1章22話 源泉と魔人
新魔人が出てきます!
「は?!入れない!?」
修斗は慌てて聞いた。
「そうなんだよ。うちにも温泉はあるんだが、どうも数か月前から水質がおかしくて、調べてみたら何かの毒が入ってるんだよ。これはいけないと思って、今はどこも温泉は閉鎖してると思うよ?」
「.......そうか.....」
修斗はしょんぼりした。
「いやまあ!うちの宿は温泉だけじゃなくて、飯も美味いからね!ぜひ食べてみてくれ!」
「そうだな。わかった、一番美味しいやつを頼む」
「あいよ!食堂で待ってな!すぐにうちの料理人が作るよ!」
修斗達は食堂と書かれた部屋でご飯を食べたが、温泉に入れず、皆心ここにあらずと言う気持ちだった。
その晩
「ご主人様!」
寝る前にユーは修斗に切り出した。
「どうしても温泉に入りたいです!」
ユーは寂しそうにそう言った。
「うん、わかる。俺も入りたい」
「では旦那様!原因を突き止めに行きましょう!」
「そうは言ってもだな、何がいけないのかが分からない」
「私の見立てでは、女将さんはどこの宿も温泉を閉めているという事は、きっと温泉自体に問題があるはずです!」
「と言うと、源泉から何か問題があるという事か?」
「そうです!最初は何者かが一斉に毒を入れたと言う可能性を考えましたが、全ての宿に同時に入れるのは不可能だと考えました。また、食堂の冒険者の話を聞いてところ、数か月前からずっと問題が出ているそうなので、これはどうにかしないと村がまずいです!」
マオは満足げにそう言った。
「よし、明日、源泉を見に行くか」
「はい!そうしましょう!」
なお、この会話は途中から爆睡していたユーに翌日伝えられた。
翌日
「ここは出入り禁止だ!」
源泉は山の最奥にあると村人から聞いて、山を登ろうとしたが番人に止められてしまった。
「すいません」
修斗はそう言うと一旦村まで戻った。
「旦那様、どうしましょう」
「【阻害魔法:認識】」
魔法を修斗含め全員にかけると、改めて門番の前を通った。
「なんだネコか、可愛いもんだな」
門番は修斗達が猫に見えたらしく、何もしなかった。
しばらく山を登ると、修斗はかけた魔法を解いた。
「ここらへんには人がいない。代わりに魔物が多くいる」
「なるほど、それでご主人様は一体何を?」
「簡単だ、二人で源泉にいる魔物を倒して来い」
「「え!?」」
「最近思うんだよ、二人は俺を頼り過ぎじゃないか?」
「「えっ、そんな事は....」」
思いっきり目をそらした二人であった。
「はぁ...温泉に入りたかったら二人で行ってこい」
そう言うと修斗はそのまま近くの木に飛び乗った。
「俺が先導するから、全力でついてこい」
修斗はそう言うと物凄い速度で移動を始めた。
「わわ!待ってくださーい!」
ユーがそう言って追いかけだすと、マオも急いで後を追った。
数分後、山の最奥にきれいな泉があった。
その泉の近くを見ると、大きな竜のような生き物が泉の水を飲んでいた。
「うう、あまりの臭さに吐き気がするぅ...」
「そうですね、魔界でも嗅ぐことのない臭いです.....」
二人が泉のそばの茂みで吐き気を抑えている。
「あれは【ヘドロドクドロドラゴン】だな」
「なんですかその毒々しい名前は....」
ユーは口を押えながら修斗に聞いた
「そうだな、よく見てみたらわかると思う」
三人をヘドロドクドロドラゴンの方をよく見た。
「ヘドロドクドロドラゴンは自然に発生する魔物ではない。元は普通の竜だっただろうが、近くの汚染された魔力か何かを吸収してそうなったのだろう。源泉の水を飲むのは早くその汚染物質を体内から取り除きたいのだろうと思うが、かえってそれが体内での毒の回りを速めてしまう。そのせいでああなってしまったのだ」
「なるほど、何か対処方法は?」
「簡単な話、回復魔法の解毒なりなんなりして助けてやればいい」
「わかりました、マオさん?」
「おろろろろろろろろおろ」
マオは口から朝食べた朝ごはんを出していた。
「おいマオ大丈夫か?【リフレッシュ】」
「たった今大丈夫になりました。血なまぐささとかは慣れてるんですけど、こう言ったのは少し苦手です」
「そうか、まあ、とりあえずアレをどうにかしよう」
「はい。わかりました。ユー、行きますわよ?」
マオは戦闘状態へと気持ちを切り替えたようだ。
「ううっ、わかりました」
二人が戦闘を始めた頃、修斗は違う場所でも戦闘をしていた。
「ななな!何をする!私が四魔人の一人【奇毒のマグ】と知ってのしょぎょぐはあ!」
「うるさいこっちに来ての久しぶりの温泉なんだ俺はさっさと入りたい」
「くっ、舐めるなよ!【麻睡痛霧】この霧に触れたものは体がしびれて次第にねむくうがあああああああああああああああああああ」
「【ライフドレイン】」
「お前の方が悪魔じゃねぇえええかああああああ」
「うるさいそんな事より風呂だ」
修斗は霧中を堂々とつっきり、マグの顔面を鷲掴みにすると【ライフドレイン】を発動させて、マグを干からびさせた。そしてマグを近くのスライムに食わせた。
「さてと、これであのドラゴンも少しはマシになったかな」
修斗はテレポートでユー達の元へ戻った。
「ユー、マオ?終わった?」
修斗はユーとマオのそばに現れると、ちょうど竜が解毒魔法をかけられている最中だった。
「どうしましょう、ご主人様、ドラゴンさんが治りません!」
詳しい話を聞くと、ちょうど修斗がマグを倒したあたりから、ドラゴンがテレパシーで戦う意思は無いと分かり、自分は今まで何者かに操られていて、おかげで助かった。だが毒のせいでもう後もないから、このまま死なせてくれと言っていたが、ユーが泣きながらマオと一緒に何度も解毒魔法をかけるが、それでも一向に治らないらしく、体のヘドロは未だに周囲のものを溶かしながら滴っていた。
「ご主人様!うえええええええん!」
ユーが泣きながら修斗に抱き着いた
「【少女よ、もういいのだ、もとより泉の守護者として十分に責務を果たした。これで龍帝に会えるのだ、逝かせてくれ】」
「でも!でもぉお!」
「【泉の守護者なのか?】」
「【な!?少年!?竜語が話せるのか?】」
「【勉強した、それよりここの守護者をしているのか?】」
「【そうだ、ここで太古より泉の守護竜として住んでいた。だがもう毒ですぐ死ぬだろう。最期に気がかりなのは、少女との約束が果たせなかった事だ】」
「【約束とは?】」
「【昔、私は大けがをして、ここにけがの治療に来た事がある。その時にとある少女と出会い、傷を癒してもらった。そして少女はもうすぐ病気で死ぬといった。まだ幼さが残る心優しい少女が病気で死ぬなど私はとても悲しんだ、少女の遺言は、ずっと私と一緒に泉を守りたかった、だった。私は少女の死を見届けた後、死体を泉に入れると、普通の泉が、聖水になったのだ。私は昔、聖水を見た事がある。間違いは無かった、あの少女は聖女だっのだ。それを知った私は今でも泉を守っているのだが、私もどうやら少女の元へ行くようだ】」
「【お前はそれでいいのか?】」
「【ああ、本望だ」」
「ご主人様?」
「ユー、このドラゴンは、もう疲れたそうだ」
「そんな!」
「だから、俺らで見届けよう」
「.....うん」
ヘドロドクドラゴンは満足げに目を閉じた。
そうして体が完全にヘドロになる前、泉からとある少女が出てきて、ヘドロに手を入れると、小さな竜を連れて空へと飛んで行った。
そして修斗達が残ったヘドロを見てみると、そこにヘドロは無く、あるのは綺麗な草花だった。
「帰るか」
修斗はそう言うと、涙を流しながら嬉しそうに少女と小さな竜を見送った二人を連れて宿に入った。
魔人え....
次回!ドキドキお風呂回!ポロリもあるよ!(全裸やんけ)




