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追放された転生王子、『自動製作《オートクラフト》』スキルで領地を爆速で開拓し最強の村を作ってしまう 〜最強クラフトスキルで始める、楽々領地開拓スローライフ〜  作者: 熊乃げん骨
第七章 鉱石を探そう!

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第2話 鉱石を探そう!

 死の大地改め、レガリア領の南東部には大きな山脈地帯、『ヴェルグ山脈』が存在する。


 ヴェルグ山脈は王都フォーレイスに近い。

 鉄や石は貴重な資源なので王国もヴェルグ山脈の採掘には力を入れたいはずだけど……それは叶っていない。


 なぜならヴェルグ山脈は死の大地の中にあるからだ。土地は瘴気で侵されているし、モンスターも多い。そこで採掘なんてしたら体が瘴気に侵されるし、モンスターにも襲われてしまう。


 だから王都は目と鼻の先にあるヴェルグ山脈に手を出すことができないでいる。なので、


「……貴重な鉱石が残っている可能性が高い、ってことね?」

「うん、そういうこと」


 馬車に揺られながら、僕はアリスの言葉に頷く。

 僕、アリス、そしてガーランは馬車ならぬゴーレム車に乗って山脈に向かっていた。村にも馬はいるけれど、ゴーレムの方が疲れ知らずなので馬車を引くには向いている。


なので村で飼っている馬は、短距離での移動か、新たに作っている騎馬隊で働いてもらっている。騎馬隊には弓の名手のエルフたちが入ってくれたので、村を守る強力な部隊になってくれると思う。


「それにしても本当に我らだけで良かったんですか? やはりレイラ殿も……」


 ガーランが申し訳無さそうに言う。

 そう、今回の旅にはレイラは同行していない。もちろん彼女は来たがったけど、アリスが「今回は私が行くから!」とそれを拒否した。

 別に二人とも来ても良かったんだけど、よくよく考えたらレイラはずっと働き詰めだと僕は気づいた。

 なので休暇を言い渡し、仕事をせずゆっくりした時間を過ごすように言った。

 僕も前世では働き詰めで大変だった。休みの大事さはよく知っている。いくら超人的な強さのレイラでも疲労が溜まったら倒れてしまうかもしれない。


 僕の必死の説得の甲斐あって、レイラはなんとか僕の意見を飲んでくれた。いつも一緒にいてくれた彼女がいないのは少し不安だけど、アリスもガーランもいるしきっと大丈夫だよね。


「……む。ついたようですな。外に出ましょうか」

「うん」


 ガーランに促され、ゴーレム車を降りる。

 僕たちは山脈のふもとまで来ていた。山脈はかなり高くててっぺんが見えない。上がどうなっているかも気になるけど、僕たちの目的は山頂ではない。


「しかしこれからどうすのですか? この大きな山脈のどこを掘っても鉱石が出るわけではありますまい」

「うん、だからこれを使うんだ」


 僕が出したのは、前に黄金竜を探す時にも使った『魔法のコンパス』だった。

 このコンパスの針は方角ではなく、箱の中に入れた物の方向を指し示す特徴がある。


「なるほど、それの中に鉱石を入れれば、近くの鉱石がある場所を指し示してくれるというわけですな」

「うん。今日はひとまず様子見だから、鉱石のありそうな場所を何箇所か見つけて帰ろうと思ってる。そしたらみんなでまた後で来て採掘しようと思ってるんだ」

「分かりました。それではさっそく鉱石のある場所を探しましょう! 力仕事なら任せて下さい!」


 ガーランは剣の代わりに大きなピッケルを持ち、はりきる。

 好きにやらせたら山脈を丸ごと採掘してしまいそうなほど気合いが入っている。頼もしい限りだね。


「それじゃあさっそくやってみるね。じゃあまずはこの純度が高い鉄鉱石をセットして……と」


 あらかじめ色々な種類の鉱石を持ってきておいた。

 その一つを魔法のコンパスにセットすると、さっそく針が動き始める。


「お、動いた……って、あれ?」


 コンパスの針は山脈の方を向くかと思いきや、まったく別の方を指し示す。

 そっちは森の方向で木と茂みしか目に入らない。いったいどういうことだろう? 故障しちゃったのかな?


「殿下、これはどういうことでしょう?」

「故障か……それとも地表にあった鉱石が転がったのかな? ちょっと見てみようか」


 念の為僕たちは一旦山脈を忘れ、針の指し示した方に行ってみる。


「針が指してるのはここら辺よね? でもなんにもな……って、きゃ!?」


 突然アリスが可愛らしい悲鳴を上げる。

 いったいなにを見つけたんだろうと僕とガーランが近づく。


「どうしたの!?」

「ひ、人が倒れてるの! ヒゲで小さい人が!」

「ヒゲで小さい人……?」


 アリスの視線をたどると、確かにそこには身長が低いのに立派なヒゲを持った人が倒れていた。

 炭鉱夫のような丈夫な服は汚れていて、ところどころ切れている。露出している肌には切り傷やあざも見られる。いったいなにがあったんだろう……?


 そう思っていると僕たちに気づいたその人は薄く目を開け「う……」と声を出す。よかった、ひとまず生きていたみたいだ。


「だ、大丈夫ですか!? どこか痛いところはありませんか!?」

「は、は……」

「ゆっくりでいいです。どうしたんですか?」

「は、はら……」

「はら?」

「腹が……減った……」


 次の瞬間、その人のお腹から『ぎゅお~~!』と轟音が鳴り響く。

 どうやら倒れていた理由は怪我よりも空腹が大きかったみたいだ。


「まったく……人騒がせな御仁だ。殿下、まずはこの方から話を伺うためご飯の支度からで良いですかな?」

「うんそうだね。この人には色々聞きたいから」


 僕は倒れているその人をちらと見る。

 死の大地で人に会ったのは、エルフの人たち以来だ。彼がどこから来たのか、深く聞く必要がある。彼が鉄鉱石を持っていることも気になるし、まずはお腹いっぱいになってもらわなくちゃね。


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― 新着の感想 ―
誤字報告 『隙にやらせたら山脈を丸ごと採掘してしまいそうなほど気合いが入っている。頼もしい限りだね。』 好きが隙になってます。
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