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ネカマの吸血鬼が異世界転生しました。  作者: 隣の斎藤さん。
第一章 ネカマの吸血鬼が異世界転生しました。 

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第86話/話せばわか・・・・・・らない時もある。


決闘した騎士達の性癖がМ属性だった。


注:ちょっとスランプ気味で文章が短い&粗いです。

注2:いつものこと、とか言わないで!orz




 人が三日三晩かけて作成した我が子(自キャラ)を、「女の魅力が足りない」と抜かした騎士団の連中を隊長含めてほぼ一方的にボコった後。


 支配の魔眼にてこれまでの所業を白状させ、死なない程度に麻痺属性のある魔法を叩き込んで身動きできなくした後、これからどうしようかと考えたんだけど。


「よし、エルモに丸投げしよう」


 五秒熟考して即結論に至った。


 面倒なことは偉い人に任せよう。これぞ適材適所。


「そいでオレ様とアリシャちゃんは魔角馬(ダークホース)に乗るとして・・・・・・」


騎士団連中はさすがにこのままにしていくというわけにもいくまい。


 手持ちのスキルや魔法に集団移動に適したものがないので、なにかないかとGP(ゴットポイント)カタログに目を通したところ、あったあったいいものが。


 ゲームでもお世話になった名前の通りのアイテム【転移石】。


 プレイヤーが一度行ったことある街やダンジョンまで転移できる代物ではあるが、課金アイテム+消耗品であるためにゲームではそれなりのお値段で売買されていた代物だったりする。


 というわけで移動手段も確保できたところで、アリシャちゃんの元へと向かう。


 村から離れているとはいえ歩いて十分くらいの場所だったんだけど、ちょっと本気で走ったらものの三十秒もしないうちに着いたよ。


 うん、元の世界ではありえない運動能力。


騎士団員から聞き出したアリシャちゃんのいる部屋へと行き、女神の指輪の魔法にてその眠りを解除して訳を話した。


「え、えーっと、なにがなんだかわかんないので、お任せします」


 アリシャちゃんに聞いたところ、騎士の一人が家に来て「無礼を働いた者が謝罪したいので、一緒に来て欲しい」と言われこの村に連れて来られたそうな。


 そして出された飲み物を飲んでからの記憶がなく、目が覚めたらオレ様から急に質問された、という状況らしい。


 そりゃ判断つかないよね。


 ちなみに一緒の部屋で話を聞いていたセドリックだが、特に異論はないようでこのまま移動することになった。


 そんなわけで三人で歩いて騎士団を捕らえた場所まで歩いて戻ってきたわけだけど。


「・・・・・・あの、なんで皆さん下着一枚なんですか?」


 アリシャちゃん目を点にしてが素朴な疑問を投げる。


 いやほら、武装解除武装解除。


 さすがに騎士といえどパンイチで粋がることもないだろうし?


 ちなみに騎士団の武装はオレ様のアイテムボックスに収納済み。


「これはさすがに不憫というか・・・・・・騎士の尊厳が・・・・・・」


横ではセドリックが苦い顔を浮かべている。


 ははは、やだなぁ悪人に人権なしがオレ様のモットーなんだぞ。


 ともかくもぐったりした騎士団にかかってる麻痺も、無制限に効いてるわけじゃないし面倒事はとっとと片付けたいので、


「それじゃ転移するから離れないように」


面倒なことはエルモに丸投げ(お任せ)することにして、オレ様は転移石を起動したのだった。



=====


 空の青が茜に染まり始め、影も長さが増す。


 そんな空の下、なんの感慨もなくあっさりと転移は成功し、ハイドランジアの街の門より少し離れた場所に着いた。


 うん、二人組の門番さんが唖然とした表情でこっちを見ているのは仕方ない。


「・・・・・・えーっと、アビゲイル・・・・・・だったか? この状況を説明してもらいたいんだが・・・・・・」


 転移によりいきなり目の前に現れたであろうオレ様達をみて固まっていた門番二人のうちの一人、見知った顔のモイルのおっちゃんが声を上げた。


「んー、説明してもいいけど、誰か先にギルド長に知らせに行ってくんない? あと、コレもどうにかしたいんだけども」


 オレ様が騎士団(パンイチ集団)を指して「今は麻痺ってるけど、しばらくしたら動けるようになるかも?」と伝えたところ、おっちゃんが急いでもう一人の若い門番君に指示し、持ってきた縄で次々と手際よく縛り上げていく。


 ついでにアリシャちゃんには先にお家に帰ってもらった。騎士団連中から徴収した財布の中身と一緒に。


 初めは遠慮していたアリシャちゃんだったが、


「騎士団とオレ様からの迷惑料ってことで受け取らないと金額を倍々に増やしていくことになるけど?」


 と、実際にお金を積み上げていったところ、途中から顔を青くしながら「ひぃっ! お、お金が怖い! 初めの金額でいいから! いいから!!」と涙目になりながら受け取ってくれた。


 誠意が伝わってなによりである。それに状況説明ならオレ様とセドリックで十分だろうしね。


「しかし、いつも威張り散らしていた連中がこんな姿になっているとは・・・・・・同情を禁じ得んな・・・・・・」


「同感です・・・・・・」


 モイルのおっちゃんとセドリックが揃ってパンイチ集団に憐みの目を向けている。


 まあ元男の身としてはパンイチで公衆の面前に晒されるのはえぐいとは思うものの、アリシャちゃんを巻き込んだのと我が子(オレ様)に「女性らしさが足りない」と言ったことは許さん。


 それから一通りモイルのおっちゃんに事情を話していると、街の方から見知った気配がこちらに向かってくるのがわか――――あれ? なぜいきなり真上に反応が?


「なんでまた問題事を起こして帰って来るんですかーっ!」


「あるぇー!? オレ様のせいじゃな、ちょっとまて! なにその手に持ってるハリセン――――」


 短距離転移でもしたのか急に頭上に現れたのは鬼の形相のエルモ。


 そしてその手にはなぜかハリセンが握られており、オレ様が弁解するのも空しく、


「問答無用! 私の仕事を増やすんじゃない! 天誅―っ!!」


 夕暮れ時の空にハリセンの快音が響いたのだった。


 ――――すっごく痛かった!



ブックマークや評価、感想をお待ちしております!


=====


「オレ、どんなことされても痛くねえから!」と豪語する男子生徒がおり、他の生徒が肩パンや背中にビンタしていく最中、作者がたまたま家庭科で使っていた縫い針をサクッと爪の中に刺してあげたらものすごい絶叫あげていたなぁと思い出した学生時時代の記憶。


ちなみに拷問で指先に針をぶっすりと刺すっていうのがあったという。


ははは。別に先に知ってたわけじゃないぞー?


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[一言] パンイチ! 爪針は痛い(ガクブル)
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