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チート転生者は平凡を目指す  作者: 瓜生ヶ崎
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1章25話 悪魔

グロ注意です。

「ひどい.....」

修斗はテレポートで東国の最前線にいた。

そこに広がっていたのはひどい光景だった。

凶悪な魔物が殺した兵士を笑いながら食いちぎり、亜種ゴブリンが戦場でさらってきただろう女子供を犯しながら死んだ兵士を食っていた。

空を見ると、鳥型の魔物が生きた兵士を宙に放り投げながら四肢をバラバラにし、そのまま死体を地面に叩きつけて笑う声をあげていた。

「......ゆるさねぇ....」

修斗はそれを見ると同時に、戦闘状態へとなった。

「くそがあああああああああああああああああああああああああ!!!!」

修斗は右手に黒い斬馬刀を持ち、左手に必中必死の赤い魔槍を持って魔物へと走っていった。

修斗は左手の槍を魔物に投げると、槍は目にも止まらない速度で魔物の弱点のみを的確に貫いた。

そのまま槍は止まる事を知らず、一体また一体と、生きた魔物を追ってどんどんと死体を増やした。

それを見た魔物は槍を止めようとするが、抵抗すら許されずに次々と死んでいった。

修斗は左手から同じ槍をさらにいくつも投げつけ、ついには戦場を無数の赤い線が走っていた。

「【俺の敵を殺しつくせぇええええええええええええええ】」

修斗は槍に向かってそう言った。

そして修斗自身も、右手の黒い斬馬刀を握りなおすと、斬馬刀に魔力を通した。

「【殺す殺す殺す殺す殺す!】」

その言葉に応じるかのようにその斬馬刀はさらに巨大になり、肉厚になり、より鋭く、より硬くなっていった。


「【殺す殺すぅうううううううううううう!!】」

修斗が限界まで大きくした斬馬刀を横薙ぎすると周りの木々ごと魔物をまさに一刀両断した。

そうして一つの戦場が一人の人間しかいない死屍累々と化すと、再び修斗と赤い魔槍は次の敵を求めて駆ける。一切の慈悲はなく敵味方関係なく、修斗は自分の敵と、自分を阻むものを全て殺した。


いつしか修斗にはやさしい顔が二度と浮かぶ事はなく、その体は常に血に塗られた赤いものになっていた。

昼夜飯を食わず、眠る事もなく、休む事もなく、ただ戦場を渡り歩いた。

体は常に闘争を求め、その顔はついに原型をとどめること無く、常に憎悪と憤怒のものになっていた。

各国の兵士や騎士、指揮官で修斗の姿を見たものはいないだろう。

その手には巨人族が持つような巨大で長い、黒い血塗られた鉄の塊を振り回し、敵味方諸共切り殺す戦場の悪魔

その悪魔の元には常に赤い槍は走っており、その槍ともに悪魔は単身魔物の群れに突撃をしていったという。

そこに一切の慈悲は無く、歯向かうもの全てを殺した。

攻城時に悪魔が姿を見せれば城では悲鳴と血が舞い、悪魔が城の天井を突き破って出てくると、その城は区別なく崩壊し、燃え上がり、どんな強固な城でも、どんな素材でできた城も、悪魔の焔の前では、ひとえに灰と化した

平原で魔物軍隊と対峙した時に悪魔が姿を現せば、ひとりでに敵の軍隊へと突撃し、手にしたその鉄の塊で敵の軍隊を肉塊とかした。そこに慈悲は無く、区別はなかった。

国の軍隊が悪魔を討伐しようとして、一日でその周囲の地形ごと消されたのは両手では数え切れなかった。

水上での戦いで悪魔が姿を見せれば、そこに容赦も慈悲もなかった。海で姿を現せば、海をその手にした鉄の塊で両断し、海の藻屑とした。

空の戦いで悪魔が姿を現せば、悪魔はその周りの無数の槍に乗り、羽ばたく敵をその槍と手にした武器で地面に還した。

その悪魔はとどまる所を知らず、いつしか魔物がいなくなった。

魔物と人間の戦争は、勇者は無く、一体の悪魔のおかげで終わった。

のちの第三次人魔大戦の、永遠の謎になるだろう。


だが平和は無かった、次は悪魔を殺そうとあれほど仲の悪かった国すら手を取り合ったと言う。

皮肉なことだろう、その悪魔のおかげで魔物に奪われた国を取り戻し、再び平和を手にしたと言うのに、今度はその悪魔を殺そうとするとは。

だがその悪魔は容赦しなかった。

どれほど強大な軍隊だろうと殺した。

どれほど強力な兵器だろうと壊した。

新しい兵士が作られた。しかし悪魔は殺した。

新しい魔法が生み出された。しかし悪魔には利かなかった。

そうして各国は一切惜しみなく協力し合い、開発し、悪魔を殺そうとした。


のちの人は語るだろう。

あの悪魔がいなければ第三次人魔大戦は終結しなかった。

あの悪魔がいなければ国同士は友好は結ばなかった。

あの悪魔がいなければ世界はここまで発展しなかった。

それから数年、全ての戦場を踏破し、破壊し、終結させた頃、修斗はアベリアの森に帰ってきた。



そこで見たものは、一人の魔族が、ユーやマリネや長年付き添った召喚獣達を侍らせていた。


修斗君つらひ.....

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