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ネカマの吸血鬼が異世界転生しました。  作者: 隣の斎藤さん。
第一章 ネカマの吸血鬼が異世界転生しました。 

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第79話/部屋の模様替えはテンションがあがる。

珍しく一ヵ月に数話目の投稿!!



「アビーお姉ちゃん、今度から何かする前に、一言伝えてね?」


「はい、申し訳ございませんでした」


 清々しい朝の一幕。


 宿屋のあてがわれた自室にて、床に女の子座りで腕を組み頬を膨らませて怒るミールちゃんに、オレ様は床の上に正座して平謝りしていた。


 事のはじまりは、オレ様が部屋の模様替えをしたことからはじまる。


 借りた部屋は窓が一つある六畳一間で、簡素な作りのベッドと小さなテーブルと椅子が一つあるのみ。


 なんだか寂しいなぁと思ったオレ様は、アイテムカタログを呼び出してGPを使って様々な生活用品を買い入れた。

 

 まずはベッドとテーブルセットはアイテムボックスにしまい、床いっぱいに白角羊の真っ白で厚手の絨毯を敷き、そこへ二人掛けの紅魔牛の革のソファに瑠璃ガラスのテーブルと椅子のセットを出して設置。


 更にせっかく可愛い我が子になれたのだからとそれを鑑賞するための鏡台に、魔法の光を灯すフロアスタンド、最後にシングルサイズだけど天蓋つきのベッドを置いて完成。


 そして翌朝、目が覚めたオレ様は部屋の出来栄えに満足して着替えつつ、ついでに部屋の壁になんか飾ってみるか? と思い試しに買ってみたドラゴンの首をアイテムボックスから出したところで、コンコンとドアが叩かれ、


「アビーお姉ちゃん、おはよー。朝ご飯ができ、て……る……よ…………」


 ドアを開けて入ってきたミールちゃんが、ちょうどオレ様が持っていたドラゴンの首と真正面からご対面することになり、見事に動きが固まった。


「がおーっ、おはようミールちゃん」


 ひょいとドラゴンの首を頭の上に持ち上げてお茶目に挨拶すると、ミールちゃんがオレ様とドラゴンの首を交互に見比べ、すとんと床に女の子座りで腰を落としてしまい。


「……う、うえ……ひぐっ、ぐすっ…………」


 ぽろぽろと涙をこぼしながら泣き始めてしまった。


「ごめんな! ごめんね! ごめんなさい!!」 

 

 オレ様は慌ててマッハで謝り倒す。


 五分程謝り宥め続けたところでようやく泣き止んだミールちゃんだったが、その後に部屋の現状について説明を求められ、冒頭に至るというわけである。


「もー! こんな高級そうなものばっかり置いてたら、あたし触るの怖くてお掃除できないからね! 

 お部屋はお姉ちゃんがちゃんと綺麗にすること! いい!?」 

 

「わ、わかりましたー!」


「あとさっきのドラゴンの首は飾るの禁止! それとアビーお姉ちゃん!!」


「は、はい! なんでしょう!!」


 まだ怒られるのかな!? と戦々恐々とする中、ミールちゃんが両腕をオレ様に向かって伸ばして、なぜかその顔がそっぽを向く。 


「こ、腰が抜けたからあたしを下まで連れて行って……!」


「…………ミールちゃん、可愛えー!」


「はえ!? ちょ、か、可愛いとかじゃなくてアビーお姉ちゃんのせいなんだからね! こらー! 撫でるな抱き着くなすりすりするなっ! って、聞いてるー!?」


 ロリ紳士ですら鼻血ものであろうその仕草を見せられて、思わず可愛がらないでいられる者がいるだろうか! いや、いない!!


 一瞬で萌えメーターが振り切れたオレ様は、ミールちゃんから両頬を割と本気の力でつねられるまで可愛がり倒したのであった。


 ええ、その後はちゃんとミールちゃんを一階まで運びましたとも。


 お姫様抱っこでな!! 



作者は夢の中で恐ろしいモノを見ると、なぜか大概「オラオラオラオラァーッ!」とスタンドモードが発動してしまう不思議。


とある夢診断だと、殴る夢は「自分自身へのエール」と出てましたが果たしてどうなんだろう……。


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― 新着の感想 ―
[一言] 無駄に高級な部屋ができた( ˘ω˘ )
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