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《完結》 ∞【無限】ミッション!~俺だけに与えられたシークレットミッションを達成して手に入れたSSS級の能力や神器で世界を見返す史上最強のハンターへ~  作者: 陽和
第8章~未来のために~

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異界の異変解決⑧~休息の襲撃者~

休息中に襲撃してきたなにものかを迎撃するために澄人がリリアンのもとを離れます。

 敵と戦うためにここを離れなくてはいけないため、安心するようにリリアンさんへ微笑みかける。


「リリアンさん、ここなら安全なので休んでいてください」


「わ、わかりました……ありがとうございます……」


 リリアンさんは緊張しているのか、椅子に座ったままの状態で深々と頭を下げていた。


 俺はリリアンさんを怖がらせないように、彼女が食事を始めてから部屋を出ようとした。


「使者さま、お待ちください」


「どうしましたか?」


 扉を開けようとしていた俺を呼び止めたリリアンさんは、真剣な表情をしていた。


「使者さま、使われていた剣はどうされたのですか?」


「あれは……限界がきたようなので折れました」


 俺が答え終わると同時に、リリアンさんの瞳が大きく開かれる。


「でしたらこちらをお使いください!」


 リリアンさんが差し出してきたのは一本の剣だった。


 鞘には綺麗な赤色の模様が施されていて、柄の部分にも赤い布が巻かれている。


「これは初代クサナギさま使用されていたヒヒイロカネで作られた剣です」


「草凪澄が?」


「はい。大聖堂に保管されており、首都陥落の際に私が持ち出しました……どうかお使いください」


 リリアンさんは俺へ受け取らせるように剣を押し付けてくる。


 受け取った剣を鑑定した結果、とんでもない物を貰ってしまったと理解する。


【アイテム鑑定】

 ヒヒイロカネの剣

 説明:永久不変の性質を持つ金属でできている。

    切れ味が凄まじく、オリハルコンを両断できるほど。

 特殊効果:スキル効果増大


(こんな物を草凪澄は使っていたのか……)


 地球上に存在するどんな武器よりも強力な剣が手に入ってしまった。


 この剣があったから今までリリアンさんが生き残ることができたのだろう。


 俺がリリアンさんを見ると、彼女は俺の返答を待っていた。


「ありがとうございます。使わせてもらいます」


「よかったです。それでは、ご武運を」


 リリアンさんの気持ちを受け取り、俺は建物を出てモンスターの気配がした方角へ走り出した。


(リリアンさんは自分の命を俺へ託したんだ……この剣と共に……)


 託された剣の重みをしっかりと受け止めながら、モンスターがいる場所へ向かう。


「さて、大きさ的にミュルミドネスではないことはわかったんだけど……何が来ているんだ?」


 雷が察知をした相手の大きさから、ミュルミドネス以外のモンスターが接近してきているがわかった。


 大きさだけではどんなモンスターが来るのか予想できないため、気を引き締めて進んでいくと、地面が割れるような音が聞こえてくる。


「なんだ?」


 音の発生源へ向かった俺の目に映っていたものは、黒い化け物の集団だった。


「「「「「グオオオオオオオオッ!!」」」」」


 以前、一体倒すだけでも苦労したガーディアンオーガが集団で俺に向かってきていた。


 一体でも苦戦をしたガーディアンオーガに様子見なんてことはできない。


「こいつらか!!」


 ガーディアンオーガには並みの攻撃は効かないため、最初から全力で消しにかかる。


 ヒヒイロカネの剣を背負って草薙の剣を取り出した俺は、間髪容れずに神の一太刀を繰り出した。


「先手必勝!! 神の一太刀!!」


 すると、黄金の斬撃に対し数体のガーディアンオーガが自ら前へ出てくる。


「なにをっ!?」


 ガーディアンオーガには多少なりとも知性があると思っていたため、自殺のような真似をするとは思えない。


 しかし、目の前にいる彼らは自ら進んで黄金の斬撃の前に立っていた。


 嫌な予感がした俺が見守っていると、黄金の斬撃が再び金色の粉を飛散させて消え去る。


「七色の……盾? あれで神の一太刀を防いだのか?」


 自ら前に出てきたガーディアンオーガは自らの巨体よりも大きな七色の盾で神の一太刀を完全に防いでいた。


 その光景を見て唖然としていた俺は、背中に嫌な汗を感じながら草薙の剣を仕舞う。


(もしかして、盾も神性属性なのか!! クソっ!!)


 七色の盾にはミュルミドネスと同じような力があり、神の一太刀を無効化された。


 何度も神の一太刀を防がれたことに焦りを感じる。


 俺が次の一手を考えている間にも、モンスターたちは雄叫びをあげながら近づいてきていた。


「こうなったら……普通に戦って勝つ!!」


 俺は覚悟を決めて背負っているヒヒイロカネの剣を抜き放つ。


 赤色の刀身が現れ、俺の魔力を吸っていくと刀身に模様が浮かび上がってきた。


 剣を振りかぶった俺に対して、盾を持つガーディアンオーガを守るように他の敵が大きな斧を上段から振り下ろしてくる。


(威力増大してくれよ!!)


 軽く避けてからカウンター気味に、雷を帯電したヒヒイロカネの剣を一閃する。


——ピシャァン!!!!


 光が弾けるような轟音を響かせて、斧を持っていたガーディアンオーガの体を斜めに切り裂いた。


「ギャッ!?」


(嘘だろっ!?)


 俺へ向かってきたモンスターが全て体を切断されて血飛沫を上げながら倒れる。


 雷を纏うヒヒイロカネの剣を振るうだけで敵の体は真っ二つになった。


(この剣は使える!!)


 その様子を見ていたほかのガーディアンオーガたちが、俺を囲むように円形に散開してこちらの様子をうかがってくる。


「まずは……一つ」


 俺はそう呟きながら、剣を握り直した。


 相手がこちらの様子をうかがってくるため、俺は前回の反省を生かす。


(こいつの能力を頂く!)


 足元に倒れるガーディアンオーガを【捕食】を付与した魔力で包み込んだ。


【スキル獲得】

 要塞の心得

 説明:撤退戦以外で受けるダメージ半減

 かばう

 説明:対象が受けるダメージを肩代わりする

 以心伝心

 説明:味方へ自分の意思を伝えられる

ご覧いただきありがとうございました。

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