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追放された転生王子、『自動製作《オートクラフト》』スキルで領地を爆速で開拓し最強の村を作ってしまう 〜最強クラフトスキルで始める、楽々領地開拓スローライフ〜  作者: 熊乃げん骨
第四章 エルフに会いに行こう!

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第9話 世界樹の話を聞こう!

「世界樹を治すって言ったのはいいけど、どうしたらいいのかな……?」


 エレオノーラさんと別れた僕はさっそく世界樹を調べてみたけど、なんの手がかりも得ることはできなかった。

 そもそも僕に植物の知識なんてない。それなのに世界樹のことなんて分かるはずもないのだ。

 近くで触ってみたらなにか分かるかもしれないと思ったけど、そう簡単にはいかなかった。どうしたらいいだろう。


「あら、テオくんじゃない。こんなところでどうしたの?」


 悩んでいるとエルフのお姉さんに話しかけられる。

 里で最初の方に仲良くなった人で、名前は確かリラさん。よそ者の僕に優しくしてくれる親切な人だ。


「世界樹を治したくて色々調べているんですが、うまくいかなくて……」

「そうだったの。昔は世界樹と『お話』できたみたいだけど、それも今はできないから大変よねえ」

「え? そんなことができたんですか?」


 僕の言葉にリラさんは「ええ」と頷く。


「世界樹は『神樹』とも呼ばれた神力の宿る木。ちゃんと心があって瘴気に侵される前はエルフとお話ができた……と、おばあちゃんが話していたわ。瘴気に侵されてからは声が聞こえなくなって、今はもう話をしたことのあるエルフもほとんどいなくなってしまったの」

「そうだったんですか……」


 話が聞けたら瘴気に侵されている中心部を見つけることもできたかもしれないのに。そう簡単にはいかないか……。


「ありがとうございます。参考にさせていただきます」

「お役に立てたなら良かったわ。頑張ってね」


 手を振るリラさんと別れた僕は、他のエルフの人たちにも話を聞いた。

 さっき聞いた通り、今の人たちは世界樹とお話した経験がなくて情報はあまり集まらなかった。だけどそんな中でも気になる話がひとつだけ聞けた。


「え? 声を聞いたことがあるの?」

「うん、まえにたんけんしてたらね、うえのほうで」


 小さなエルフの女の子が指さしたのは、世界樹の上の方。

 彼女は友達と世界樹を探検していて、その途中で不思議な『声』を聞いたという。


「おばけかなっておもってにげちゃったけど、ほんとうにきいたんだよ!」

「分かった、僕は信じるよ。教えてくれてありがとうね」

「うん! またおはなししようねテオおにいちゃん!」


 そう言って女の子はとたた、と去って行く。

 すると彼女と入れ替わるようにルーナさんがやってくる。


「なにやら面白い話が聞けたような顔をしておるな」

「はい。あの子は世界樹の上で声を聞いたようなんです。もしかしたらそれは世界樹の『声』かもしれません」


 世界樹は神聖な木、エルフの人たちの信仰対象だ。

 当然大人たちはそれを登るような罰当たりなことはしない。だから子どもだけがその声を聞くことができたんだ。


「よし、それではさっそく行ってみるとするか。ほれ、おぶってやろう」


 ルーナさんは僕に背を向けてしゃがむ。

 どうっやらおぶってくれるみたいだ。


「え、でも許可をもらってからの方がいいんじゃ……」

「そんなことしてたら手遅れになるぞ。ほれ、さっさと行くぞ」

「わっ!?」


 ルーナさんはおんぶするのを諦めると、僕を両手で持ち上げる。

 いわゆるお姫様抱っこというやつだ。男なのに女性にこんな風に扱われるなんて恥ずかしい。


「行くぞ! 舌を噛むなよ!」

「ちょ、一回待っ……わあ!?」


 ルーナさんは少し屈んで力を溜めると、一気に跳び上がる。

 世界樹は100メートル以上の大きさがあるのに、ルーナさんはひとっ飛びで頂上まで跳んでしまった。狼の姿になっていないのに、凄い跳躍力だ。


「はあ、はあ……びっくりした」


 僕はふらふらになりながらもなんとか自分の足で立つ。

 それにしてもこんな高い木に登ったなんて、子どもの体力は凄い。いや僕もまだまだ子どもではあるんだけど……。


「話だとここで『声』が聞こえたみたいですけど、本当に聞こえるのかな?」

「……静かに。なにかいる(・・)ぞ」

「え?」


 真面目な顔でルーナさんは言う。

 僕は口をつぐんで当たりを見回す。人の気配はしないけど……と、思っていると目の前に小さな光がぽうっと浮かぶ。


「これは……」


 なんだろうと眺めていると、その光は少しづつ大きくなっていって……最終的に人間の女性の姿へと形を変える。


『――――お待ちしていました。神狼と、人の子よ』


 ゆっくりと目を開いたその人は、優しい目で僕とルーナさんを見る。


『私の名はイルミア。この世界樹の「魂」のようなものと捉えていただいて構いません』


 イルミアと名乗った彼女は、柔和な笑みを浮かべ言葉を続ける。


『待っていました、あなた方のような力あるものがここを訪れることを』


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