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追放された転生王子、『自動製作《オートクラフト》』スキルで領地を爆速で開拓し最強の村を作ってしまう 〜最強クラフトスキルで始める、楽々領地開拓スローライフ〜  作者: 熊乃げん骨
第四章 エルフに会いに行こう!

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第6話 人間嫌いの理由を聞こう!

「すみません。これからする話は、あまり同族には聞かれたくありませんので」

「い、いえ。僕たちは構いませんが」

「まずはエレオノーラ……私の妹の非礼をお詫びいたします。申し訳ありません」


 アンナローゼさんはそう言って深々と頭を下げる。

 すると、


「アンナよ、いったいなにがあった? 確かにエレナは昔から気が強かったが、あそこまでではなかった。他の者たちの態度も気になる。この村でなにか起きたのか?」


 ルーナさんが真剣な表情で尋ねる。

 それは僕も気になっていた。そこを解決しないととても仲良くなんてなれない。


 聞かれたアンナローゼさんはしばらく逡巡したあと、口を開く。


「今から二十年ほど前です。今まで世界樹と寄り添い生きてきた我々ですが、瘴気により倒れる者も現れ始め、仕方なく他の地へ『移住』するという話が上がったのです」


 瘴気は人体に悪影響をもたらす。

 どうやらそれはエルフの人たちも例外じゃないみたいだ。


「しかし私たちは古くよりこの地に住んでいます。外の世界を全くと言っていいほど知りませんでした。そこで外に住む『人間』を頼ることにしたのです」

「人間を? 人間の知り合いなどお主たちにおったのか?」


 ルーナさんの質問にアンナローゼさんは「はい。一人だけですが」と答える。


「その人は前に森に迷い込んだ人間でした。私たちはたまたま見つけた彼を保護し、そして仲良くなりました。元気になり街に帰ってからもその人と交流は続きました。『冒険者』という職に就いていた彼は、外の世界のことを教えてくれたり、外の世界の物品を持ってきてくれたりしました」


 ここ北の大地には人がほとんど来ないから、珍しい素材が採れることがある。

 その人もそれを狙ってここまで来たんだろうね。ここで迷ったら普通は助からないけど、その人は運良くエルフの人たちに助けられたんだ。


「人脈があるという彼に仲介を頼み、私たちはこの地より南方の森に行くことにしました。しかし……それは『罠』だったのです」

「え……!?」


 突然の告白に僕は思わず声を出す。

 エレオノーラさんは悲しげに目を伏せながら説明を続ける。


「私たちが向かった先には、たくさんの武装した人間がいました。彼らは人売り……つまり奴隷商人でした。エルフは高値で売れるらしく、私たちは『商品』として狙われたのです」


 そう語るエレオノーラさんの肩はわずかに震えていた。

 その時のことがよほど怖かったんだろう。


「我々は必死に抵抗しました。幸い襲われた場所は森、そこは私たちにとって力を充分に発揮できる場所でした。相手は毒矢なども使っていたので苦戦しましたが、なんとか無事に撃退することができました」

「むう……そんなことが」


 ルーナさんは眉をひそめる。

 まさか彼らにそんなことがあったなんて。それなら人間を嫌っているのも当然だ。


「その時、私は一時的に捕まってしまいました。幸い妹のエレナがすぐに助けてくれましたのでなにかをされることはなかったのですが……妹は大の『人間嫌い』になってしまったのです。あのような悪事を働く人間など一部であるということを、あの子も分かってはいるはずなのですが」


 アンナローゼさんは悲しげに目を伏せる。

 なるほど、だからエレオノーラさんはあんなに僕たちへの当たりが強かったんだ。


 だけどこの問題は根深そうだね。信頼してもらうには苦労しそうだ。


「私としては里の外の方と仲良くしたいと思っています。ですが……他のエルフたちはそれを快く思わないでしょう。なので申し訳ありませんが諦め……」

「分かりました! いきなりじゃなくて、ゆっくり仲良くなりますね!」

「え……?」


 僕の言葉に、アンナローゼさんは目を丸くする。


「あの、ですから里の者と仲良くなるのは難しいかと」

「はい。ですから頑張ります。エレオノーラさんもお姉さん想いのいい人だって分かったので、きっと仲良くなれると思うんです」


 悪い人ならまだしもここの人たちはいい人に見える。

 それなら仲良くなることもできるはずだ。


 だけどアンナローゼさんは僕の言っていることが信じられないといった感じの表情をしている。すると話を聞いていたルーナさんがおかしそうに「ははっ!」と笑う。


「こやつは面白いだろアンナ。あのエレナを懐柔するのは難しいだろうが、やらせてみてくれんか。こやつならこの里の者をきっと変えてくれる」


 ルーナさんがそう言うと、アンナローゼさんは少し考え込み……そして結論を出す。


「ルーナ様がそこまでおっしゃるのであれば、分かりました。あなた方の滞在を認めます」

「っ! ありがとうございます!」


 こうして僕たちはエルフの里の滞在を認められた。

 よし、頑張ってエルフの人たちと仲良くなるぞ!

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