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《完結》 ∞【無限】ミッション!~俺だけに与えられたシークレットミッションを達成して手に入れたSSS級の能力や神器で世界を見返す史上最強のハンターへ~  作者: 陽和
第9章~日常の変化~

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瘴気の謎⑧~谷底の敵~

澄人が大地の裂け目の底でモンスターと戦います。

「させるか!!」


 追撃するために、剣へ【侵食】を付与した雷をまとわせて突き刺す。


 剣先がわずかに刺さるのと同時に、目の前の巨大な口が霧散して跡形もなく消えた。


「ここからだ!!」


 完全に消えても俺は自分の雷へ魔力を注ぎ込む。


 巨大な口を傷つけた際に、相手を侵食する俺の雷が付着している。


 今はまだ遠くへ離れていないはずなので、届くことを信じて魔力を全力で放出した。


「ガァア!!」


 耳元を掠めるほどの距離から獣のような声が上がり、目の前の空間が大きく裂かれる。


 その裂け目からは、球根状のモンスターが現れ、口にも負けない巨大な一つ目が俺を捉えた。


 頭部には触手のようなものが生えており、先端には赤く光る球体がついている。


 俺はすかさず鑑定を行って相手の正体を確認した。


【モンスター情報】

 サーベイランス:監視するもの


「ガァァアアアアアアアアアア!!!!」


 サーベイランスは俺の雷を振り払うように体を大きく動かしながら、苦痛の叫びを上げる。


 そんな隙だらけな状態のサーベイランスへ容赦なく切りかかる。


「くらえ!!!!」


 俺は敵の体を真っ二つにするため、上段から力任せにヒヒイロカネの剣を叩きつけた。


「グゥウウァアア!!!!」


 剣はサーベイランスを両断し、血しぶきと断末魔の悲鳴を上げる。


 サーベイランスが絶命するまえに俺の魔力で包み込んで捕食をした。


「何も獲得しない? 姿を消せるんだからそのスキルを獲得できると思ったんだけど……」


 捕食を終えた後にステータスを確認してみたが何も増えていない。


 捕食の結果を確認するために【ログ画面】を開いた俺は、ため息と一緒に肩を落とす。


【捕食結果】

 スキル【インビジブル】は【永遠の闇】の下位スキルのため獲得できません


(確かに永遠の闇に似ているなとは思っていたけど、下位スキルだったのか)


 インビジブルだと攻撃をするときは強制解除になるらしい。


(同じように消えている相手だから、上位スキルの永遠の闇を使えば姿が見えるんじゃないか?)


 まだにわかに俺の周りから嫌な気配が消えないため、付近にサーベイランスが隠れている可能性がある。


 そう考えた俺は、試しに永遠の闇を発動させてみることにした。


「うわぁっ!!??」


 発動した瞬間、数え切れないほどの赤い光と巨大な目が俺を睨みつける。

 あまりの光景に声を出してしまった俺へ、谷に密集していたサーベイランスたちが一斉に急接近してきた。


「下位スキルを持っている相手には俺が見えるのか!!」


 向かってくる敵を迎撃するように雷を放ち、サーベイランスたちを牽制する。


 サーベイランスは攻撃手段が嚙みつくしかないものの、その威力は身をもって体感している。


 一度に数ヵ所嚙まれたら、俺の体は引き裂かれてしまうだろう。


 雷を身にまとい、雷速移動で一気に距離を詰めて、すれ違いざまに雷の刃で次々と切り裂いていく。


「数が多すぎる……こうなったら仕方ないか」


 戦い続けても全く数が減らないことに業を煮やし、神器の剣を使うことにした。


 ヒヒイロカネの剣と澄人の剣を持ち替え、一気に神気を解放する。


「神の一太刀!!」


 黄金の斬撃は谷底に密集していたサーベイランスたちをまとめて薙ぎ払い、視界が開けた先には何も存在していなかった。


(終わったかな?)


 澄人の剣をアイテムボックスへ収納してから周囲を見渡す。


 サーベイランスの姿はなく、気配も感じられないため、ようやく緊張を解いて息を吐く。


(やっぱり、谷底に異変が起きていたな)


 谷底に向かうまでにあれだけのモンスターがいたのなら、過去の俺は抗えずに食い殺されたはずだ。


 前回は襲われることがなかったため、これだけの量のサーベイランスが現れたのは最近なのだろう。


 ここ以外にも空を浮遊しているサーベイランスもいることを考えると、今の状況はギリギリだった。


(急に谷底で大発生したのか? あいつらが全部谷から出ていたらと考えると恐ろしいな)


 考え事をしながら雷の翼を使ってゆっくりと谷の底へ向かっていると、谷の奥から異様な雰囲気を感じた。


(この奥に何かある……)


 谷の最深部へ向かうために、少し速度を上げて雷の翼で下降する。


 谷の底が見えてくると、そこはまるで地獄の入り口のように暗く、不気味だった。


(これは……どういうことだ……暗黒が蠢いている……それに……これは……)


 黒がさらに濃くなるように暗黒が渦巻いており、そこからは禍々しい【神性】を感じる。


 暗黒が神性を含んでいることを目の当たりにし、あいつの存在が脳裏にちらついた。


「ミュルミドネス……あいつが原因か……」


 神域に芽を侵入させたミュルミドネスが関与していることに間違いない。


 この谷底に存在する暗黒こそ瘴気発生の原因だと目星をつけた俺は、浄化するために行動を開始する。


「どうすれば消えるんだ? 神の一太刀の余波でも吹き飛ばなかったみたいだし」


 サーベイランスに向かって振った黄金の斬撃の余波は、この暗黒を薙ぎ払えなかった。


 もう一度繰り出してもいいが、神気に変換できる貢献ポイントを考えると無駄打ちはできない。


 神の一太刀が有効だとわかるまでは神器は使わないことにした。


「まずはいろいろ試してみようか。グラウンド・ゼロ……はだめか、谷を壊してしまいそうだ」


 魔力を開放するのを止め、瘴気を溜め込んでいる谷をじっくり観察していく。


 谷は黒い瘴気に満ちており、破壊したら一気に開放してしまうことも考えられる。


 そのため、谷を破壊するようなスキルを使うことに躊躇いがあった。


「さて、困った。神性を帯びた魔力でも意味がないみたいだし」


 足元の暗黒へ神性を付与した魔力を剣に付与して振ってみたが、何の変化も見られない。


 また、谷は深く、どこまで続いているのかもわからないほど先まで広がっている。


「これは参った。これだけの瘴気を消滅させるなんて……まてよ?」


 谷底を埋めるように満ちる暗黒を眺めながら、自分のミッションを思い返す。


(俺に課されたミッションは瘴気の【消滅】だったか? 確認すれば早いか)


 これだけの量を消すのは時間がかかりそうだとため息をついた俺は、ミッションの画面を開いた。


【異界ミッション9】

 瘴気発生の()()を解決せよ

 成功報酬:???

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