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「生涯副詞」
「その副詞とあたし、どっちが大事なの……!!」
と彼女が叫ぶ。
彼は、それを書くペン先を止め、声を出して「それは……」と呟いた。
「そんなことが大事なんじゃ、ないんじゃないの? あたしを……見てよ!!」
そう言い募る彼女を描き出すペン先を見詰めながら、彼はそれでも、もういちど冒頭から読み直し、同じ箇所でまた、その副詞を気にし始める。
「――でもな、でも――これでいいのかな?」
彼女は、そう言った彼のセリフを書き終えて鉛筆を置く。
「その副詞とあたし、どっちが大事なの……!!」
と彼女が叫ぶ。
彼は、それを書くペン先を止め、声を出して「それは……」と呟いた。
「そんなことが大事なんじゃ、ないんじゃないの? あたしを……見てよ!!」
そう言い募る彼女を描き出すペン先を見詰めながら、彼はそれでも、もういちど冒頭から読み直し、同じ箇所でまた、その副詞を気にし始める。
「――でもな、でも――これでいいのかな?」
彼女は、そう言った彼のセリフを書き終えて鉛筆を置く。
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