝を浮かべる。
その指揮はすぐに果たされる。騎士たちは急ぎ来た道へと引き返す。
「逃がすわけが──」
「いいや、逃がしてもらおう」
ヤルバッツィが弓を構える。抜き打つという方が正しいほどに速かった。
矢の鋭さも盾で払うのが精一杯だった。
速射されたそれはメイドにも襲いかかるが、フェリシティの盾捌きによってしっかりと彼女もフォローされている。
矢が放たれると同時に騎馬もまた撤退を選んで進む。
追いかけるにもあの矢を思うと命を天秤の皿に置く必要性が出てくると二人は考え、追討は選ばなかった。
至当騎士団が去ったあと、怒りを鎮めるために深く息を吸い、重く吐くフェリ。
そうして、冷静さを取り戻すとメイド──セニアへと向き直る。
「セニアには不要だと思いますけど、一応」
「感謝します、フェリ」
セニアはフェリの顔に付いた返り血をハンカチで拭い取る。
血は拭えたが、その表情の暗さを拭う力は彼女の手にはなかった。
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フェリシティたちとヤルバッツィたちの遭遇。
同時刻、その付近にまた別に潜んでいるものたちがいた。
「閣下のご命令とはいえ、あの男を監視するだけで通過させよとはな……」
不服というわけではないが、苦々しくはある言い方だった。
行動騎士ナテックは周りにいるのが莫逆の友しかいないからこそ、本音を漏らしていた。
「仕方あるまいさ、ナテック。表向きは行動騎士が伏兵としていることではあるが、戦果よりも情報を得よというのが裏の指示。
このあたりからトライカに向かう上で、騎馬が直通するのに都合が良いのはここだけ。そこにビウモードのものだけを狙うものがいる。
それが何者かを知らねばならんよ」
とはいえ、伏兵は伏兵。
倒せそうならば倒してしまえという命令でもあるが、それはヤルバッツィやソクナが相手ではないことに限るとされた。つまり、相手が行動騎士であれば喧嘩を売るなというのだ。
ドワイトに関してはよほどのことがない限りビウモード伯爵の元を離れまいと考えられていたから除外はされているが、もしもこの場に現れたとしたなら他の行動騎士同様に扱うべきだろう。
年齢は彼ら譜代の三騎士とそう変わらないが、専門とする職能が戦闘に特化しているドワイトの実力はやはり三騎士とは大きな格差がある。
ナテックをなだめながらも、それとなく命令を復唱するのが行動騎士たちの中でも旗振り役を買うことが多いオットーである。
「行動騎士とはいっても我らの腕っ節はたかが知れてますからなあ。ははは」
大きな笑いにならぬよう気を付けながら笑うダフ。
勿論、行動騎士たる彼らの実力はそこらの騎士が束になって勝てるものではない。
しかし相手が同じ行動騎士となれば話は別。
元々前に出て戦う役職ではない彼らで、しかも老齢に踏み込んだ面々である。
相手が戦士として全盛期を迎えているヤルバッツィや恐るべき魔術士『破獄』のソクナを相手にすれば三人懸かりになったところで勝機があるかどうか。
「なれば倒せるものを集めることこそが勝利への近道、そのためにもこの辺りに現れる謎の『野伏せり』を見て、知ることこそが今回の仕事になるわけですな」
行動騎士三人が派遣されているのは、その『野伏せり』がルルシエットにも害ある存在であったなら確実に処分せねばならないからである。
倒すのならば冒険者を雇うべきではという意見がないわけでもなかったが、説得できるならそれなりの立場のものをよこさねばならない、味方になったなら手札として隠しておきたいという目論見もあったからこそ彼らの出番であった。
ややあって、ヤルバッツィを筆頭として至当騎士団が来た道を走り戻り、去っていった。
オットーたちに気が付いた様子はない。
完全に去ったの確認すると彼らは逃げるに至った理由があるであろう場所へと進む。
だが、そこにあるのは死体のみ。ビウモードに敵対しているのは確実のようだったが、それが何者かを理解することはできなかった。
「説得までは行きつけなさそうですな」
「であれば、もう一つの仕事をこなすとしよう」
彼らが隠密裏に行動しているのは『野伏せり』の説得や、ここを進もうとするビウモードの兵士を打ち破るためだけではない。
「このあたりの日和見貴族の説得ですな」
「そして、トライカへの根回し……か」
三人の老騎士たちが動き出す。
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◆グラムと特定人物との関係性。
ある程度の関係性がある人物か、グラム自身が覚えていそうな対象にのみ絞って列挙(一部その限りではない人物も含まれる)。
EP004~EP022までの周回を便宜上『EP004~』、
EP024~EP044までの周回を便宜上『EP024~』、
EP045以降の、ヴィーの体験で出会った人物を便宜上『Vi周回』、
EP057以降の、グラムの体験で出会った人物を便宜上『Gr周回』、
以上のように記述している。
◆ルルシエットの冒険者ギルド関係者
イセリナ:[EP004~]冒険者になりたいという夢を叶えてくれた恩人。
フェリシティ:[EP004~]『彷徨い邸』で発生した危地から助けてくれた恩人。
ガドバル:[EP004~]フェリが所属する一党の仲間。冒険者にしてくれた恩人。
ニチリン:[EP004~]フェリが所属する一党の仲間。武器をくれた恩人。
カグナット:[EP004~]行商人で、冒険者ギルドのお偉いさんの娘。部屋をくれた恩人。
ローム:[EP004~]先輩冒険者。冒険者としての助言をくれた。
◆ルルシエットのそれ以外の関係者(ルルシエット編に登場した人物も含む)
セニア:[EP004~]『彷徨い邸』での事件解決後に一緒に行動することになるはずだった人物。
ギネセス:[EP004~]無形剣使いの冒険者。解呪を目指していた。死亡。
ギネセスの先祖:[EP004~]ギネセスの先祖。カルザハリ王国の人間。少年王の処刑に携わる。撃破済。
ナスダ&トマス:[EP004~]風呂屋を紹介してくれた先輩たち。元の一党仲間にズノイ、ポール、シャーロットがいるらしい。
◆ビウモードの冒険者ギルド関係者
ヤルバッツィ:[EP004~]侵略戦争の際にイセリナを逃がすために彼に殺される。
ルカルシ:[EP004~]お節介を焼いてドワイトに殺された。
ウィミニア:[EP024~]管理局の局長。
ソクナ(ハルレー):[EP024~]特に強い関係性はない。
レティレト:[EP024~]助けようとしたものの追手に殺された。
ドップイネス:[EP024~]我儘な人材商のオッサンくらいの印象。
◆Gr周回の関係者(グラム視点の情報)
シェルン:[Gr周回]ヴィーの仲間。姐さんと呼ぶに相応しいボディの持ち主だと思っている。
ブレンゼン:[Gr周回]ヴィーの仲間。旦那と呼ぶに相応しいボディの持ち主だと思っている。
ゴジョ:[Gr周回]気弱な態度だが宿を取り仕切る才能がある辺り、ただものじゃないと思っている。
ビウモード:[Gr周回]伯爵。関係性薄。
ロドリック:[Gr周回]気のいい兄ちゃん。血族含め不幸な結末になったことが悲しい。
バスカル:[Gr周回]堅物口調の姐さん。行動や目的に含みがないので付き合いやすい相手。
ダルハプス:[Gr周回]ロドリックやバスカルの運命を狂わせたことに対して個人的な怒りを向けた。
フォグ:[Gr周回]ヴィーへの協力等を依頼した人物。
◆Vi周回の関係者(ヴィー視点の情報)
シェルン:[Vi周回]大切な仲間。兄と再会し、和解したことを知らない。
ブレンゼン:[Vi周回]大切な仲間。死んだことを知らない。
ゴジョ:[Vi周回]大切な仲間。待たせているであろうことは知っている。
ハルレー:[Vi周回]奇妙な友情や微かな好意を持ち、あるいはそれを感じている。
ビウモード:[Vi周回]胃が痛そう、という感想以外はない。
ダルハプス:[Vi周回]何をしても倒すべき相手だと認識していた。
イセリナ:[Vi周回]逃避行をした。人間らしい生活ができていることを祈っている。
ケルダット:[Vi周回]面倒見のいい年上。
ディバーダン:[Vi周回]お互いに扱いやすいと思っているんだろうなと考えている。
ライネンタート:[Vi周回]かつての部下。家族のように愛していた。
◆野良の皆さん
ルル:[EP024~]で出会った女冒険者。良好な友人関係。
ゴーダッド:[EP024~]賊のカシラ。オーガの混種。賊だが完全な悪党というわけではなさそう。
サナ:[EP024~]で出会ったケネス領の人間。投擲の技巧をグラムから授かる。
キース:[EP024~]で出会った元ドップイネスの部下。心酔されている。
◆周回中に出会った皆さん
スオウ:[EP004~]剣士の少女。約束を守れるほどグラムの心が強くなかった。
アルドハース:[EP004~]剣士の女性。計らってくれて感謝している。
ハルティア:[EP004~]ブラックマーケットで出会った青年。
アルティア:[EP004~]でブラックマーケットで出会った青年の娘。
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*登場人物は都合によりルルシエットとビウモード周りだけとさせていただきます*
◆登場人物(都市ルルシエット及びルルシエット伯爵関連)
▼グラム、ジグラム、オッホエ
ブルコと殆ど相打ち状態になったあと、追体験に耐えうる程度に治療された後に死亡した。
EP004からの周回と、EP024からの周回と、少年王の周回の記憶がある。
少年王の記憶は自身の体験ではない、ウィミニア&ライネンタートのように混ざり合ってもいない。
▼イセリナ
トライカに向けて移動中。
141では行動騎士に任命されている。
▼フェリシティ
136では少年王に助けられた過去がある少女。
141では剣を捨て、盾を用いるスタイルの冒険者になっている。
都市ルルシエット陥落以後、行方不明。
▼ガドバル
ルルシエット冒険者ギルドのエース的な一党、そのリーダー。
141では行動騎士に任命されている。
▼ニチリン
ニンジャ。
神出鬼没。141では現状不明。
▼カグナット
ルルシエット冒険者ギルドの有力者の娘。
141では現状不明。
▼ローム
ルルシエット冒険者ギルドのエース冒険者の一人。
141では行動騎士に任命されている。
▼ルルシエット
予測の魔眼であったり、睡眠不要の肉体であったり、常人とは異なる部分を多く持つ存在。
ふらふらと冒険者のまねごとをするために都市を離れたりするが、魔眼の件もあり止めるものはいない。
141ではルルという名前で冒険者や賊に混じって行動していたりした。
▼オットー、ダフ、ナテック
ルルシエット伯爵に従う譜代の行動騎士。
オットーはエルフの混種(正確には混種を家系に持ちその影響を受けている)。
ダフは財務担当。ナテックは都市管理などがメインの文官。
▼セニア
少年王の警護をしていたメイド。
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◆登場人物(都市ビウモード及びビウモード伯爵関連)
▼ビウモード
ルルシエットに急遽侵略戦争を行う。
自分の代で成さねばならないことがあるとルルシエット伯爵に告げている。
魔眼めいた能力を持っている。
ルルシエット伯爵とは幼い頃の付き合いで、家族同然の間柄であるはずだった。
父親が最後に育てた部下でもあるヤルバッツィを重用している。
▼ドワイト
ビウモード家の行動騎士。
ルカルシを街中で始末しようとしてグラムに邪魔をされつつも殺したり、職務のためなら手を汚すことを厭わないおじさん。
無形剣を使える。
▼ハルレー、ソクナ
136では少年王に執着していた。現在の目的は不明。
ビウモードの行動騎士になっている。
魔術士ギルドと揉めたり、粛清したりもしている。
▼ヤルバッツィ
ルカルシ、ウィミニアとは元は一党仲間。
ビウモード至当騎士団の総長及びビウモード行動騎士。
重要な状況で不在がちな男。
▼ルカルシ
ヤルバッツィ、ウィミニアとは元は一党仲間。
135からボーデュラン侯爵の力を受け継いで、メリアティの解呪に協力。
141では魔術士ギルドの諸問題に対処しているらしい。
▼ウィミニア、ライネンタート
ヤルバッツィ、ルカルシとは元は一党仲間。
135でライネンタート侯爵と合一した。
136から141現在まで管理局の局長として行動している。
136から変わらずビウモード領で活動しているが、従っているわけではない。
▼レティレト
キースが回収し、ウィミニアに献上された。
その後は不明。
▼キース
元はドップイネスの部下だったが、現在はウィミニアの配下であり、ジグラムの押しかけ弟子。
他人の魔術を使えるようになったり小器用な男。
▼ドップイネス
ツイクノクから来た人材商。
▼スアフ
ドップイネスの色小姓。
▼ジャド、オーフス、ブルコ
ドップイネスの護衛で、実力によって高給が支払われてそうな人物たち。
オーフスは暗殺魔術を、ブルコは飽食の超能力を有していたがこの両名は死亡済み。
ジャドは善性を残した人物のようだが……。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
付記(Q&A)
作中で書く隙間がなかったという言い訳のもとに、ここに色々置きます。
Q.EP045からEP142の間、時間経過はどうなっているの?
A.
とんでもない時間が掛かっていますが、グラムとヴィーは記憶を共有しただけなので、
心の中では一瞬の出来事。
ただ、体感としては彼らはその時間を追体験している。
Q.ライネンタートは追体験と同じ時間を待っていたの?
A.
ライネンタート及びウィミニアは追体験をしているわけではないので一瞬の出来事。
Q.ライネンタートとウィミニアが別々に喋っているようにも見えるけど、「混ざり合って」いるんじゃないの?
A.
混ざり合ってはいるものの、ウィミニアが選択的に自分とライネンタートが持っていた感情、理屈、思想を、どちらのものを優先するかを選ぶことができる。
ただ、選択権は常にウィミニアに存在している。
Q.グラムがヴィーやライネンタートから受け取った記憶って具体的にはどの期間なの?
A.
Q&Aから見て、次の項目に列挙してみました。
Q.行動騎士ってなんだっけ?
A.
伯爵が任命できる特別な役割の騎士。任じられ、伯爵が許可を出したときに外部から力が与えられる。
現状で行動騎士として能力を発揮しているものはいないため、それ以上のことはわからない。
伯爵が任命できる行動騎士の数は伯爵が所持する炉の強さや数とされる(一基につき必ず特定人数任命できるというわけでもない)。
Q.トライカの炉って一基壊れたけど、どうなったの?
A.
修理はできないのでルルシエット領から借りている炉を引き続き使用。
すんごい金額をレンタル費として支払っているけど、それでもトライカは好景気なのはメリアティ様の辣腕によるもの。
三年寝太郎パワー。
Q.ビウモード伯爵は今どこにいるの?
A.
都市ルルシエット。
名前の出てない文官などの内政担当の人たちは都市ビウモードにいるので安定している。
ビウモード伯爵は戻ろうと思えばいつでも自領の首都に戻れるけど、それなり以上の戦力がいないと都市ルルシエットを守れないジレンマ。
……ではなく、もしかしたらルルシエット伯爵や彼女の魔眼を釘付けにするためだったりして。
Q.待人亭(ペンゴラにあった酒場)の夫婦はどうなったの?
A.
夫は無事に帰宅して、以後は危ない仕事から足を洗って待人亭で働いています。
メリアティ様から退職金なんかももらって円満退社。
141時点では夫婦の間に子供もいます。
Q.アレック(アドハシュ原野にいた賊)はどうなったの?
A.
リトルウォーレンさんのところに就職しました。
元賊でも有能なら関係ないって方針のご様子。
Q.ゼログラムのときにヴィルグラム(141、ルルシエット冒険者)で手に入れた資産金属が使えたのはなんで?
A.
指紋認証ならぬインク認証であるため。
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持っている記憶について
全編:実際にグラムが(またはヴィーが)体験している
一部の主観:EP中に主観視点があり、そこの記憶はある
EMPTY:グラム、ヴィーが体験していない
シーン中に登場:主観はないがその場にはいるので体験している
▼ライネンタートから返された記憶_______
EP004~EP013:全編
EP013 :ほぼ全編
EP014 :一部の主観
EP015 :全編
EP016 :ほぼ全編
EP017~EP022:全編
▼グラムの記憶________________
EP024~EP025:全編
EP026~EP027:ほぼ全編
EP028 :一部の主観
EP029 :全編
EP030 :一部の主観
EP031 :全編
EP032 :ほぼ全編
EP033 :一部の主観
EP034 :全編
EP035~EP036:シーン中に登場(ルカルシ視点)
EP037 :全編
EP038 :ほぼ全編
EP039 :全編
EP040 :ほぼ全編
EP041 :一部の主観
EP042 :ほぼ全編
EP043 :EMPTY
EP044 :ほぼ全編
EP045 :※ウィミニアの記憶が間違って流し込まれた
EP046 :一部の主観
▼Vi周回(ヴィーの目線)___________
■却説:逍遥周回
EP047 :ほぼ全編
EP048~EP049:全編
EP050~EP056:ほぼ全編
EP057 :シーン中には登場している
EP058 :EMPTY
EP059 :ほぼ全編
EP060~EP061:全編
EP062 :EMPTY
EP063 :全編
EP064 :ほぼ全編
EP065~EP066:EMPTY
■却説:遺留倉庫
EP067~EP078:返還対象外
■却説:逍遥周回
EP079 :ほぼ全編
EP080 :全編
EP081 :一部の主観
EP082~EP083:EMPTY
EP084 :全編
EP085 :一部の主観
EP086~EP087:ほぼ全編
EP088 :全編
EP089~EP090:ほぼ全編
EP091 :一部の主観
■客体:趣意輻輳
EP092~EP100:EMPTY
■却説:逍遥周回
EP101 :全編
EP102 :一部の主観
EP103 :シーン中には登場している※ゴジョの語りが多い
EP104~EP107:全編
EP108 :シーン中には登場している※ほぼGr視点
EP109 :ほぼ全編
EP110 :一部の主観
EP111~EP112:EMPTY
■客体:疑義放免
EP113~EP120:EMPTY
EP121 :一部の主観
■却説:王報未然
EP122 :EMPTY
EP123 :全編
EP124 :一部の主観
EP125 :ほぼ全編
EP126~EP134:EMPTY
EP135~EP136:一部の主観
EP137 :シーン中には登場している
EP138 :一部の主観
EP139 :シーン中には登場している
EP140 :ほぼ全編
EP141 :EMPTY
▼Gr周回(グラム視点)___________
■却説:逍遥周回
EP047~EP056:EMPTY
EP057 :ほぼ全編
EP058~EP064:EMPTY
EP065~EP066:全編
■却説:遺留倉庫
EP067~EP078:返還対象外
■却説:逍遥周回
EP079~EP091:EMPTY
■客体:趣意輻輳
EP092~EP100:EMPTY
■却説:逍遥周回
EP101~EP105:EMPTY
EP106~EP107:シーン中には登場している
EP108~EP110:ほぼ全編
EP111~EP112:全編
■客体:疑義放免
EP113~EP120:ニチリンの手紙による共有
EP121 :一部の主観
■却説:王報未然
EP122 :ほぼ全編
EP123 :EMPTY
EP124~EP125:一部の主観
EP126 :全編
EP127 :ほぼ全編
EP128 :一部の主観
EP129~EP134:EMPTY
EP135 :一部の主観
EP136 :ほぼ全編
EP137~EP138:EMPTY
EP139 :一部の主観
EP140~EP141:EMPTY
おまたせしております。
次回更新では再びリスポーンするタイプのお話になります。




